松美台の家 足場撤去と大谷石

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気温12度とようやく春らしい温度まで上がった。今年の2月は気温が低かったような感覚があり時間があれば調べてみたい。そんな中、5か月かかっていた足場がようやく外れた。

松美台の家の話の前に、事務所の前に2年前にできた体育文化センターの屋根に大きなつららができている。これは・・・天井の断熱施工がしっかり機能していないのでは・・・それとも融雪装置かな?。

1mあろうかと思われるつららが窓前にできている。そんなに突飛な形態の建物ではないけれど噂では雨漏りもするらしく、問題がいろいろありそうである。

今回は白矢印の下屋や庇があることで木の板は、全て3mくらいで貼り上げることができるデザインだったので中間水切りは不要。軒の出は800mm。

松美台の家の外壁は木であるが、前面は「緑の家」では珍しい縦貼り。横貼りよりこの面だけで通常は横貼りより15万ほど高くなるが、中間部分の水切りが必要ない形態だったので2割ほど安価に貼れた。外壁材は定尺寸法で3から4mの商品が多く、2階建てを接手なしで一枚で貼ることは合理的ではない。そのため6mの中間部分に、接手を設けるのであるが、木の小口が腐りにくいように金属で水切りを設けることが一般的である。時折コストダウンで水切りがないこともあるが、その場合は軒の出をとった屋根として外壁に水がかかりにくいデザインが必須となる。その配慮が「無難」というデザインと理解している。

さて足場が外れると外構工事が始まるが、現場には古い大谷石がおかれている。

この大谷石は以前ここに建っていた家の塀であった。建物除去が条件で土地を譲り受けたわけだが、壊す前に私が現地に伺った時にこの大谷石の塀がまだ健全だったので、踏み石として使いたいと前オーナーに建て主さんを通して伝えたところ、綺麗に取り外して現場に残して頂いたのである。50年ほど前は大谷石はポピュラーな塀であったが、現在は結構値がはり手に入りにくく貴重な素材。こんな良いものを使わない手はない。

以前あった建物で白矢印が大谷石の塀。
とても雰囲気の良い家が建っていた。アプローチにも自然石のたたきで大谷石の塀との相性が良かった。

過去にも同様の例がありその時も敷石として再利用した。このように新しい家の一部に古い歴史ある部材を使うことは、大好きである。

砂利の間に置かれた踏み石は、以前の建っていた住宅の塀

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