夏型結露の誤解

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突然中華そばが食べたくなって夕食は近所の中華亭へ・・・。小学生のころからのソウルフード。

事務所の近くにある中華亭の中華そば。麺が太いうどんくらいあるが、この太さと濃い色であるがさっぱりしたスープと背脂とのバランスがたまらない。

さて・・・ある専門誌の中に、夏型結露による建物被害とその対策の記事があった。内容を読むと果たしてその原因は・・・?と思わせる内容である。

近年の研究では実被害をもたらす夏型結露の原因は、雨含み(外壁裏側への浸入)が最も多いとの認識である。決して室内の冷房や空調がもたらす事ではない。この記事の内容にもあるが、冷房を行っていない春にも内部結露があったとされていることから明らかである。

仮に室内(冷房)温度を27度としたときに、建物内側壁面は限りなく27度としても外気の露点温度が27度の発生確率は一年で数回あるかないかである。真夏の外気でも27度では結露はしない。では何故夏型結露は起こるのだろう。夏型結露は、日にさらされ温度変化が大きい壁面や屋根面で起こる。その現象としては蒸し返しである。

思考の組み立て方・・・吸放湿物質と夏型壁内結露 その1
日経ホームビルダー2019年7月号の特集が秀逸である。ライターはやはり荒川尚美さん。その特集号をご案内する前に、夏型...

以前↑のブログで実測したとおり、夏型結露のメカニズムは蒸し返しであり、吸放湿物質(木や断熱材)が閉じた空間で急激に熱せられておこる現象である。しかしそれでも壁内が常時濡れるほど発生すること珍しい。珍しいことがおきるときには特別な原因があり、それが通気層内に入り込んだ雨含み(表面劣化、シーリング切れ等で外壁裏への浸入)などの水が原因である場合が殆どである。

よって多く場合、壁面における夏型結露を解決するには外部の水がかり防止がまず最初であり、次に雨水浸入防止、雨水が浸入したさいに早期乾燥ができる仕組み・・・が解決パターンとなる。最近は室内気密シートを調湿シートにすることで夏型結露を解決しようとする考えがあるが、それは上の事をまず行ってからの保険と考えるが良いだろう。ポリエチレンの気密シートが温暖地では悪さをするのは、正しい維持メンテナンスと施工がされていないのではないだろうか。

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