防水チェック

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先週末、Ua値は0.28w/mkと超高断熱仕様の松美台の家の防水チェックに伺ってきた。

振れ止めをしっかり入れるとほとんど隙間なく小屋裏が埋まる。

耐雪1mで耐震等級3を最も無難(コストも含め)にこなすために、いつものような地廻りの統一された和小屋で計画し、振れ止めを多数に入れて小屋を固め、構造計算通り力の流れにする。小屋裏利用ができず勿体ないようだが、小屋裏の収納用途だけであれば、床下内の収納の方が使い勝手かつ耐震性からみて有利である。豊かな空間はコーナーサッシのある吹き抜けで行う。

手すりとキャットウォークの木が交差するのが「緑の家」コーナーサッシの特徴。

肝心の防水チェックだが、いつものクロス胴縁なので通気層が完全に機能しているかのチェックはほぼ省略できるので手間いらず。

パイプ貫通部分の防水処理もキッチリ行ってある。これが一層目。

外壁が杉の横貼りなので一層目は横でパッキン材として施工し、

2層目となる縦胴縁。

通気胴縁は縦にいれる。その際「緑の家」通気胴縁材は幅105mmと一般的な45mmの倍以上ある木を使う。これは外貼り断熱材60mmを挟んで通気層がある付加断熱なので、仕上材の木の接手がどの場所に来てもしっかりと押さえつけられるようにするためである。この縦材は長さ135mのビスネジでによってのみ支えられているので、確実な固定が必要。そのため柱と柱の間にある間柱材は全て幅45mmであり、これも一般的な30mmの1.5倍になる。

長さ135mmの特殊なビスネジ。これを2000本近く間柱、柱に打ち込む。
打ち込まれたビスネジ。このネジは多少めり込みOK。

45mmあるおかげで135mmの撃ち込まれたビスは抜け損じが起こる可能性が極めて低くなるので、上の写真のようにビスは見えない安心感がある。

充填断熱材は拙宅の時代から30年以上使用し続ける太陽SUN。厚さは120mmでλは0.035w/mk品。印刷には北海道江別市とあり、本州で使う人は少ないが北海道ではド定番メーカー。この高断熱GWの上にフェノバボード60mmを外貼りするのが「緑の家」のBグレード。

こんな感じで気密シートを貼る前に設置する。これを見ればわかる通り、GWは外の防水施工が終わってから設置される手順なので、不意の雨でも全く濡れることなく安心して施工が可能になる。

外壁に設置することになったシーリングライトの位置も、この時点で下地をつくりVVFを貫通させておく。巷の手間をかける高気密高断熱施工では、取り換えが困難なこの充填断熱内の配線を嫌い、内側に胴縁を施工し、壁内を通さない施工もあるが、VVFの寿命および完成時の気密測定結果をみてもそこまでして、行う必要性がないので多分これからも配線はこんな感じになるだろう。VVFの寿命は、回路数が多くなっており(「緑の家」では24回路が最低)、VVF一本に流れる積算電流量が減るので、熱による被覆劣化が少なく60年程度は取り替える必要はまずない。一方これらVVFより給水給湯管の寿命が短いので、そちらの取り換え配慮が大事だと考えている。この点「緑の家」床下は最適なメンテナンスがいつでもできるし、2階への配管はサヤ管が標準となっているので問題は少ないだろう。その床下だが・・・

現在は床下内での基礎断熱材を施工中。一階の床を完全に貼ってからでも作業が床下内でできるので、窓の取り付けなど床組を先行してできるので作業効率がよいメリットもある。

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