デシカ2台の家の空調チェック。 その2
 デシカの僅かな欠点

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壁入り隅は熱橋の影響で他の壁より3~4度低くなるところがあるが、この画像では27度と結露は無論、高RH(相対湿度)にはならない。

デシカ2台、床下エアコン2台のこの家・・・。特に床下エアコン2台で床下内を2つに区切った効果はすばらしい・・・。こちらはウォークインクロークの床温です。

床下エアコンが設置されている場所から1区画はなれたこの区画内の床温は約31~32℃(但し正確な表面温度計では28度~29度)、現在試運転中なので温度は高目に設定しております。こちらは北半分の区画です。

一方南半分の区画であるリビングの床温は・・・

2階は暖房を全OFFなので、2階から冷気を若干受けている階段下部分以外は均一なリビング床。ここから15m離れたところに床下エアコンがあるがこの均一さは理屈どおり暖気が行き渡っている証拠。更にスリットからの温風でカーテン半分が赤くなる。

この画像では29度から31度(正確な表面温度計では26度から27度)と先ほどより2度低くく表われております。一応南側で日が差し込んでいるのですが、レースのカーテンと外部 ブラインドが開のまま下がっていたので少々弱い日射です。

今回は成り行きでそうなりましたが、北と南の床温をこのように別々に制御できるのが良いですね。寝室区画はちょっと温度低めに・・・リビング区画は高めにとか・・・。

この基礎は上部に隙間がなく暖気が行き渡り難いと言われそうだが、実際は静圧で動く空気にはほぼ関係なく、スリットまで確実に届く暖気。奥の白部分にエアコンの吹き出し口がある。

床下内もエアコン投入から6日目ですが立派な温度。スラブ中央で既に32度(正確な表面温度計では29度)まで上げることが出来ております。

驚いたのがこの輸入されたサッシ・・・。

4層ガラスの樹脂サッシです。アルミスペーサーはやむなしでしょうが、かえってガス封印耐久性はよいかもしれませんし・・・。とにかく重く迫力は満点・・・。こんな重断熱サッシを使用する方は名古屋では殆どいらっしゃらないでしょう。

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さてようやくデシカの事ですが、

当事務所ではデシカの事をとても理にかなった器機でしかもコンパクトで凄い!と褒めておりますが、実際に自分で完成時の調整に関わると僅かですが改善(本体器機ではなくカタログなど)した方がもっとよくなるのでは・・・と思うことがわかります。

最初に・・・
デシカは加湿除湿機としてメーカーさんが国に申請して販売しておりますが、実際巷では100%換気扇として使っております。ここは↓納得がいきませんが当然私共でもおなじ使用法です。

デシカホームエアーを考察 4 ’まとめ追記
家の設計を高性能で自然・木の素材。三条 長岡見附 柏崎 新発田 新潟で高断熱  2013年9月19日7時加筆緑字 デシカ...

まず・・・デシカを1件で2台並列で使うという特殊な時です。

1台のデシカは250m3/hの最大換気能力を持っておりますが、家の気積によっては僅かに足らないとき(今回がそうでした)があります。となると2台にして160m3/hと120m3/hに振り分けて(合計280m3/h)設計します。

ところが・・・デシカの最低の定流量設定では150m3/hしかなく、両方とも150m3/hにすると300m3/hとなり、幾ら熱交換率が優れていても勿体ない換気過多になります(理論的には外気が綺麗なら換気量が多ければ多いほどよいのですが)。

そこで空調設計時に、

「多分圧損が大きいので150m3/hが最低でもきっと実際は150m3/h以下になるだろう」との判断と、デシカには流量固定でないモードもカタログ記載されているので、「少なく出来なかったらこのモードに切り替えればよい」との判断で160m3/hと120m3/hルートで設計しました。

デシカの一般商品カタログより。
赤字や赤ハッチングは私の書込み。

家が完成し実測すると、

160m3/hで設計したルートは、ほぼ約150~160m3/hで完璧に振り分ける事(65~70m3/h、55~60m3/h、35~40m3/h)ができております。一方120m3/hの方がどう調整しても150m3/hのままです。デシカの定風量設計が見事で圧損を出口でかけても、モーターが回転数をリアルに上げ一定風量になるようにうなり・・・調整していない他の出口風速が早くなるだけです。・・・凄いモーター制御です。

そこで・・・120m3/h程度にするべくメーカー曰く「タップ固定設定」に変更しようとしましたが、なぜか操作マニュアルにはその設定方法がありません。

???

あれっ?

と思いメーカーに問い合わせると、

「この仕様はできません」

私「えっ・・・。でもカタログに出来るような文言で記載がありますよ」

メーカー

「これは特殊モードで当社社員メンテナンス等用です」

「であれば、商品カタログに記載しているのはおかしい。出来ると期待するでしょう」

メーカー

「もう一度社内確認します」

と言うことでその数時間後・・・

メーカー

「出来るそうなので、操作マニュアルの一部をお送りします」

「一部ではなく全部もらえないのですか?」

メーカー

「これは当社が認定や取引した会社にしかお渡しできません」

「デシカの空調設計は私ですが、設計者なのでたしかに取引はありません」

メーカー

「取引された納入会社さんからもらってください」

・・・・・・

とのことでした。一部をみても別に非公開にするほどの資料ではないと思いますが・・・。

送られてきた操作マニュアル(所謂設置取説)。しかしこのページの左半分は設計者には非公開らしいので、ご迷惑かからないように当方で非公開部分はモザイクをかけた。

ホームデシカは・・・
なにか上の除湿器であって換気扇ではないとか、今回の対応をみるとデシカってホントに販売する気があるのかな~と思ってしまいます。

なぜなら今回の風量設定でも

デシカの風量は標準使用時で1台で150~250m3/hで2台使用時で300~500m3/hです。つまり251m3/hから299m3/hまでがすっぽり抜けております。と言うことは251m3/hから299m3/hではタップ固定設定でないと得られません。だからこそこのタップ固定設定がカタログに記載されていると思うのですがね・・・。

更にもう一つの問題は・・・

RA側の本体内にフィルターがないのです。つまり社外品でRAのフィルターを確保しなければなりませんが、その大事な記載がカタログにないのです(仮に見落としでその記載があっても極わずかな小さい表記であろう)。

このブログで何度もとりあげておりますが、OA側にサイクロンフード等を使った場合、汚れるフィルターは圧倒的にRA側なのです。これは当たり前で室内の方が綿埃などが多いためで、万一RA側にフィルターがなければ、大事なデシカの心臓部であるデシカカント部分のローターに埃が取り付き調湿機能と衛生面で致命的なダメージを与えます。

これは空調設計するには大事な注意喚起記載でしょう・・・。今の熱交換型換気システムには必ず本対にRAとOAフィルターが入っているので、RAフィルターがない事に気が使いないで、本体以外のRA取り込み口等にフィルターレスにする可能性があります。またこの事が設計時にわかっていれば、フィルターのあるRAグリルを手の届きやすい位置に設けたり、集中型RAフィルターをダクトの一部として設置も出来ます。これは不親切なカタログ商品説明と言えます。今回は2台のデシカでもRAグリルは3箇所に集約しているので大きな問題にはなりませんが。

本体の構造上RAフィルターを設けられない事は理解できますが、その表記ははっきりわかるようにお願いしたいです。最初のタップ固定設定は1件でデシカを2台使用する特殊な家が対象で仕方無いと思いますが、このRAフィルター無しの「記載方法」は・・・デシカがすばらしい機器で有るがゆえに改善の余地があると思います。

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