「 2009年06月03日 」一覧

新潟の住まい 「外壁」 最近四角い家が流行(多い)ですね。

最近四角いビルのような家がとても多くなりましたね。窓が上下揃っている建物は、耐震計画に無理が無く、見た目もきれいで良いですね。しかし・・・

四角く見える家は、軒の出が無い建物です。軒の出がないと、少量の雨でも、壁に雨水がかかり屋根と同じくとても過酷な状態になります。つまり屋根と同じ素材でないと、著しく耐久性が悪いことになります。よって軒の出の無いときに使える外壁材は屋根材と同じでなければなりません。すると、

コンクリート、鋼板(ガルバニューム)、アルミ、チタン、アスファルトシングル、が一般的です。木の屋根も昔はあったので木も素材によってはOKです。だめなものはサイディング(窯業系)、木(松や杉の辺材)です。焼き物タイルは良いのですが、目地が心配なのでだめなものに入ります。

このように素材が制限されるのでご注意ください。でも軒の出が無いのに、サイディングを使っている建物を見かけますが、10年後は表面が劣化しとても見れたものではありません。家は10年経過したときからが本番です。10年経ってより一層美しく愛される家と、10年で愛着の薄くなった家の差は歴然としてきます。

上は1994年で築2年の拙宅(今の拙宅はこちら)。外壁が当初サイディングでした。10年を過ぎた頃から頻繁に家に塗装屋さんが来て、「そろそろ塗装しないと外壁がだめになるよ」と営業にこられました(同業者とはしらずに)。ところが木の外壁に替えてから、塗装屋さんは一度も来ません。木の色もグレーになり、普通の人が見たら前のサイディングより古めかしい感じなのに、チラシひとつ入ってません。素材によって見分けているなーと感じました。


Q=0.9以下 新潟での高気密高断熱の現時点での目標はQ1以下

にわかに世の中の断熱気密性能が上がりそう。

高気密高断熱の国の基準を作った坂本先生が「熱と環境」の最新版で語っている。Ⅳ地域(新潟県の大部分)目標値はやはりQ1以下。詳しくは

http://www.dowkakoh.co.jp/quarterly/2008-01(vol10)/heat-and-env10.pdf

です。

上のグラフは「熱と環境」の2008年冬号 坂本先生の記事から抜粋です。それによると内部発熱(人や待機電力)だけの所謂無断房で、20度の温度差を作るには、Q=0.25W/m2k以下でなければならないことがわかります。新潟県では無断房は現在ではありえませんね。一方日が射すとQ=1.0であれば無断房で過ごせそうです。夜間はだめだけれど、蓄熱をうまく利用すればある程度いけるかも?

さて、当事務所の「緑の家」はQ=0.9W/m2k以下でこの目標と同じです。それに、後から断熱追加もあり、将来性をみこした仕様となりますね。新潟県のような冬に日射が期待できない地域が無断熱で快適になるためにはQ=0.25W/m2k以下となり、気の遠くなるような大変な断熱仕様(壁の厚さ40cm以上か)です。換気は、熱交換率95%くらいで、窓のK値は0.4くらいでしょうか?真空トリプルガラス相当でしょうか?まずここ15年ではありえない仕様です。となると、コストと性能のバランスでQ=0.9くらいがやはり目標でしょう。

目指せ!!Q1以下 Q=0.9のSSプラン「緑の家}