この表は昨日の「長期優良住宅の技術的講習会」で配布された資料である。その中の法律で定められた「維持保全計画」の参考例としてあったものをコピーした。
長期優良住宅は、その名のとおり、「よい家を作って上手に維持管理し、長持ちさせよう」という指針でその具体的基準が策定されている。だから性能表示の劣化防止の等級は最高ランクの等級3が条件である。
その仕様は、地面から1m以内にある腐りやすい外周部分の木には、最高ランクの防腐防蟻措置をしなければならない。
最高ランクがゆえに、 巷で自慢げに宣伝行われている「通気工法」だけでは不十分で、通気工法のうえ柱は13.5cm以上にするか、高ランクの薬剤処理が必要。薬剤処理するためには、外壁を貼る前でないと処理は不可能。と言うことは、下の写真のように、上棟後直ぐに薬剤が散布されている。
大手の一条工務店は工場で既に注入されており、その効果は75年と紹介されているが、薬剤業界では30年が常識と言われている。これならまだ納得するが、普通の建設会社が行う一般的な現場散布では5年が保障期間で、効果は10年とされている。10年以上の効果の薬剤もあるが、効果が強いと人間にも影響があるので、10年くらい薬剤が普通である。すると10年くらいで塗布し直しが必要。だから上の参考維持保全方法では、土台や床組みには5年ごとに塗布すると書かれる。しかし、土台と床組みと同等いやそれ以上に外周壁にある大事な柱の根元、耐力壁の根元には、塗布計画がない。信じられない参考例である。これを国が薦める講習会の資料として配布するのだから驚き!!単なる間違いではなく、「意識的に」書かなかったと思われる。と言うのは、写真のとおり、外周壁にきちんと塗布できるのは、外壁がない事が条件。つまり5年ごとに外壁をはずして塗布すると言うことになる。これでは「長期優良住宅」ではない。腐りにくい部分だから再塗布必要ないのであれば最初から薬剤塗布はやめてしまえばいい。信じられないくらい矛盾している。
これは国をあげての「偽装」と言えるのではないか?
国と言うと問題がありそうで・・・一応訂正線を入れます。
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