福島県 伊達の家完成間近・・・その1

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外装はALC。その上に30年維持可能な塗装をし、メンテナンス簡略化と美観の維持を両立させる。外壁が厚いのでわかり難いがこれで軒の出は1200mm。

伊達の家はUa値0.3w/m2k気密性能C値が0.1cm2/m2の超高断熱高気密の建物である。着工から1年と半年・・・。ようやく足場が外れ完成間近になった伊達の家。内装下地工事終了前のチェックに伺った。

人との対比で建物のスケールがわかる。真っ白い色で且つガラス張りとなるが、安っぽいイメージを避ける為、建物外壁には様々な凹凸があるトラディショナルなデザイン。基礎高は1mあるがこの部分は50cmと土間らしい高さで計画。

特徴的な南側ほぼ全てガラス張り。ラーメン接合でこれで耐震等級2となる。サッシは欧州の木製断熱サッシ(浮いたアルミ保護材付)で日射取得率(冬期の日射が室内に入る高さ)に拘った。

またラーメン構造の柱と梁型をデザイン的に美しく見せるために拘ったALCの役物の割付けからサッシ寸法をおいだした。つまりサッシ種類が決まる前に既に柱型、梁型デザインが終了し優先して設計している。

設計を担当した当時のMはこの真物(まもの)役物で柱型目地割り付けと外部ブラインドの隠蔽確保からサッシの開口幅を計算している。ディテールを先に設計する手法である。だから建築系の人からみると窓より柱型の方が気になるはず。

ガラス窓だけに目が行くが、実はこの柱型方が先にデザインされ、窓は何回かメーカーや種類、デザインを変えており、そのため確認申請の訂正事項(排煙関連)までおこなった。
その柱型と梁型の段差を使って、外部ブラインドが完全に隠蔽されており、上のような写真では、外部ブラインドの存在にさえ気づかない。外部ブラインドは既に設置され試運転まで行っている。

パッシブ的な建物であるが、あえてソーラーパネルはこの建物は載せない。それは長期的観点でみると雨漏れリスクが高い事と、左奥にある建物屋根に既に20kwh以上が設置されており、投機的な営業目的は達成済みであるから。決してZEHなどを考えているのでは無く、太陽光パネル設置は投資目的であると宣言しているところが素直な本音で真正直である。

遠くからはとても無難なシンプル形状の上・・・

・・・更に、

・・・

真っ白!

何度か紹介している右手に見える蔵が真っ白で先に建っていたので、それに合わせつつ和風ではこのようなガラス張りの意匠は似合わないので、瓦などを平瓦に抑えて和風色を消し、蔵に違和感なく並列できる意匠とした。屋根勾配も拘り・・・あまり雪国では設計しない6寸勾配ときつめにしている。実はこのあたりの古い民家はもっと急勾配の家が多く、その中にあっても違和感はない。これは太陽光パネルを載せていないことも一因で、建て主さんは、太陽光パネルは投機的な目的でありそれは他の建物で達成済みであるから。決してZEHなどを考えているのでは無く、太陽光パネル設置は投資目的であると宣言している。私も「て・こあ」に設置された太陽光パネルは投資目的で設置していると宣言しており、これは本音である。

一方同時に山形で施工している上山の家では、
「災害時にソーラーパネルで自家発電をし、電気が停止した大災害時でもその場に留まり災害対応出来る環境を揃えたい為(仕事上)」でありそのために蓄電池まで設置し、その増強も考えている。仕事柄の本音であり見習うべき目的である。

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