北海道南部である京極町の家の模型ができた。「緑の家」では珍しい急勾配の家で、その角度は矩勾配。
家はその地域の環境から生まれるといわれるが、確かにこの家の外観から寒冷地で降雪地域であり、敷地も大きいのだろうと一瞬でイメージできる。
急勾配の屋根は、落雪させる場所が必要なので敷地に余裕が無ければ計画できない。また屋根から突き出た煙突も寒い地域であること感じさせる。
ここ京極町は雪も多いのだが、新潟県の平野部より冬期は晴れるし、南側の窓から標高1898mの羊蹄山が一望できる。羊蹄山は成層火山らしく綺麗な稜線であり、写真で見るだけでも心がおだやかになる。
内部はいつもの大きな吹き抜けがあり、基本性能は積雪2.3mで耐震等級2として計画している。落雪屋根の軽減でも積雪1.4mであるから、積雪30cmくらいの地域から見れば耐震等級3以上になる。断熱性能はAsグレード(予想UA値0.2w/m2K)でありこの「緑の家」のAsグレードは北海道でも十分高断熱高気密性能にあたる。屋根形状も含めプランの骨格は全て建て主さんのスケッチでそれらを構造的に検証している。
コアな読者さんは、「いつもの模型とは何かが違う」との感想があるだろう。そのとおりで、いつもは必ず設置するシンボルツリーをはじめとする緑が無い。
模型では必要無いから設置していないのである。それはこの家の敷地が4500坪でかつ周囲が下のような丘なのであり、遠くに羊蹄山が見えれば敷地内の緑の役目はもう必要無い。人が暮らしているオーラは、いつも開いている家の窓、積まれた薪、立ち上る煙から感じられるのである。
模型は昨日宅配便で送っており明日には到着するだろう。無事に壊れず届くことを祈る。
コメント
ついに北海道ですか! 完成が楽しみです。
とうちゃんさん
広ーーーい農園に囲まれた家・・・。新潟では考えられないスケールです。