会津坂下の家に昨日工事監理に伺いました。
伺って感じるのは新潟と会津坂下町の気候の違い。
気候の違いで配慮すること
新潟県の平野部では外気が-5℃以下になることはありませんが、会津坂下町では外気温が一時でも-10℃になることがあります。これは新潟県では放射冷却の日がほぼ無いためで、一方会津坂下町では放射冷却のよる外気温の急低下と次の日射による+3℃以上が繰り返されることもある激しい天候です。よって配管の凍結は新潟県よりシビアに考えることが重要です。つまり排水管が屋外へ露出させない方が凍結から見れば良いのですが、「緑の家」の白アリ防止対策である露出配管も譲れないので、凍結の恐れのない床下内で1箇所にまとめた上で屋外に露出させ、防寒施工を施し凍結しない地中に埋めます。
こういった所は地域性もあるのでそれに従うこともありますし、独自の対処をする事もあります。元々基礎断熱が多くない地域ですから、床下内でも凍結の恐れがあると勘違いする専門業者さんもいらっしゃると思います。確かに家中暖房しない、また数日の外出で暖房OFFならその可能性は完全否定できませんが、「緑の家」では数日の留守では暖房をOFFにしませんから屋内での凍結の心配は皆無となります(災害時以外)。
設計事務所の気密工事監理
今回の施工をして頂く東北入谷まちづくり建設さんで、これだけ本格的な高気密工事と超高断熱工事を手がけるのは始めてと聞いております。そこで何時も建て主さんに聞かれるのですが、
「始めて高気密する施工会社でも「緑の家」は大丈夫ですか?」
私:「無論です。過去に始めただからといってC値が0.6以下の気密が出なかった施工店はありません」
普通、注文住宅なら必ず初めてという部分が多くあると思います。そのたびに出来ませんと施工会社さんがおっしゃるでしょうか。住宅街社さんに高層ビルは無理でも、たかが気密シートを貼るだけの工事ができないわけがありせん。とは言ってもやる気の無い人にお願いしてもよい結果が生まれませんので、私共の行う事は、まず「やる気」を出させ、持てる技能をしっかり引き出すことにつきます。
そのために、「わかり易い図面」、「施工前の注意点」、「現場での手ほどき」、そして時にはきつい言葉で激励をするのです(でなかったら全部剥がしてやり直しです・・・)。
そして最後は現場の施工確認につきます。
建て主さんに
「どこの施工会社に決まっても必ず目標気密はでます」
とお伝えしている以上、こちらも気密工事監理は必死です。何度も写真を送ってもらったりして確実に中間気密で0.4cm2/m2以下を目指します。実は今まで概ね40社の施工会社さんと100棟以上お付き合いしてきましたが、気密がでなかったことは古民家の移築(この時のC値が1でご了解)以外一棟もないのが自慢です。この辺りが設計と工事監理のみの設計事務所の特徴・・・誰が行っても必ず同じ性能になるようにします。
この日もスタッフMの細かいチェックでした。
中間気密測定までもう少し・・・初めて気密施工を行う東北入谷まちづくり建設さんもクリアーするでしょう。