昨日今日で、上山の家と堺市の家が上棟した。
大阪府の堺市の家は、平屋の「緑の家」であるが、なんと言っても7mを超える梁が7本ほど計画されている。通常、市場には6mを超える梁は流通していないので計画はしない。しかしここは必要と思うときには7mを超える梁でも使用する。無論特注になる。しかも今回は前面道路は2mほどでレッカー車が入らないため、なんとテッパ(人力)で梁を据え付けるという戦前の建て方。つまり戦前とおなじ「力と気力」を持った職人である。
平屋だから出来る長大な梁・・・。並ぶと壮観である。
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一方山形県の上山の家は、超複雑な構造計画の家。2階建なのに平屋に見えるような構造計画(耐雪1.5mで耐震等級3+ZEH取得が故に複雑で強い建物)。
そのため複雑に梁が入り組む・・・。
加工図については私も良く確認したが、施工をされた中村建築さんさんも何度も加工屋さんと打ち合わせをされたと聞いている。
母屋まではまだ出来上がっていないのでまだわからないが、このあと棟木が問題なく取り付くと、ようやく「ほっと」する。これは昔の棟梁と同じ気持ちである。幾ら頭で考えても現地で組み上がらなければ失敗である。だからこそ問題なく棟木が納まるとホットするのである。この感覚は何十年経験しても変らない緊張感。