今日のフェーン現象のときの空気は乾いているので、一昨日のフェーン現象がない時と暑さは変わりないか、もしかしたら過ごしやすいかも。なぜか?
またフェーン現象とお風呂CF(循環ファン)と同じ説明ができる。
フェーン現象は、台風等によってある一定方向へ継続的に大きな塊として(←ポイント)風が吹いて、それが標高2000m級の山を越え下降時に気温が高くなる現象である。
一般的な夏期には標高1000mまでは大気は結露することなく膨張しながら温度が下がり、1000mを超えると露点温度に達し大気中の水蒸気が結露してしまう(降雨)。このときに気化熱を空気中に放つため気温の下がり方は少なくなる。つまり潜熱が顕熱に移行したことになる。この空気が下降すると気圧が上がり平地の影響を受け元の気温になるが、潜熱分が顕熱に移っていること、乾いていることで山を越える前の気温より高くなる。これは天然の再熱除湿かもしれない(笑)。
一方お風呂CF(循環ファン)も同じで、洗濯物やお風呂の水滴が気化するときには室内の空気から熱を奪い水蒸気になる(顕熱から潜熱になる)。だから室内の熱の総量は変わらない。よってお風呂が乾く事では家の中にある空気の持つ熱は変化しない。それを排気用換気扇で排出すると、仮に潜熱に移行した空気を100%捕らえることができ排出しても、室内の熱を増やしエアコンの稼働率を上げることになる。そう・・・真夏の室内空調時は、外気より室内の空気は乾き且つ温度も低い。その空気を捨てて室内より湿ったかつ気温の高い空気を取り入れてしまうため。
さてもう一度湿り線図を使い今日のフェーン現象で気温40度のときと、一昨日のフェーン現象がない気温34度時と人に対する暑さは34度の時が厳しいことを説明する。
上の線が示す赤線は一昨日(8月13日)の新潟市気象台発表の日最高気温時の温湿度である。14時で34.3度でRH(相対湿度)72%を記録している。一方本日8月15日の三条市の13時の最高気温は40度でRH(相対湿度)40%である。これをプロットすると・・・
40度の今日のほうが潜熱と顕熱の合計であるエンタルピは84kj/kgで34.2度の13日のエンタルピは96kj/kgと14%も多い。また当たり前だが空気中の湿気の量(絶対湿度)も19gに対し26%も多い24g。つまり今日のフェーン現象のほうが汗が乾きやすいので実は過ごしやすい。
体温と近い真夏の外気は、主に気化熱によって放熱しているのが人である。気化熱を放出しやすい大気中の湿気が少ないときのほうが過ごしやすい。
30度以上の外気なら今後は気温だけで語ってはいけない。
つまりフェーン現象の時の気温は大騒ぎする必要はない・・・と大騒ぎした自分を戒めるためにこのブログを書いた。