標高1300mの長野県諏訪郡原村に建設中の原村の家(UA値0.16w/m2k)の耐力壁検査に伺ってきた。
道中雨が続いたが、耐力壁検査を行なう時にはしっかり雨が止み、相変わらずの晴れ人間の強さ。それから4時間30分後の帰る頃には再び雨模様。その雨の中なんとか屋根にあがり棟あたりの納まりと煙突の納まりを確認する。
太平洋側の気候であるが、雪は降るので煙突の屋根貫通は部分大事なポイント。板金の立ち上がりや、ルーフィングの納まりがしっかり納まるように、煙突は建築で箱をつくりその上でフラッシングを設ける最も無難で問題が少ない納まりを採用。無論、その選択は建て主さんにメリットとデメリットを話し決定した。
さて、肝心の外部耐力壁は日本独自の建材耐力壁では無く、世界共通基準の構造用合板。今回は軒の出は1300mmにもなるので、雨が降っていても殆どぬれること無く検査はできたが、雨が止んでれば更によい 。
けらばの出寸法は1600mmでこちらも雨にあたることはほぼない。この屋根の出が外部階段を覆うことになり、一枚屋根でできる最も無難屋根形状である。ここまで無難に拘るのは大自然の驚異が半端ない地域であるから。
9帖ほどのバルコニーも雨が全く当たらないよう無難に大きな屋根下になっている。しかもインナーコーナーサッシで5帖を覆うことができるので、肌寒い日や害虫が飛び交う夜の時には、外部と軽く遮断できる最も無難な外部との接点になる。当然ここでは「七輪」を使うことができるように、床はコンクリート仕上げとなる。このような大自然の中では、家の中と外部の一体感を強調する方法が巷では多くとられているが私は反対で、大自然ほど驚異が大きくなるので隔離が必要。しかしこのバルコニーのように大自然にガラス一枚で区切られた中間的な空間は必要で、それは危険なアクション映画を完全にノーリスクの画面上で間近に体験するような安心感がある事で、より脅威の自然を楽しめると理解している。
限りなく安全なところで危険な環境を楽しむ・・・それがこの上ない快適感の一つになる。
さて肝心の耐力壁であるが・・・少し残念である。結構レクチャーして前もって注意点を打ち合わせしていたにもかかわらず、相当箇所で問題があった。これは大きい家でおこりがちなことで、職人さんが大勢現場にはいると職人さん次第で精度に差が出てしまう。このところはしっかり施工会社さんは手綱をもってほしいと思う。一度施工が始まると、施工者、設計、工事監理者は同じチームとして設計条件内で最も良い家になるように心を合わせ邁進するのであるが、私達工事監理者はあくまでも建て主さん目線で物事を考え判断するので、そのところははっきりといつも申し上げている。
今回の耐力壁検査はスタッフMと2人で行なったが、大きな建物なので数時間かかった。それでもまだ時間が足りないが、これ以上は頭が回らなくなるので現場をあとにした。
外観のイメージは予想通りでとても好ましい(バランス)。こん後の関心 は内装の感じとなるが玄関部分のピクチャーウインドが次の確認事である。
この窓先には見せたい木々の梢や葉などを切り取る。 これから建て主さんの樹木選定になるが、それがどのようになるかが楽しみである。
コメント
MOTOMOTO様
コメントありがとうございます。
>Q1:完成の時期(夏タイヤでの走行可否)
A.夏タイヤでは難しい季節の完成です。11月になると既に凍結がある地域です。
>Q2:見学会の有無
A.いつもの県外のように簡易な見学会を予定しております。
宜しくお願いいたします。
ご無沙汰しています、MOTO です。
先ずは、
“ 設置10年を祝って「緑の家」風呂CF(循環ファン)の
設置マニュアル公開 ” 2022/9/1
上記の記事で“ 2022年8月9日 15:59 ”にコメントされた方の
ハンドルネームが“MOTO”さん(半角も同一)でした。
混同防止のため、今後は「元 MOTO」に因んで
「 MOTOMOTO 」に改名いたします・・・4649
さて、見どころ満載の“ 原村の家 ”ですが、
ホタル族ヤニーズにとって一番の関心事は、
インナーコーナーサッシで5帖を覆うことができるバルコニー!
「大自然にガラス一枚で区切られた中間的な空間は必要」は同意です。
・煙突の屋根貫通(最も無難な納まり)のメリット・デメリット
・世界共通基準の構造用合板
・軒の出1300mm、けらば出寸法1600mm
・ピクチャーウインド・・・
お聞きしたいことは山ほどありますが、
「お盆前から9月いっぱいまで尋常でない過密スケジュール」
とのことなので、グッと堪えて2つだけ質問です。
Q1:完成の時期(夏タイヤでの走行可否)
Q2:見学会の有無
以上
よろしくお願いします。