猛暑ほど古から通風(窓開け)はしなかった・・・ハズ
「て・こあ」でのある一日 弐百六拾四

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築102年ほどの「て・こあ」の土間キッチン(無空調)。
昨日の外気31度(気象台だから家の駐車場などはもっと高い温度)のなか、28度と概ね3~4度低い温度である。

27.7度でRH(相対湿度)85%が快適か?と言えば・・・不快である。しかし通風して31から32度になるよりはずーっと、ひやっとして気持ちがよい(壁天井も27度以下だからか)。
実際RH(相対湿度)85%でも扇風機があれば過ごせる。しかしすこし仕事をすると汗が出るので、ゆっくり動き無駄なことはしない。

データは物語る。2018年の夏、築102年の「て・こあ」で無冷房で通風しない真夏の外気温と室内温度を実測した。

真夏で猛暑時の古い家は・・・
通風しない方が涼しい(無空調)。

これは↓で昨年検証したが、多くの建築屋さんは間違った認識を持っている。

提言13 「日中の通風(風通し)では室温は下がらない」その1
早朝5時の各地の気温・・・。暑いよね~。既に日差しは春の4月22日と同じなのにまだとても強く感じる・・・。そんな...
定説を覆す。土縁はむしろ夏のためでは・・・。その1
ああー今回のテーマも新築を考えている建て主さんにはあまり興味のない話で申し訳ないが、私にとってワクワクする話だか...

古い日本家屋は真夏時通風で暑さをしのいでいたという半分間違った定説が埋め込まれてしまったので、現在でも通風が最も省エネには効果的と多くで言われる。

浅間が狂っている・・・と昨年言われ事柄であるが、この通風しない方がよいという事実は将来定説になる自信がある。

下は昨日の14時くらいの「て・こあ」。

昨年から猛暑時は窓は全閉。これは私だけでなく温熱環境に興味がない管理人も昨年から同様にする。

全ての窓をしめ日射を遮ることで室内の日中は3から4度確実に低くなる。それがわかっているのに窓や戸を開けて熱風を呼び込むことはしない。

「て・こあ」は間戸だらけだからいくらでも通風可能。しかし真夏ほど通風は行わない。断熱材はほとんどない築102年の建物。

但しそれには家の条件があることを伝えたが誤解しないように改めて書くと

・大地が露出した土間がある。
・縁の下と1階の床が断熱分離されていない。
・蓄熱する壁などがあり、住まい手に対し少し大きい家。
・1階に高い天井がある。
・家電製品、待機電力が少ない。
窓の日射遮蔽を確実におこなう。

である。断熱材がない時代では茅葺き屋根など気化熱を利用して屋根を冷やすような家は2階も涼しいのだが、普通は暑くなるので2階だけは窓を開けることもある。
しかし多くの古の家では平屋なので、2階のある家は希な特別な家だとおもってほしい。

半分間違った通風認識。確かに古の長屋など狭い家は日中外気につられて温度が上がりやすいので半分正しいが、一戸建てのある程度熱容量を持った家で日射遮蔽がキチッとできれば通風しない方が涼しい事は事実であるし、当時の人がそれに気づかないことはあるまい。

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