3日朝の北海道京極町の気温はマイナス11度とマイナス8度の札幌より低い気温の地域である。
昨年中に外部付加断熱材まで貼り終わり、現在は内部関連しか仕事は出来ないくらい寒い。上の写真のとおり「緑の家」が20年以上前から行うクロス胴縁は日経ホームビルダー2021年1月号に「井桁重ね」として足立建築さんで行われているとの紹介がされていた。やはり日本という広い視点にたつと多くの工務店さんがこの縦横に重ねた胴縁の通気の良さを認識していると思う。このように利に叶った施工方法は必ず広まる・・・。きっとお風呂CFも直にメジャーな乾燥方法となるだろう。
年末の24日には新潟県で施工中の「金塚の家」の防湿気密層と外部の防水層の納まりのチェックに伺ってきた。
暖房を行う建物では冬期において室内側の水蒸気圧がほとんどの場合で高くなり、壁内で結露を起こしたり、開口部で結露を発生させる。開口部での結露は目視出来るので建築後生活習慣での対処可能であるが、壁内での結露は目視出来ないので知らぬ間に壁内がカビたり腐朽したりする危険な現象である。そのため防湿シートを使って高い水蒸気圧が壁内に侵入しないようにする。
防湿(気密)シートの世界基準は熱劣化防止が施された厚さ0.15mm以上のポリエチレンフィルムとなる。この素材は高い透湿抵抗で且つ柔軟な素材であるため、暖房を行う世界の多くの地域で防湿層として使われる。車のドア内側にも実はこのシートが貼られており、気密性をあげ音の遮断をすると同時にドア内部への湿気の流入を防ぐ。
「緑の家」ではこの防湿(気密)シートで室内側を全て覆う。基礎と一部だけは防湿(気密)シートではないが、その他の部分では写真のように全て覆うことになる。これは柱や梁も同様で下の写真のように例外は基本的にない。
何故防湿(気密)シートが重要か?はこちらのブログで説明しいる。最近は合板を防湿(気密)シート層代わりにしているが、合板9mmで0.008と防湿(気密)シートで0.07と透湿抵抗が一桁違うので、確実な防湿(気密)方法は防湿(気密)シートを使う方法であると数字が教えてくれる。