豪雪地に計画する「緑の家」で、耐雪3mで耐震等級3という超硬性能のプランを現在作成中。すると四角四面で異様に多い柱と壁の家となる。
凄まじい壁の量・・・。雪がないときに地震がきても地割れが起きない限りまず間違いなく崩れることはないだろう。面白みがないとと言われそうだが、豪雪地では積雪1mが屋根上に乗っている期間は3ヶ月にも及ぶ。つまりその時に地震が来る確率は一年の1/4で25%。事務所のある三条市なら0.25ヶ月くらいなので1/48で2%で、10倍以上も確率が高くなる。よって耐雪3mで耐震等級3は必要だとの判断である。
「緑の家」はUa値0.15~0.29の超高断熱高気密に特徴があるはずが、最近はその話題が殆どブログに出てこない。残念に思う人もいるが、超高断熱性能の必要性は既に広く行き渡ってきており、異論が少ないので議題として無くなっている。20年前は異色扱いが普通で、根拠もなく息苦しいとか、人間らしくないとの感情的理由で反対意見が多かったのである。超高断熱が定着して次は本来最も大事な安全と資産価値の要の「耐震性」と「耐久性」の行き渡りである。しかしこれが最も難しい。私が設計に割く時間として耐震性(構造の計画)が半分を占めることからも、その重要性と難解性は明らかである。