空調学会が出版している月刊紙の記事の中に「異見のページ」があります。これは今流行中の事象に対して様々な専門家の意見を紹介しているページです。
今月は「超節水便器は本当に必要か?」でした。
最新の洋便器はなんと3.8Lで大便を流がすとされております。私がはっきり認識しているのは、6L弱くらいの頃で、それから数年で4Lを切ってしまいました。
その少なさに何か違和感があり、こに記事をみて「そうか・・・」と思いました。
大便が本当に3.8Lで流れるのでしょうか?これは想像ですが、ある条件下なら流れるかもしれません。しかし、その条件を少しでも外れると、物は配管の途中に残されます。後はその後に流される追加排水かその後の小便排水が頼りではないでしょうか?
40年ほど前の当事務所の大便器は排水16L以上で押し流す。
汚物の配管は2階便器から外へ普通に10mくらいあります。そこを4L弱の水で流せるか・・・?4Lと言えば2Lペットボトル2本・・・。その水でうまく固形物を緩い勾配で10mも流せるものか・・・わたしのなら無理かな(汗)。
まあ一般的に無理だという感じがします。多分「小便」の流した水や、外配管では雑排水(キッチンや洗面所)の水で最終マスまで押し流しているのではないでしょうか?
こう考えるとこれ以上の節水は必要ないのではと私は思いますし、6Lくらいはあった方が良いのではないかという気さえしてきました。
ある「緑の家」の雨水利用システム。タンク水だけワンタッチジョイント(洗濯機などと同じ)で簡単に切り替えできる。
この空調学会月刊誌の異見の各専門家の意見も大方同じで、災害時では節水型は最大の効果を上げますが、配管と一緒にトータルで少量排水を考えないと、10年後に配管が詰まったとかになりかねません。本当に水が勿体ないなら、雨水を溜めてトイレに使った方が良いと思いますが、如何でしょうか?そんなシステムがある「緑の家」がこの冬に完成見学会をした東新町の家ですし(トイレには使っていませんが、何時保つかえるくらいの量を溜めています)、更にまた今夏着工予定です。