木の外壁が最も無難だと確信したのがこの家でした。
築50年以上・・・、
一度も木の外壁を取り替えることもなく半世紀もそのまま耐えた家です。
そして衝撃を受けたのが、西と南の木の傷みがまるっきり違っていたのを目の当りにした時です。
こんな違いが出ること自体・・・この家をみるまでは知りませんでしたし、考えた事もありませんでした。
新潟県は冬は西風が大変強く、雨も混じって西壁は傷むとの認識が普通の人にもあるのですが、時折吹き付ける雨だけのせいで木の外壁が痛む事はすくなく、木の傷み最大の原因は日射でした。しかしこの日射があたる南側外壁であっても50年でこのくらいの痛みであればまあ外壁素材としては大変優秀だと思います。
鉄釘も一般的な外壁環境(屋根が外壁を守る普通の家)なら50年以上機能する。この釘はもう木と一体化しており抜く事もできない。
なぜ西側の外壁が痛まなかったかについては以前のブログで何度も説明しておりますが、このように竹林があり紫外線が大変少なかったからと言えます。無論当時は木材保護材がない時代だから無塗装の外壁・・・木の劣化は保護剤を塗ることではなく、紫外線をできる限り防ぐ事に尽きます。無塗装の木でつくる社寺仏閣は無論、この家の事実をみれば明らかですね。
これが50年経た外壁?・・・でも事実である。また無塗装のままである。
木以外の外壁で50年経た素材をみることは少ないでしょう。外回りである外壁や屋根、基礎は実績が一番高く評価されます。その実績が一番多いのが木の外壁ですから・・・
外壁で無難なトップが「木」となります。
しかし木がふさわしくない場合もあります。それは外廻りに植樹や花木を植えることができない場合は、このシルバーグレー色が「ばっちい」色に感じるから他の素材・・・
ガルバニュームやパワーボードが無難な外壁材になるのです。