お盆前からまともな休みが取れなく「て・こあ」でのある1日のアップが一ヶ月以上も途絶えておりましたが、昨日久々に奉仕に行ってきました。・・・
上写真は「て・こあ」の主の抜け殻です。
なんと2m近い脱皮のあと・・・多分あの青大将でしょう。今年も「て・こあ」を守ってくれております。
口の裂け目の大きさがわかる皮。
鱗あとが美しい・・・。
青大将は本州最大の蛇で、古来家の守り神として大事にされてきました。というのは、青大将だけが小屋裏に居着くことができる蛇だからです。他の蛇は垂直の移動(壁を昇る)事はできなくて青大将の鱗だけが壁に引っかかって垂直も移動可能なため、小屋裏に侵入してネズミなどの小動物を駆除してくれる生き物だっかたからです。
ゴキブリは大型のクモで、ネズミは蛇で駆除する方法が自然流なのです。青大将が住み着くとネズミがいなくなり、アシダカクモがいるとゴキブリがいなくなるので昔から大切にされてきたものがこの蛇とクモです。他の蛇はネズミを捕らないのであまり感心がなかったようです。
さて秋支度として簾を撤去しました。「緑の家」ではまだ撤去にはやい時期ですが、普通のエアコンをしない家は8月には片付けたいところです。
簾の交換は3年に1回。その理由が今回わかる。
巻き取っている時に気づいた有ること。
簾をしまっているときにあることに気づきました。
・・・表の直射日光側だけが・・・黴びている。
えっ・・・どの簾を見ても同じ現象です。
黒カビが生えてきた簾表面。来年が最後かな。
私は今まで直射日光がカビを防ぐ紫外線も受けるので黴びにくいと思っておりましたが、この認識は違っていたようです。簾は庇の内部に設置されているので、小雨なら濡れませんが夕立なら全てずぶ濡れになります。夏の雨は比較的強いので表裏共に濡れるはずですが、日射の当たる方だけが黒いカビがはえております。これは衝撃で私が大事な事を見間違っていたのかもしれません。それは・・・この黒い色はカビではないのか、それとも紫外線が好きなカビなのか?
もし紫外線が好きなカビだったら、すくなくてもカビ防止の為に直射日光を当てることは間違った事になります。そこで少し調べると・・・
カビは地球上のあらゆる物質(有機物は無論無機物である鉱物まで)を分解し劣化させます。ですので人間を含む木や植物には必ず抗菌性物質(テルペノイド、リグニン、フラボノイド、芳香族化合物、精油成分、抗菌性色素等)が入っており、この成分がある間はカビからの分解を阻害又は遅くする事が可能なのです。そしてこの成分が日射と水により分解あるいは蒸散して減少するとカビによる微生物劣化を容易に受けてしまいます。
なるほど・・・
つまり簾は本来持っていた防かび性能を、日射や雨水で分解・蒸散され表からその効果を失いカビが生え黒くなっていたのです。確か先日お伝えしたよしずも同じで雨にうたれるところでも、日射が当たる方にだけカビが生えておりました。ということは簾という植物の防かび成分は雨で分解又は流れ落ちる事はなく、直射日光による分解や蒸散に影響を受けたと言えます。
確か「緑の家」も同じで、南側や日射のあたるところから色は変り始めます。
・・・恐るべし・・・日射・・・
すると・・・
多分人工物(布団や洋服)も紫外線劣化や熱劣化(酸素劣化)は避けられないので、実は直射日光で干すより室内で素早く乾燥させたほうが、衛生上は同じで耐久性は上がるのではないでしょうか。そのほうが素材が本来持っている防かび成分も分解されず良いかもしれません。一度防かび成分がなくなった素材はカビの進行が一気に置きます。古い民家がカビから守られていたのはどうやら日常的に行われていた薪による煮炊き(燻し)がカビ防止成分を常に補給していたと思われます。ではなぜ年数数度の日干しがおこなわれていたかは・・・当時は今のように除湿器がなく湿度をおとすためには日射に一時的に当てる事で温度あげ相対湿度を下げるしかなかったようです。ですので今の図書館の書庫はエアコンによる調湿が行われ、従来行われていた虫干は中止、殺虫剤塗布が最小限度になったのですね。
この簾の片付けから劣化や防かびの仕組みがわかる・・・これは大きな成果でした。やはり昔の建物から学ぶべき事が多い・・・築100年の「て・こあ」に惹かれる理由がわかります。
コメント
オノヅカ様
コメントありがとうございます。また何時もお世話になっております。
>結局本日メーカーから来ていただき本格的な解体を余儀なくされました
ドレンホース内部ではなく、本体でカビ玉の発生となったのでしょうか。もしそうなら厳しいお話しです。本体内部では・・・困りました。
PS
今週末電気工事士の結果発表です。受かっているとよいのですが・・・。
お世話様ですヽ(*´∀`)ノ
リビングのエアコンから水が出て来て、灯油ポンプでドレンから水を抜いて一件落着かと思いきや2回目も数日後に、あらかじめオーブルお勧めのドレンホースクリーナー購入して早速パッコンそれからまた数日後にポタリ(´・ω・`)結局本日メーカーから来ていただき本格的な解体を余儀なくされました(´・ω・`)
自動お掃除装置が付いてるエアコンはドレン口も見えず、全てをバラさないと掃除ができません(´・ω・`)全く技術の進歩がメンテの弊害になったと感じた今日でした。
まだエアコンに頼ってますので簾はまだまだ活躍してますヽ(・∀・)ノ