エアコンマニアから 特性を知ると超高断熱でもエアコンは数台必要。

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質問があったので2011.05緑字加筆しました。

「高気密高断熱だからエアコン1台で暖房。」という広告や宣伝を見かけますが、オーブルデザインでは、いつも複数台のエアコンを提案し、実際運転も複数台でお願いしております。それは・・・

これはオーブルデザインが今年の主力エアコンとして使う事を考えているエアコンの仕様表です。この表からこのエアコンは、できる限り最小運転をさせた方がCOPが高くなる事を示してます(燃費が良い)。これは最新機種の高性能エアコンであればほぼ同じ傾向です。

今のエアコンは全て「インバータ」付きなので冷暖房出力が可変できます。例えばこの機種であると暖房は600W(約500Kcal)~6100W(5200Kca)となっております(が、新潟県では600W~4400Wと考えた方が良いですね)。

さて、最小運転時のCOPは8と記載されており、最大運転時の時は4.2となっております。この数値は外気温が7度の時ですのが、通常外気温が下がっても特性は変わらず下にスライドするので(実際は霜取り運転が起こるところでガクっと下がる)低温時の特性から勘案すると外気温2度の時の最小運転時は5.6で最大運転時は3.0となります。

さて、延べ床面積100m2(約30坪)でQ値が超高断熱の0.9であった場合、外気温2度の環境で室内を22度に維持するためには100×0.9×(22-2)=1800wの暖房出力が必要です。これを一台のエアコンで運転するとCOPが4.5くらいですが、3台のエアコンで暖房を分散するとCOPが5.6で運転する事が予想されます(1.24倍良くなる)。
仮にQ値が2とした場合、一台で運転するとCOPが3で低く、5台で運転すればCOPは5.2くらいになるのではないでしょうか(1.7倍良くなる)。COPはランニングコストと同じですからエアコンの数が多い方が電気代は安く、約60%の電気代で収まります。

なぜ最小運転時の方がCOPが良くなるかというと、最小運転時は熱交換機に余裕があるのでCOPが良くなるという単純な理由です(冷媒温度を大幅に下げなくても良いからであることは熱交換素子に余裕がなければできませんので)

最新のエアコンはAPFという効率指標の影響で最小暖房出力がかなり引き下げられております(そうしないと効率が上がらない)。だからできる限り最小運転で運転を目指し複数台で運転した方が電気代が安くなります。加えて複数台で運転することで、各空間の温度ムラが「更に」なくなるばかりか、吹き出し風量も少なく抑えられので快適性がグッとアップします。ですので決して能力的に1台でOKでも1台で暖房運転することはお勧めしません。

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コメント

  1. 匿名 より:

    傘地蔵様
    コメントありがとうございます。
    励ましのお言葉ありがとうございます。
    今後もユーザー(コアな)さんに有意義な情報を提供できる様に心がけて参ります。
    ところで傘地蔵さんのHPに立ち寄りましたが、なかなか面白いですね。またお邪魔させて頂きます。(o^-^o)

  2. 傘地蔵 より:

     寒冷地や厳寒地でのエアコン空調に興味があるのでとても参考になります。
     情報提供を有り難うございます。