新潟の住まい 正しいエアコンの選び方 その1

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自称「エアコンマニア」のオーブルデザインがお送りする

2009年のエアコンの選びかた!!その1

お勧め

第一位 CS-X229A(パナソニック)同等品にCS-229XB、CS-228XB、CS-X228A

第二位 RAS-221PDR(東芝)

第三位 RAS-S22Y(日立)

健闘賞 AN22JRS(ダイキン)

先ずこちらのサイトの10ページをご覧ください。

http://www.enecho.meti.go.jp/policy/saveenergy/seinoucatalog_2009summer.pdf

すると

エアコン省エネランキングがあります。その冷房能力2.2KWをご覧ください。

するさらに、寸法フリーが6機種、寸法規定が多数となります。

寸法フリーは、室内機の寸法が規定されていない分野です。寸法規定は、室内機の寸法が通常幅800mm以下で高さ300mm以下、奥行き300mm以下です。エアコンの特性として室内熱交換器(室内機)が大きくなればなるほど効率COPが上がります。ですので数年前までは、室内機がどんどん大きくなっていきました。すると通常の家の壁に設置することが難しく、家電販売店がエアコン販売するのにこまりました(買っても付けられなかったりする)。そこでエアコン業界は寸法規定分野を設け、区分けしました。同時に性能もCOP表示からAPF表示がメインとなってしまいました。実はここにからくりがあります。上のカタログをよく見ると、

APFは8%の差で大きく変わらないのに、COPは20%の差があります。

さて、APFとは何でしょうか?APFとはその機種で一年間冷暖房をシミュレーションした場合、どの位の平均COPになるかを示しているのですね。一年間冷暖房のシミュレーション条件は地域=東京でかつ部屋の大きさは今回の10ページのものであれば6畳を想定してます。さらにその部屋の断熱性能は最低レベルの断熱または断熱材が入っていない部屋です。最近の家は断熱材が入っており、さらにもっと高性能な高気密高断熱住宅もあります。このような高性能な家は逃げる熱や入ってくる熱が少ないので6畳用エアコンでもその6倍の36畳のリビングまで使えてしまいます。そのため「緑の家」では24畳を超える部屋でも6畳用エアコンを設置してます。つまりもしエアコンを設置するところが上の設置条件から大きく外れたところでは、APFはあてになりません。そこで目安となるのがCOPのほうです。

COPは定格時の性能です。つまり冷房能力が2.2KW時の性能ですので、はっきりとこのくらいの負荷がかかるところに設置すれば必ずこのCOPになります(外気温に左右されますが)。だからCOPのほうが条件を把握し、性能どおりエアコンを使うことができます。

またもうひとつ理由に、APFのシミュレーションの負荷は定格より少ないほうが多くを占めるので、機器の設計方針が定格2.2KWより少ないところでCOPが高くなるように設計(調節)してあります。だからほとんど機種でAPFよりCOPが小さくなります。ひどい機種になると20%もCOPが低い機種があり、これは冷房能力2.2kwがもはや定格とは云えない設計です。

さて本題に話を戻すと、一位の機種CS-X229Aは設置寸法に拘らず、純粋にCOP(APFも)高める王道の設計方針機種で拍手物です。数年前まではほとんどメーカーがこの設置フリー機種で、6.6を超えるCOPを叩きだしてました。しかし最近では、設置規定でCOPが小さくなっても販売店が困らない機種しか開発しておりません。ですのでこの機種を出しているパナソニックさんには純粋に大きな拍手ができます。無論設置フリーで健闘しているダイキンさんも健闘賞ですね。

さて次に設置寸法フリーで2位になったRAS-221PDR(東芝)ですが、こちらは寸法規定で1位という評価と暖房時の定格COPが6.25と高いことと、デュアルコンプやCOP表示がすばらしいということで総合的に凄いということで2位としました。

同じ理由で3位にはRAS-S22Y(日立)です。特に暖房時の定格COPは寸法規定ながら6.4とすばらしく、新潟県ではもしかしたらこちらが2位でお勧めといってもよいでしょう。

上の理由でなぜ暖房時の定格COPに拘るのか?それは新潟県が圧倒的に暖房時のCOPが重要だからです。関東などは厳寒期でも晴れて外気温が7度は普通でしょうが、新潟県は外気温2度がふつうです。外気温低下はエアコンの性能を下げる最大の因子です。そのため新潟県では冷房用エナルギーより暖房用エネルギーが10倍も多く必要です。ですので、仮にAPFが優れていてもMSZ-ZW229のように、暖房時定格COPが低いと評価は著しく低くなります。

今回なぜ6畳用エアコンで順位をつけたかは、「その2」で解説します。

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