伊達の家 ALCの外壁と中間気密測定

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気積が大きいので気密数値がよくなる傾向。Aグレードであったとしても立派な数値。

福島県伊達市で建設中の「緑の家」である伊達の家の中間気密測定が行われ、測定の結果はC値0.1cm2/m2であった。

もう少しで外壁が貼り終わる・・・。単純な形だからこそ素材が重要ポイント。

気密性能を表すC値の時に使用する床面積は、法律上の床面積より大きい事が一般的。特に伊達の家のように巨大な吹き抜け空間を持つ場合は気密数値が良くなる。それにしても今野建業さんはしっかりした良い施工される。

目地を上手に埋めると殆ど一枚物に見える外壁材。

「緑の家」で最近薦めているのがALCの外壁。

この外壁は50年ほど前から一般的に中小建物につかわれており、その基材の安定性はすばらしい。ただし良い塗装をしないと新潟県では凍害を受けるのでそこだけは注意が必要。前もご紹介したとおり、当事務所の入っているビルもALCで覆われており、再塗装したのは築33年以上経った2010年。33年も塗装が維持されていたという驚異的なメンテナンス性を持っている。つまり60年住宅なら1度塗装すれば60年間外壁ノーメンテも可能。この一度の時にサッシの交換、雨樋交換、屋根の維持管理も行うと、効率のよいメンテナンスサイクルとなる。

ALCが延び縮みし難い安定した素材であることに加え、厚みが60mmほどあるのでシーリングも劣化し難い事が塗装膜を痛めにくいことになる。住宅では60mmの厚さは使えないが、ヘーベルボードであれば37mm程度厚さがあり、一般的なサイディングの2.5倍もある。

価格は流石に高く、外壁の左官壁として使っていた中霧島壁と同等~で塗装の善し悪しで少し高めとなる。それでも30年メンテナンス不要且つ基材は60年と考えればとても魅力がある。

伊達の家の建て主さんは、木の外壁よりこのALCをお選びなった。これには同意で、何時も仕事柄天然樹木を触っているので、木の良さは重々知っていらっしゃるが、意外と木にはお腹いっぱいの傾向にもなる。特に敷地には漆喰調の蔵もあり、また石造りの倉庫もある。この2つのイメージを壊さない外観が必要で且つ流行にとらわれないファサードを考えた結果が、今のALCを貼ったシンプルな外観である。特にラーメン接合を外観上も表したいので柱、梁型を設けた。

サッシも白、外壁も真っ白な塗装がされ、足場が外れた時の外観が楽しみである。

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