その①では
人の痛みがわからなくなった偉い人。
自分の直ぐ廻りだけ良くなればOKという偉い人。
と申し上げましたが、これは受け入れなければならない生物の本能ですよね。
他の生物を押しのけて子孫を繁栄させる事は、限りある命をもつ者の宿命で本能です。そうで無ければ寿命が100年も無い生き物が、何万年と引き継がれる事は無いからです。しかしその本能のままで生きる事は人にはできません。これは愛情(母性)による理性があるからです。理性が規律を作りそれが法律、マナー、宗教となったのでしょう。人を押しのける事は受け入れなくればならない性ですが、それは人が目指すところではありません。
さて②の本題です。
「アリとキリギリス」という童話はご存じだと思います。
今まで働き者の日本人は「アリ族」と呼ばれておりました。しかし・・・
実はこれは間違いで「日本人はキリギリス」に変わっていました。
なぜか?
まず今回の原発問題で明らかになりましたよね。44年前から始まった原子力発電が生み出した電力は7兆KWh。そのため広島型原子爆弾でまき散らされた核生成物の数百万倍の核のゴミも同時に造り出されました(小出助教授弁)。これはまさしくエネルギーの先食いの他なりません。今の快楽ためだけに後先考えずにゴミを造る。この行為をアリ族とは言いませんね。 このゴミはまず300年は目の見えるところで厳重に管理しても、更にその後でさえ数十万年までは生物が触れたり近づいたりする事はできません。こんなゴミが出ることがわかってそれでもまだ続けたいという人は後先考えられない麻薬中毒患者のようです。
次に年金
先月年金問題が報道されました。内容はこのまま年金制度を続けると直ぐ破綻するので年金支給年齢を遅くして現在の65歳から68歳、70歳にするものでした。するとある試算では、個人と企業で支払った総額(20歳から60歳の間)より受け取る金額が少なくなる事がわかりました。今までは「払った金額より多くもらえるのが年金制度だよ」と聞いておりました。なぜこんな事になったか?国の試算が甘かったのでしょう。これも年金の先食いです。もう納めた金額より多くなる年金と嘘をつかず、税金といった方がいいでしょう。
さて、私が思うに・・・日本人は敗戦後おかしくなったのでしょう。
一番簡単な国の発展の方法は人口を増やす事です。現在の新興国のインドや中国も驚異的な発展の動力は急激な国内人口増加です。
それを考えると日本の繁栄は利益の先食いのような気がしてきました。今まで日本の発展は日本人の優れた能力と努力、勤勉さだと思ってました。でもよく考えると日本が成長したのは、あの高度成長時代と呼ばれた1960年代です。
今考えると実はただ単に働く人の人数が増え、国内消費される物と作り出される物が同時に増えたため成長しただけで、その時の蓄えをせず人口が減ることは全く考えずに急に豊かになったと感じて先食いしてしまったのです。ギリシャとかわりない構造です。この時期に発展した財力で年金も蓄え、この増えた労力が今度は支えられる人たちになった時のために蓄える(お金だけではなく)計画をする必要があったのです。
③に続く