木とカビそして木の外壁

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2024年10月14日のhttps://biz-journal.jp/company/からのPS

私は隈研吾氏を擁護するわけではないが※、最近の同氏設計に対するに何か勘違いをされて批評することは、「緑の家」がいつも申し上げている、「日本の気候(本州以南)で屋外に木にカビが生えるのが当たりまえ」の日本の気候を全く理解していない。
※私ごときが擁護しても何のプラスにもならないが。

まずは2012年に案内した下の2つのリンクをご覧頂きたい。

どうして無塗装の木なの?とのご質問で。
私は家を造る・・・家は緑と共にある。 今日上野住宅建材さんで勉強会を行った。 その時質問で 「なぜオーブルデザイン...
無塗装の木は50年いける!・・・か?
50年経た家の建て替えです。 この解体される家は50年を経ており、外壁は杉の無塗装です。
築55年以上の木造住宅の真南側壁面。

日本の気候では天素材の木はカビだらけになり、それがあのシルバーグレー色となりそのグレーを決定づける色素が黒のカビなのである。

立ち木と壁のシルバーグレーが同じ色とわかる。つまり木の幹も表面はカビが生えている。玄関戸は天然木だが弱いカビ防止剤が塗布してあるのでまだカビのない色。

木にカビが生えない加工がしてあれば、直ぐには(数年間)カビは生えないだろうが、いずれは生える。生えるからこそ天然木なのである。隈氏は天然木を使うコンセプトなのだからこの変化は当たりまえである。もしこれで設計者側に問題があるとすれば、将来木にカビが生えることを説明しなかったことだと思う。でも確かにそこは説明不足と言われてもやむえない。現在の多くの人は、建物に天然木を使っていない世代なので木がカビるなんて予想ができないのだろう。

私は建て主さんが木の外壁を選んだ時、「このシルバーグレーの色はカビですよ。受け入れることができますか?」と必ず伺う。我々設計者は正しい情報を伝えなければならない。

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