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新潟 「緑の家」の工事監理。性能表示 耐震等級2の基礎③

緑字は2009.04.02加筆

加筆前回の性能表示 耐震等級2の基礎②では、「緑の家の基礎は一体打ち込み」とご案内した。なぜ一体打ち込みがよいか?

しっかりと管理されたコンクリート建築は、打ち継ぎがあっても問題ない。そうでなければ、コンクリートの高層建築ができるはずもない。よって住宅の基礎では、2回打ちでも1回打ちでもしっかり管理すれば構造耐力に差はなくどちらでもよい。ではなぜ一体打ち込みにこだわるのか?

上の写真はある大手メーカーのべた基礎完成風景。公道から撮影しているので少々荒れている画像であるが、赤丸のところを見てほしい。この部分がベースと立ち上がりの接合部分。素人でもここがつながっていないことがわかるジャンカが見える。これは2度打ち基礎工法で基礎立ち上がりを打つ際、周囲まできっちりとコンクリートが入らなかったのである。たぶんコンクリート強度(水セメント比)を高くした高品質生コンが裏目となって、打ち継ぎに隙間が発生してのだろう。しかししっかりとバイブレーターを掛ければジャンカはなくなるはず。きっと全体的にこの現象があるので、施工管理が甘いと想像できる。しかしジャンカは大きな事ではない。表面を直せばOK。問題は施工管理が甘いと、ジャンカ以外に一番怖いレイタンスをそのままにして打ち込んだ可能性がある。これは問題である。せっかく立ち上がりが低い事をべた基礎のベースを一体化することで高くするように考えられている基礎なのに、これでは一体化にならない。また、この打ち継ぎの大きな欠点がある。今後完成時に図のように間違って地面の周囲が高くすると、雨水が床下に進入する恐れがある(当事務所でも一度経験あり)。「緑の家」のようにいつも人が入ってメンテナンスしている床下ならすぐわかるが、そうでないと床が腐るまでわからないことになる。

このような管理が大変なので、一体打ちをお勧めしている次第である。すると下の写真のように、一体の基礎ができる。これで設計計算どおりの基礎体力が確保される。

この写真は緑の家の基礎で、型枠をはずしたばかりのところ。立ち上がりとべた基礎のスラブとの境は全くない。一体化されていることがわかる。気泡が抜けきっていないが、耐力には影響はない。右下のところは、コンクリート型枠が他の部分とは違っていたため、色がついた。

写真を見ていてもうひとつ不思議な事に気がついた。一番上写真の大手ハウスメーカーの家の基礎は、基礎が土の中にないのである。所謂根入れが浅いのである。法律では120mm以上だから、たぶんぎりぎり問題ないと思われるが、すごく不自然な基礎である。上の「緑の家」の基礎は、周囲が掘り込んである事がわかると思う。これで根入れは220mmである。