「 2009年04月03日 」一覧

新潟の住まい 自然素材と高気密高断熱の性能表示住宅

性能表示住宅を三条市で建築中とご案内した。現在は屋根下地や外壁下地を造作中。その屋根下地であるが、新潟県の屋根の主流は「ガルバニューム鋼板葺き」である。当事務所でもほぼ100%がこの屋根である。ところが、今年から100%アスファルトシングル葺きに変わってきている。  アスファルトシングル屋根は写真のような感じの仕上がり。20年位前にアスファルトシングル屋根が流行し、一度は手がけたことのある屋根屋さんも多いだろう。しかし当時の商品は粗悪品で苦労したと聞いている。もともと素材は道路のアスファルトと同質の石油製品。アスファルト自体は古くから屋根の防水に使われてきた実績のあるもの。昔はそれを浸み込ませた基材となったものが紙質のようなものであったため、粘りがなく風で寸断され飛ばされた。今の製品は基材にガラス繊維を使い。それにアスファルトを浸み込ませ防水性を確保するというもの。基材がまるっきり違う。メーカーの説明によると、なんと北米極寒のアラスカから灼熱のグアムまで半分以上の戸建住宅の屋根に採用されているらしい。耐久性も30年とガルバニュームと同じくらいで、価格も同等か低いぐらい。そして何より写真のとおり意匠がよい。特に私はこの屋根材の特性上、20年も経つと色が変わったり、藻が生えたりする可能性もあるところが気に入っている。これはうれしい。藻が生えたりすると嫌う人が多いが、最近は屋根緑化が流行中。私は雨漏りしなければ全く問題ないと思うというか、緑色屋根大賛成である。

しかし気をつけなければならないところがある。それは、今まで施工されていない屋根の防水下地(所謂ルーフィング)と水切りの両面テープ貼りが必要だということ。従来のガルバニューム屋根は、水切り板金と屋根が一体になるため、このテープは貼られていないくても全く問題ないが、関東で主流のコロニアル葺きなどは、このアスファルトシングルと同じため、両面テープ貼りが普通。そして今年から瑕疵担保保証加入住宅では、この両面テープ貼りが原則だ。 重要なポイントなので是非上棟時見てみよう。新潟県ではたぶんほとんどの住宅で施工されていないはず。しかし瑕疵担保検査員はチェックしていないと思われる。だって検査に来るタイミングは、この上に屋根材が貼られてしまっているから。やはり工事監理は専門の監理者が必要!!←自画自賛ですみません。

ちなみにアスファルトシングルはまだ耐雪住宅での採用は見合わせている。それは耐雪住宅が普通の屋根より勾配が緩い事と雪圧力が普通の2から3倍になる為。