白山浦の家では久し振りに杉の大柱を使う。
50代になるとこの素朴な杉が大好きになる。私はヒノキより杉派であり、杉の香り、手触り、艶、そして年月が経ったときの色がなんとも言えない。
そう、今私は杉LOVEモード。
杉LOVEモードなので今度は床も杉材をお勧めしたい気持ち。ただ・・・赤身の杉床は最高の色と香りで、白身が混じる床の倍以上のコストとなる。よって白赤でもやむ得ない。ただ白身は大変傷がつきやすく普通では理解が得られないので「緑の家」の標準床は現在の私の一押しとは違い「ヒノキ」なのである。
そして白山浦の家の前に立ち寄った笹越橋の家でも、杉の1尺を超える幅広の窓枠材が搬入されていた。
この板目・・・撫でたくなるほど愛おしい。
笹越橋の家では久し振りに紙障子の設置があり、重ねて引き込み障子にするので、この巾と長さが3.6mくらい必要になる。最近では珍しいサイズの板の大きさ。
話は白山浦の家に戻り・・・
杉の7寸大柱とその隣に杉の4寸無垢赤柱が見えがかりとなり、このデザインされたツインの梁と共にあらわしとなる。そう笹越橋の家に続いて連続の勾配天井のある「緑の家」。迫力ある1尺3寸の梁が二つ並んで大柱と共に家を支える。20年以上前から続く「緑の家」の梁あらわしのスタイルである。
さて昨日は風速15mの強風がふき、夜半から大雨にかわり現場に着いたときは結構凄い雨が降っていた。この時こそチャンスで防水シートが確実に拭かれているか雨漏りチェックができる。
屋根勾配4寸であるため滑りやすいのであるが、危険で止めたにも関わらず女性スタッフMも屋根にがんがん上る。確かに上って初めてわかることもある。
ゴムアス系ルーフィングといえども施工が悪ければ、穴、釘穴、スティプルの破れから水が浸入して雨漏りとなるが、これだけ長い時間多量の雨でも屋根裏では濡れている形跡は皆無。