もう10年くらい前に当HP上でもご案内している古いニュースであるが、最近誤解されて使っている方が多いのでが改めて説明する。
この写真は巷でよく使われるヒノキの4寸(120mm角)柱。
さて、この有名なヒノキは耐久性があると言われているがそれは本当か?
国の見解では、写真のような柱ではホントでもあり間違いでもある。
というのは、写真の四角い柱の木口の赤い丸のようなところと白く残るところの耐久性は著しく違う。つまり白いところは耐久性が松や栂(心材)よりも劣る。この白いところは「辺材」と呼ばれ、木が生長途中の未成熟な部分。一方赤いところは「心材」と呼ばれ成長しきった部分。硬くて耐久性もあり、この部分で木の重さを支える。だから耐久性も高い。
チラシや広告などでは「1200年前法隆寺の柱はヒノキで造られている。」というヒノキは「心材」だけで造られている。辺材は造作材(窓枠、戸枠、床、天井)として使われる。
性能評価の技術解説書(国交省住宅局監修)の劣化防止の解説では下の写真のように書かれている(オレンジのアンダーライン)。
この文で「望ましい」と書かれている理由は、ほとんどの工務店、ビルダーで上の写真のような柱を使っているため、「だめ」とかけない。しかし実際は弱いことは事実。本当に長期優良住宅を作ろうとした場合は、避けたい部材である。
青いアンダーラインも重要であるが、ここも「望ましい」と書かれている。もし建て主側にたった見解であれば、「しなければならない」であろう。この青いアンダーラインの解説は2008年の8月頃のブログにある。ご興味があればどうぞご覧ください。