「て・こあ」の改装 2015年①

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中央外壁の上に格子を作っているところ。

去年は「て・こあ」に太陽光発電10Kwを設置し、今年は南側窓廻り修繕です。従来の「て・こあ」に戻るように窓や戸は「木」で作る建具です(木製サッシではありません。サッシとは枠と戸が一体になった製品のことで、昔に習って戸枠は大工さんで戸は建具屋さんと分業作業の戸になる)。

戸袋と窓を交換。材料は杉・・・、「て・こあ」は最初の頃の姿に戻る。木の一本引き込み戸はあの関川村(渡邊邸)と同じ。

特に普通では絶対考えられない・・・
まだ新しいペアガラスのアルミサッシを取外し・・・
シングルガラスの木製戸にわざわざかえるなんて・・・。

戸袋は雨戸が入るのでは無く、あの渡邊邸と同じガラス戸の収納部分で、収納されると窓ガラスが見えなくなりまさしく「間」になるのです。

修繕前の2階のアルミサッシ(ペアガラス仕様)。人工的な茶色が「て・こあ」には似つかわしくない。

外壁の鉄板が腐りかけたので取り替える事になり、その時にこの窓をどうするか「て・こあ」管理者に相談したところ、迷わず

「木製に戻したい・・・」

の一言で取り替えることになりました。

時代に逆行するこの修繕・・・

「緑の家」は超高断熱の家・・・

に対して「て・こあ」は昭和の家、通風全開の自然素材の家

対極にあるこの二つの家仕様が建築士として何とも「ワクワク」なのです。

色が浮いているがそのうち馴染む。

1階の中央出入り口も殆ど崩れかけだったのだが、予算がなかったので我慢して使っていた戸をようやく交換出来るようになりました。

本当は米杉で作りたかったのですが、柔らかすぎてホゾの組み合わせが心配で、腐りかけた以前の建具と同じように米ヒバで造る事になりました。
樹脂サッシやアルミサッシの方が安いのに、やはり木の戸・・・しかもシングルガラスです。

シングルガラスはその軽さと何よりあの

ゆがみガラスをそのまま使いたかったのでこれも以前の「て・こあ」になるように修繕しました。

米ヒバの艶は檜にも負けない絹のような光沢が出る。建具屋さんの仕事は綺麗・・・。

「緑の家」ではテーブルでおなじみの米ヒバは木目も緻密で何しろ香りが最高に良い。

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