簾は本来日射を防ぐために使われるが、「緑の家」ではそれだけではない。視線カットに使用される。
まず外から見てみよう。いくら反射ガラスとはいえ、簾がないとなんとなく室内の雰囲気がわかるが・・・
簾を下げるともう中の様子はうかがい知ることは出来ない。今回の簾はあまり長くない物なので下まで届かないが、上をあけて下へ下げることでこの簾でも下部分の視覚カットも可能である。これだけ外から見えにくいのに・・・
中からは十分な視覚が確保される。これは通常レースのカーテンで行うご家庭が多いが、レースのカーテンだとここまではっきり中から外は見えない。その点簾は家の中になく家の外にあることで、全くないときのように開放感がそのままである。
更に今回は袖壁があることで、
左右からの視覚もしっかりカットできる。この袖壁がないとここからチラチラ見えるが、左右からの視覚カットも完全に行える。
キッチンに立ってもこの通り問題なくレースのカーテン類が不要になり視線がのび開放感がでる。
反対側もこのとおりである。今回はオーブルデザインの備品の簾でかけてみたが、この2m簾より長い2.2mあれば下部の隙間が埋められる。また上部のかけ始めを30cm提げて下に下げればそれでも良いだろう。左右の壁で視線はカットできるし、風が多少強く吹いても横への移動は制限されるので痛みにくい。
それと・・・今回洗面脱衣所がサービスヤード兼日常クロークとなり、相当数の洗濯物及び衣類が収納できる。
重い物もたくさんかけられるように下がり壁を計画しパイプを張り巡らすと、何かこれはこれでちょっと良いと感じるサービスヤードとなった。