「 2019年09月 」一覧



夏の低RH(相対湿度)を改めて考える。

最初に・・・夏の住宅内は低湿度が絶対条件とは思っていないのでカビが生えないような概ねRH(相対湿度)65%(一時的70%)以下を維持出来るならあまり気にしなくても良いと思っている。

そんな中、全館空調※の特集がいつもの日経ホームビルダー10月号に載っていた。


※この場合の全館空調とは各部屋にダクトなどを用いて冷気や暖気を換気をまとめて各空間に送り込み、半自動で家中をセントラル空調管理する方式。「緑の家」でははあまり行われない。
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温熱シミュレーションでCFの効果を確かめる。

上はある「緑の家」の年間の冷暖房費のシミュレーション。

温熱シミュレーションとは・・・

家を建てるにあたり、その土地の環境の中で、どのくらいの冷暖房費用がかかり、各部屋の室温がどのくらいなるか(計算で)想像することである。

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夏期の空調は危険が沢山

冷風は時には7度以下で吹き出される事もあり、周囲にとっては劇薬と同じ。

超高断熱住宅を全棟実施した10年前から床下エアコン暖房のことについてよく聞かれたし、数年前までは床下エアコン暖房の講演の講師も何回かおこなった。その時にいつもあること言っていたが、ほとんど人は「はて?」という顔をした。それは
「床下暖房より冷房の方がむずかしい」・・・と。

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北園町の家 2年目

本日北園町の家にメンテナンスで伺った。

竣工後2年経た2019年9月

竣工事の2017年8月

2017年の竣工時にはカーポートの足下だけ用意してあったが昨年屋根を計画通り設置。電柱移設問題がありカーポート設置が1年先送りされたが昨年ようやく完成。 続きを読む


時間軸と超高断熱高気密
・・・そして土間キッチン

先日お伝えしたHEAT20でのG3水準・・・。

このG3水準が受け入れられ、超高断熱高気密住宅が新築の過半を占めるようになるためにはまだ30年以上はかかるだろう。一方超高断熱高気密住宅の必要性は今から15年さかのぼり、北海道や東北の一部で2005年には既に建築されていた。 続きを読む



続・また東芝のエアコンが故障

吹き出し出口温度が7.6度なら非接触温度計で奥のファン部分を測ると更に1~2度低い。一般的な最近のエアコンなら定格以上の運転をさせるとこんな感じである。

私と営利関連のないこのブログの読者さんから昨日頂いた写真・・・。5から6年前のエアコンの(リモコン設定温度27度)現在運転中の日立の壁付けの一般的なエアコンの室温(吸い込み温度)吹き出しフラップ付近の吹き出し温度。放射温度計を買わなくともこのような測定方法もあるとのご紹介で頂いたと思う。

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今夏は簾(すだれ)を科学する。番外編2

日射遮蔽の有効性は10年以上前、様々な論文でも紹介している。真夏では日射遮蔽が夜間通風より効果があるとの根拠になったのは恩師のラボであるこの↓論文である。

新潟 住まい 夜間冷却と通風の効果
この図は昨日ご紹介した赤林研究室(A-lab)に紹介されている研究。夜間冷却を積極的に行っても、8月の気候では冷房負荷が...

今から10年以上前の論文・・・。

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今夏は簾(すだれ)を科学する。番外編1

TEXT アサマヒデキ

自宅バルコニーに設置される簾とよしず(屋根水平面)。風景がよく見えるのがメリット。

簾の良さはなんと言ってもこの風景透過の美しさにある。そのかすむような淡い風景は夏の強い日差しにぴったり。外の見え方で人の心がどのように感じるかを科学的に説明出来ないので浅間が書く今回は番外編とした。

本題に入る前に私のミスで簾を科学する「その1」~「その4」の中で直達日射と直射光を同じとしてとらえてしまった。ここでは直射光でありここに訂正しお詫びする。

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今夏は簾(すだれ)を科学する。その4

TEXT スタッフM

大型外部ブラインド10セット設置した伊達の家

簾と外部ブラインドを比較するため、その3では外部ブラインドを基本形である羽が平行の状態で検討したが、羽が平行な状態では日射が入りすぎてしまうことがわかった。そのため実際の生活では羽に角度をつけて日射を防ぐことになるだろう。

そこで、外部ブラインドの羽の角度を変えた場合について考える。

尚、その1その2その3と同じようにこのページでは日射遮蔽は直射光のみを扱う。

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今夏は簾(すだれ)を科学する。その3

TEXT スタッフM

ラーメン接合の窓の多い伊達の家では東南全ての窓に外部ブラインドを設置し日射を防ぐ。

簾に高い日射遮蔽性能があることはその1その2でお話しした。

では外部ブラインドはどうだろうか?

簾と同様に科学的に検証をする。尚、その1、その2と同じようにこのページでは日射遮蔽は直射光のみを扱う。

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日立製エアコンの冷媒漏れ
日本家電メーカーの品質衰退の原因は?

下部に集中する腐食。当家では一度もクリーナーなど社外洗浄など行った事がない。素のまま使用しているが矢印部分は穴があいているようだ。これで使用4年目に入るエアコン。

穴の空くほど腐食した室内熱交換器・・・。

これは自宅の設置後4年目の日立のエアコンの室内熱交換器である。 続きを読む