都市部住民にはわからない理由

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何回かこのブログで取り上げたグラフ・・・東京都内のRH(相対湿度)の140年間推移です。

気象庁のデータをダウンロードしてグラフにしたものです。

この140年間で東京都都心部(気象庁が皇居の近辺なので)確実にRHが15%も下がっています。

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その下がったRHの原因は、気温が上昇しただけと思われます。上のグラフから7月、8月の露点温度が115年間全く変わっていないのにRH(相対湿度)が下がっているので、普通に考えると気温が上がった事が原因でしょう。それもたぶん・・・温暖化というよりはヒートアイランド現象ですね。極論をいうと夏は家内の温度を上げればカビ対策になる(笑)。

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こちらは今年の新潟市と東京都の8月の露点温度の比較です。このように実は殆ど露点温度に違いがないというより東京が高い(湿気が多い)と思われます。所が・・・

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こちらは東京と大阪、福岡と新潟の8月の気温の比較です。これをみると新潟が他の3都市より明らかに気温が低いことがわかる・・・つまり新潟は湿気が仮に少なくともRH(相対湿度)が高くなるのです。たぶんこれは新潟だけではなく、ヒートアイランド現象が少ない地方都市では同じ事になるでしょう。

日本の人口の割合はざっくり都市部に70%、田舎に30%とすると、物事の政策や決りは70%の方に基準を合わせるでしょう。だから・・・相対湿度が高くなる田舎(田園住宅)よりの政策にはならないのは仕方が無いことです。このため田舎の夏の湿気対策は全国的に行われる事は少ないのでしょうね。しかし・・・仕方が無いかと言って田舎の住宅は都市部の作り方に合わせる必要は無いでしょう。確かに都市部はRH(相対湿度)低いのでカビは確実に生えにくい環境になっております。しかし都市部内でも床下などの低い温度空間は対策が必要なのですが、居住部が大丈夫だから気がつかない・・・これは想像力の欠如です。

大地からの湿気が少ない地上3階にある当事務所でもカビで困ること通常有りません。有るとすれば、目に見えない床下内や天井上、壁内のカビの心配だけです。築40年のこの鉄骨の建物も少しばかりカビ臭がしてきました。

さて・・・

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こちらは鹿児島と岡山と新潟の8月の露点温度の比較です。流石に鹿児島は露点温度が少し高めです。この結果から見ると岡山と鹿児島は新潟より僅かに露点温度がたかい・・・。しかし岡山も鹿児島も気温が数度高いので実はRH(相対湿度)はそう変わり無いのです。従って夏の湿気対策は変わり無く行う必要があります。

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