エアコンのCOPは一体何?と思われる方も多いだろう。エアコンはご存知のとおり、冷房装置。しかし最近は暖房装置として使っている人も多い。なぜエアコンは冷房も暖房もできるのだろうか?それにはちょっとだけエアコンの中身を知る必要がある。テレビはなぜ映るのかよりしごく簡単なのでちょっとだけお耳を拝借。(知っている人は読まなくてもOK)
冷房運転時=エアコンは室内機と室外機のワンセットという事は知っていると思う。冷房運転時を簡単に説明すると、室内機で室内の「空気」から熱を奪って室外機で熱を「空気」に捨てる(移す)・・・という事。熱を室内から室外に移動するために電気を使う。
暖房運転時=冷房時の全く逆。空気から熱を奪うというシステムだから運転を逆転させればよいのですごく簡単に冷暖房可能。やはり熱を移動するためだけに電気をつかう。電熱ヒーター等はない。
蓄熱暖房機や電気ストーブは、ニクロム線のようなヒーターがあり、1000kcalの熱を出す機器であれば、電気は必ず1000Kcal使う。しかしエアコンは熱を運ぶだけに電気を使うので、発生(移動)させる熱が1000kcalだった時に、使った電気が500Kcalとすると電気ストーブより1/2の電気で同じ熱が得れる。逆の言い方をすれば、同じ電気料で2倍の熱を得ることができる。もし発生させる熱が1000kcalだった時に、使った電気が100Kcalだったとすると10倍の熱を得ることができる。この10倍が成績係数=COP10と呼ばれる数値である。最近の機種は、このCOPが7近くあり、なんと蓄熱暖房機や電気ストーブと比べ電気使用量が1/7になる。理論的はCOPは1以下にならないのでどう使っても電気ストーブより電気は使わない。つまり電気代が掛からないということ!!ではなぜ暖房機として普及しないか?それは大きく2つの理由がある。 続きは「その2」で・・・。
※注意:電力を電気と表記し、尚かつ、電力量を一般的なワット(W)ではなくなじみのあるキロカロリー(kcal)とした。