「無難」な愛される家を目指す「緑の家」①

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無難・・・

意味を調べると

欠点がないこと、とりたてて非難すべき点もないが、さしてすぐれてもいないこと。危険の無いこと。また間違いのないこと」

とあります。

これって・・・凄い良いことではありませんか。
取り立てて優れていなくとも、間違いないとか欠点がない事はそれだけで優れている事だと私は思います。

よって・・・これからは無難な「緑の家」と呼び、さらに無難を極め愛される家を目指します。

さて「無難」第1回目は・・・

屋根形状が無難

出来るだけ谷がないこと

屋根の無難はまずその形状です。
形が△であり、谷と呼ばれる雨が集中する部分をできる限り造らないことです。

この一年間で設計した家の屋根形状。1件だけ谷があるがその向きは南側と配慮を忘れない。

「緑の家」は様々な外観があり、これと言って決まった外観はないですが・・・
ご覧の通り全て「無難」な屋根の形状ではありませんか。
三角形で切り妻もあれば寄せ棟もある・・・だけどみんなシンプルで「無難」なのです。

どうしてそんな無難な屋根形状に拘るのでしょうか?実は日本は先進諸国の中でも雨量が多く、所謂東南アジアの亜熱帯気候とほぼ同じくらいの雨が降ると思っても良いでしょう。

木材腐朽菌は気温が20度を超えると活動が活発になり木を早期に腐朽させる事を考えると、少し雨が多いが気温の低いノルウェー、スイスと違い日本での多雨による雨漏りは、家の寿命を決める決定的な要因であり、一番注意しなければなりません。
そこでシンプルで谷の無い屋根形状は、長期間、その物理的特性により雨漏れの原因を取り除き、その中でも勾配のある三角形の屋根(片流れを除く)が最も「無難」です。

屋根が壁より突き出ていること

次に重要な事が・・・
外壁から屋根がしっかりと突き出ていること

・・・これは大変重要なことです。

雨の日に活躍するもの・・・それは傘です。雨合羽を着れば傘をささなくとも良いと思われる方は少ないでしょう。それは上着の雨合羽なら足元が濡れることを知っているからです。家も同じで屋根の出(軒の出)がない建物は雨合羽だけであるく事と同じです。雨合羽に傘をさせばもっと良くなる事を誰もが知っているのに、格好や流行だけを考えて雨合羽のみにする・・・「無難」ではありません。

実は「緑の家」でも過去に数棟の屋根の出の無い建物をご要望等で造っておりますが、その殆どが外壁が屋根と同じガルバニュームです。これは屋根としてもつかわれるほど水に強い素材のためです。

「緑の家」で軒の出の無い建物は止む得ない場合のみ。その時の外壁はガルバニューム。

今は殆ど造る事がない軒の出のない建物ですが、造るならそれだけ気合いが必要です。

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