長野県青木村の「緑の家」の検査

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今日は長野県小県郡の青木村にある「緑の家」の工事監理に伺った。

朝5時頃に起き、いつものルーティンを行ったのちカーテンの隙間から外を見ると・・・雪景色。これはまずい・・・。とにかく少しでも早く長野県に向かおうと準備をした。朝6時55分に事務所をスタッフと共にでる。関越道路ー北陸道ー上信越道は既に圧雪寸前のシャーベット。特に柏崎と妙高手前の中郷が真っ白でハンドルを握る手が汗ばむ。一昨日の熊本の夜の宴から2日後だと思えない環境の違い。あの夜は夢の時間だったと今も思う。長野市付近で渋滞もあり3時間40分かけて10時40分頃、220㎞を走ると見慣れた風景に「青木村の家」が見えた。

総2階建てのBグレードながら窓を最も性能の高いシャノンUFシリーズとしてためかUa値は0.21と等級7の0.23を軽く上回る断熱性能を持つ「緑の家」である。UFシリーズはフレームに断熱材が入っているので、外気温が氷点下10度になる当地の建築では、最も弱点になる窓フレームの結露に強く、RH(相対湿度)を少し高くできるメリットがある。また当然雪の少ない地域であるから耐震等級は3をクリアー。屋根を大きくかけ雨係を少なくしている。

今日は耐力壁検査であるが、基礎打ち込み後初めての現地なので、基礎の状況や他の構造材の状況を見る。基礎は概ね良好であり、特に階段のコンクリートの仕上がりがよく、この打ち放しなまま仕上げ無しで手摺をつけたいと感じるが、設計図は刷毛引き。。。何とかこのままいかせないだろうか。

凍結震度を500mmとして階段の底板も500mm+ラン200mmで700mmまで下げている。

階段下は浮かせて空洞にすることで必要な地耐力を少なくしている。その内部のコンクリ―ト面もガラス質となっていて綺麗。

こちらは裏側になるが表側もガラス質がでてており艶やかな表情を見せる。

屋根は10.5mを超えるのだが、材料運搬も比較的よいので長手方向は継ぎ目なしで1枚でおこなう名前通り「長尺横葺き」となっている。新潟県では普通に行われているが、新潟県外ではあまり行われないのでこれは良かった。

また破風と鼻隠しはほぼ無節の杉の厚板である。とてもきれいな材料で勿体ないほど。

赤白のつながりも気にかけて頂き一枚物に見える杉厚板。
この離れ感がこの地の一番のメリット。望遠効果で近いように見えるが田んぼ3~5反くらい離れている。

今回のメインである耐力壁検査は残念ながら再検査となる。材料の多くで不合格で半数以上をとりかえる。どこの現場でも初めてタッグを組む時にはこのように筋かいの材用でNGになることが多い。これは現在の木造在来工法の闇と思う。一方巷の合板(新建材合板を含む)での耐力壁はこの筋かいの材料以上に釘のめり込み、縁からの距離、板材料のヒビがあり「よくこれで地震に対抗できるな」と感じることも見るため、どちっもどっちだと思う。

次回でOKとなるように打ち合わせを2時間以上行って13時ごろ現地から新潟に戻った。

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