先日HEAT20さんでは新たに「夏期熱負荷等削減の提案」をおこなったとブログで案内したが、その際大きな役割を占めるのが外部日射遮蔽物の設置である。この設置が最も簡単なサッシ形態としてドレーキップ窓がある。その理由は以前下で説明したとおり。
その一方ドレーキップ型のサッシが今後手に入らない時代が来るのではないかということを危惧している。
「緑の家」といえば庇と簾のある外観である。この簾等の日射遮蔽装置が難なく設置できるのは、引き違いサッシかドレーキップ窓に限られる。当然引き違いサッシは20年後の気密性の破綻があるのでできる限り使用していない。そうなるとドレーキップ型一択となるが、この形は樹脂サッシでは実質2メーカーしか販売していない。その一つがYKKの主力430シリーズ。しかし高さが1500程度に制限されるので大型のドレーキップ窓がない。一方エクセルシャノンさんでは新型サッシのNS×50ではドレーキップ型の展開がなく、7年前から要望しているのだが今もない。よってエクセルシャノンさんでは少し古いUFシリーズを指定している。しかしこのUFシリーズは生産工場が限られ北海道か東北北部になり、西日本で使うには運賃がべらぼうに高いのがネック。
この4月から義務化された高断熱施工。当然高気密でないと意味がなく、また日射遮蔽を考えない家は、夏のエアコン消費電力が多くなるばかりか、温度ムラも生まれる。それなのになぜドレーキップ窓を使わないかが不思議でならない。引き違いサッシは外部日射遮蔽を設置できるメリットはあるが、20年後の気密性能に大きな疑問があるし、縦辷り出し窓は、外部日射遮蔽を設置するのは難易度が高く難しい。その点ドレーキップは両方の欠点をカバーする。デメリットは価格が少し高いくらい。しかし価格に見合ったそのがっちりしたフレームは、30年経ても問題ない性能を担保しそうだと感じる。

もう13年標準としているドレーキップだが、いまのところ致命的な問題は全くなく、今後もこのまま使っていくつもりなのであるが、エクセルシャノンさんだと最新シリーズのNS×50 にないので、住宅業界でドレーキップを多く使って頂き実績をつくってNS×50 シリーズに加えてもらえるように期待したいため、今回の話題になったのである。