SS標準プランの非常識

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外貼り断熱材の2枚を貼り終えた所。これで外貼り断熱材厚120mm。

この写真をみて・・・

「この家・・・窓が間に合わなかったのかな?」
「でも非常識だな!サッシを入れる前に断熱材を設置するなんて」

と思われ方・・・
その方は私共と同業者さんだけです。

昨日に2015年の事務所の仕事納めをして今日から休業。ですが私は今日は大変忙しく過ごしました。その中で3件目に伺った寺尾西の家の写真が冒頭のものです。

断熱材があるのにサッシがまだ無い・・・非常識な「緑の家」。

同業者さんは時には常識にとらわれすぎます。ですので上の写真を見て非常識な施工だと思われるはずです。どこが非常識か・・・

そうですね、普通は、一般的には、常識では・・・
サッシをつけてから外壁下地をこしらえ、外側に断熱材を貼りますが、

「緑の家」のSS標準プランでは・・・

サッシは外壁完成後でも単独につける事ができます。

外壁が完成、この後にサッシがはめ込まれる。

最後にサッシがはめ込まれたところ。

つまり逆を言えばサッシを外すのに外壁を壊さなくてもすみます。

なぜこんなことをするかは過去のブログをご覧ください。もう5年前からこのようなことに取り組んでおります。

※過去ブログ簡単な検索方法→「サッシ後付 site:http://arbre-d.cocolog-nifty.com/blog/」とするとオーブルデザインのブログ内のみ検索がかかります。サッシ後付を他の言葉に変えるとその変えた言葉の検索ができます。

壁の2枚目断熱材貼っているところ。基礎の真ん中に見えるのは木レンガ埋め込みの跡。ここまで断熱材が降りてくる。

外壁に最高断熱性能を誇るネオマフォーム60mmを2枚重ね、更に付加断熱でGW120を壁内部に充填・・・外壁のU値が0.11w/m2kと県内最高値ではないかと思います。これを5年前から標準プランで継続しております。

使う断熱材の合計金額は200万近く。

おかげで現場は断熱材工場ではなか?のような多くの量をさばきます。

気密シートや断熱材まで施工が終わっているのにサッシが取り付いていない不思議さ。

2番目に行ったのが、先日完成した坂井の家・・・
最後のウッドデッキ目隠し壁の打ち合わせをしました。

ウッドデッキに仮置きされた板。

この杉の杢・・・良いでしょう。惚れますね。

私好みの杉の赤身・・・それも綺麗な目・・・この板だけでもほおずりしたくなる、杉は美しいです。あっ・・・このような木口隠しの縦使いで且つ厚4分板なら外部雨ざらしでも結構平気です。薄いほど木は腐りません。

順番は逆になりますが・・・
最初に伺ったのがこちら・・・
築30年の土壁の家。

築30年のこのお宅で、断熱改修のアドバイスを求められ現地調査してきました。こういう普通の家の30年後に伺う事は楽しくて仕方ありません(不謹慎ですが)
。また新たな発見をしました。

まるでつい最近造った床組みのような綺麗な木。カビは室内からであった。

ある部屋がかび臭くてかび臭くて仕方無いとのことで、建て主さんはその部屋の床下の湿気が原因だろうと床を切って中を除くと・・・とても30年の木とは思えない健全さ・・・。
何でこんなにカビがないの?と逆に驚かされるばかり。

先日の手水舎の屋根下の木
。カビだらけ。

覚えていますか?地面から湿気がおよばない地上2mの手水舎の屋根下。雨もかからないのにこのカビ・・・カビ種がちがうかも知れませんがこちらは風通しのよい屋根下。一方30年経た民家の家中央部の床下の木は黒いカビは殆ど生えておりません。
なぜにこんな違いが出るのでしょうか?やはり紫外線論は間違っていないのか?はたまた環境バランスで床下内ではカビが他の生物に負けているか?
あぁー木って・・・ホント面白です。もっと、もっと知りたくなります。

更に・・・上と同じ家で紫外線が少し届く外壁部周囲の床下の木は・・・
黒くなってカビが生えているのです。

赤矢印の下から除くと・・・

このようにカビが生えて黒くなりかけの木がある。

こちらは床中央分の床下の木。床の合板裏にあたり、カビっぽくない感じが見て取れる。

布基礎の配筋。立ち上がりとベースは一体打ち込み。

お昼頃に伺ったのが城山の家。
ようやく地盤改良が終わり、基礎の鉄筋組です。「緑の家」では4年ぶりの布基礎。なぜ布基礎か?・・・。

「緑の家」ではその構造に適した基礎を選びますが、こちらは土間キッチンの家ですからコストを考えると布基礎が最適なのです。あの「て・こあ」と同じ土間キッチンですよ・・・完成が楽しみです。

基礎工事は15年以上お付き合いの信頼のおける基礎屋さん・・・。よい仕事を適正価格で行ってくれます。

今日最後の現場が夕方18時・・・
西裏館3丁目の家の床搬入検査。

開封して材料を確認

何時ものヒノキですが、施工する大工さんが是非確認してほしいとのことで伺ってきました。ヒノキならではの艶があり糸面、巾共に合格。

艶やかなヒノキの板。

現場にヒノキの縁甲板がくると一気に木の香りが松系からヒノキに変わります。それほど特徴のある尖った木ですね。しかし何時も思いますが・・・

今頃床を貼って間に合うのか!

と私は大工さんにいいますが、大工さんは余裕です。
大工さんは急ぐとろくな事が無いので何時も各職人に「落ち着け」と言い聞かせており・・・それは・・・確かにそのとおりで、信頼のおける大工さんです。

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コメント

  1. オーブルデザインの浅間です。 より:

    小山様
     >アメリカカンザイは、どう思われますか?
    日本では気温せいか加害がゆっくなので「緑の家」では今のところホウ酸は使用しておりませんが、予算が許せば散布しておく事もよいと思います。カビ防止にも効果がありそうですし・・・。

  2. 小山博行 より:

    こんばんは、
    他の人のコメントも、
    コメント一覧から確認できるのですね。
    何故、緑の家が 超長期先導的住宅の旗印と認定されないのか 国は大手メーカーばっか見てるのですかね。
    ただ、アメリカカンザイは、
    飛んでくるシロアリらしいので、
    巷では、ハワイみたく構造材全てにホウ酸塩をらしいですが、
    どう思われますか?
    写真で外壁を壊さず窓を取り替えられるのを見たり、
    廃湯熱利用や 高基礎や呼び強度30や
    埼玉でも建てられたらと思いました。