建築学会北陸支部のWebページにマスクの着用時の呼吸特性の変化の研究のさわり部分が載っている。
過去にも研究論文はあると思うがタイムリーな発信である。誰でもマスクすると呼吸に抵抗感がある。特に飛沫飛散に有効な目の細かいと思われるマスクほど違和感がある。それを数値にして表しているのが冒頭の研究である。
マスクをして呼吸をすると、吐き出した空気が吸い込む空気と混じるので、CO2摂取量が3.87倍になる。また夏季に呼吸による排熱が1/3に減少するので夏は厳しい。このような理由で幼児や運動するときにはマスクを着けないほうがメリットがある。
私は、風邪などの感染症に対し、顔を触らず口を閉じていればマスクはしなくともよいとおもっているが、周りの人が嫌がるのでマスクは人が多い室内ではする。
上の表などのソースは↓である。
コメント
面白い研究ですが、少し違和感があります。マスク着用による息苦しさは気道抵抗の上昇による呼吸仕事量の増加が主な原因だと思います。研究では、”マスクの着用によりマスク無の場合と比較して1回の呼吸で3.87倍のCO2を摂取することが分かります”とありますが、これは表現に問題があると思います。結果では、吸気のCO2濃度が高くなっていることを示していますが、これは死腔増加によるもので、高くなったCO2濃度は無駄な換気になっているだけで摂取しているわけではないと思います。例えば、鼻や気管の中のCO2濃度はもっと高いはずですが、それを摂取するとは言いませんよね。マスクの呼吸への影響は、人間の鼻がゾウのように長くなったと考えるとわかりやすいかと思います。
BAN様
コメントありがとうございます。
「1回の呼吸で3.87倍のCO2を摂取することが分かります」
確かに
摂取=体内への吸収
を酸素ような体内吸収と同義のような表現になっているのが気になります。
またCo2濃度が上がるから運動するときに未着用のほうがよいとの私の文章になっておりますが、仰せの通り呼気気流抵抗が大によることが主と思われますのでその文面は訂正します。
ご指摘ありがとうございます。