福島県伊達市に建築中の伊達の家の足場がようやく外れる。これだけ窓があってもUa値は0.3w/m2kなら大変立派。
ご覧のとおり・・・
一緒の敷地内にある土蔵と同じ真っ白な外観である。今後この敷地内で長く残るこの土蔵と違和感が少ない超高断熱高気密の建物としてデザインや色を計画したのである。外観は無難で定番の切り妻・・・。色も基本色の白・・・。この色メンテナンスの問題は高所作業車を仕事で持っていらっしゃる事、それが建物周囲にも移動可能なので大きな心配にはならない事を見越しての色である(但し最近蜘蛛の巣問題が発覚し現在対応策考え中)。
素材はALCの上30年ノーメンテ塗装(スマッシュ)を施してある。
伊達の家は・・・
屋根は60年のノーメンテを目指し、60年超高耐久屋根ルーフィングを使用した上、仕上げは粘土焼き瓦(此方も60年耐久と考えている)。外壁はALCの上30年ノーメンテの塗装、窓はアルミ保護でノーメンテ木製サッシだが30年後は外壁の一部を壊して取り替えが外壁全体およばないような納りとした。主外壁はブロック調で、30年後は製品として存在していないことを前提に窓廻りだけ30年後も存在する可能性が高いフラット品を・・・。仮にそれが存在していなくともそこだけ意匠が最初から違うので問題ない・・・。
窓廻りのフラットALCにわざと目地をデザイン的に使って柱デザインとしている。出来上がってみて・・・想像よりよい感じで足場がとれると尚一層映えると思われる。
北窓も取り替え時に主外壁を壊さなくとも取り替えができる納りを採用している。
しかし・・・金属色(アルミ等)と真っ白の組み合わせは最強の色組み合わせの定番だと何時も思う。
全く違うの物だが当事務所のジムニーも美しいと思っているし、初代のマック(エアーマックなど)の白と金属色の組み合わせも美しかった。
そして・・・
此方の南大窓には既に外部ブラインドが取付けられている。
でもどこにあるのか全くわからないでしょう・・・。
南側はラーメン接合で柱が120×300、梁は120×390もあるのでそれを意匠的に活かして柱と梁型にしている。その柱型が出っ張ったところを使って外部ブラインドの折りたたんだ部分をとレールを納めることで全く外から見えない外部ブラインドを設置する。
これは基本設計2(2013年)からの想定でそれが5年後に実施されただけ。
このように外観のディテールも基本設計時から頭の中にイメージはあり、形はシンプルだが各所で力の入った詳細を考えて外観を設計した。
「緑の家」って外壁が木のイメージがあるが・・・
と言われそうだが、
「緑の家」の外観コンセプトにもあるとおり、
外観仕上げ材は、
変化を楽しむ=木の外壁
と
変化ができるだけない=ALC又はガルバニューム
と2つの考え方で行っている。
今回は変化が少ないALCとなり、ALC外壁の良さは以前ここでお伝えしている。
コメント
お世話になっております。
私の築40年の実家の外壁がALCで、今春に外壁塗装(アクリルシリコーン塗装)をしたのですが、ALC外壁の物理的寿命があと何年位あるのか気になっています。
ALCの耐用年数目安が60年というネット情報を目にするのですが、浅間先生のALC
外壁の物理的耐用年数の見積もりは何年になるでしょうか?
水野様
コメントありがとうございます。
>外壁の物理的耐用年数の見積もりは何年になるでしょうか?
申し訳ありませんがわかりません。
ALC単体では使う事は出来ませんから物理的寿命は主に表面塗装によって決まる事になります。よって品質のよい塗装を適正間隔で塗れば、現在50年ほど経た事務所建物ように50年とも言えるし、品質の悪い塗装、また塗り替えの時期、または粗悪なシーリングを行えば20年でALC本体にまで劣化が進む(ヒビと剥離)と言えます。素材自体は組成的に超安定ですから分解されることはないとの認識です。
ありきたりの返答で申し訳ありません。
浅間様
ご回答ありがとうございます。
塗装が重要なのですね。ALC外壁を40年放置すると一部にヒビや剥離が見られます(汗)。まだ一度も塗装した事が無い面もあるので近い将来、補修・塗装しようと思います。