ZEH(ゼッチ)は・・・年功者ほど期待しない。

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電気料金の明細を見ていますか?

直近の電気使用料金の「再エネ発電賦課金」※の比率・・・なんと10%に迫る勢いで増えている。つまり全ての家庭の電気代が10%ほど殆ど告知がないまま増えている。
※主に太陽光発電などを普及させるために、電気生産原価以上で電気を買い取りその差額を全ての国民に負担させるシステムのこと。

再生可能エネルギーの主役という大看板を背負って始まった太陽光発電であるが、2013~14年がピークで住宅屋根設置において最近その勢いはない。それもそのはず・・・多くの国民がある真実に気づいたから・・・。

買取費用と増える賦課金(カッコ内)の推移。出典:資源エネルギー庁

今年度の買い取り価格で一般の家庭に設置する10kw未満の売値は26円(出力制御なし)。これは買値よりすこし高いことになる。しかし例えば東北電力の「よりそう+ファミリーバリュー」電気料金では400kw未満なら24円/kwで買えるので出来ればこの安い電気を買って26円/kwで売りたい。しかし自宅使用で余った電力しか売れないので、新潟県なら夏の発電パネルが一番稼働するときに、24時間空調する家なら太陽光発電の電気を売ることは殆どない。

しかも・・・再エネ発電賦課金が無ければこの26円/kwでは売れないくらい高価な太陽光発電の電気原価。

国民全てが再エネ発電賦課金を負担しているから太陽光発電の電気を買い取る事が出来るのであって、もしこの制度がなければ太陽光発電の売電価格は20円/kw未満であり、自分で使った方が良いことになる。ここで間違ってはならないことは、パネル設置費を既に150万円以上先払いしているのにだ・・・。つまり原価割れになる(新潟県では)。

経産省のHPには、

ZEHとは・・・

ZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」です。

とある。

ここでわざと抜けている文字がある。私が付け足すと

ZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、全国民の再エネ発電賦課金の負担で可能になった再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」です。

になるはず・・・。

そもそも再エネ賦課金に見合ったエネルギーが一次エネルギー換算に入っていない?ことも問題である。

これにようやく多くの国民が気づいたため、なんとなく、なんとなく・・・申し訳ないような気持ち(政府が決めたのだからそんな事はない)でZEH住宅を作ることになる。

だからそのうちZEHは先細りになるかも。これは再エネ発電賦課金が全電気代の10%を超えたあたりから話題になり、15%になる頃には大問題となるから。また新潟県では太陽光発電パネルが原因での雨漏発生がこれから増えるはず・・・。これも大問題となるはず。

私自身も太陽光発電を設置している事業者であるが、

「太陽光発電は投資目的」と当初から宣言しており、

「環境によい」とか「省エネルギー」と言ってはいない。設置も屋根を貫通しない方法にした・・・。

だからZEHを積極的には薦めたことがない。

しかし建て主さんがZEHにしたいとおっしゃれば反対はしないし、逆に進んで協力させてもらう。ZEHの価値は建築士の判断ではなく、建て主さんの判断だと考える。

実は・・・数年前からの現象であるが、元々「緑の家」にソーラーパネル設置は少ないのだが、特に家を複数回建てる方や年功者さんほど太陽光発電パネルをまず設置しない。多くを経験した皆さんには家の本質、弱点がわかっているのだとおもわれる。

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