日立エアコンの防かび作戦とダンプネスの査読論文

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日立のHPから。クリーンシステムが更に進化しており好感が持てる。

日立のエアコンを使い続けて6年経過しようとしているが、このところ日立のエアコンが故障続きで少し心配している。が、日立のエアコンの付加機能(カビ対策)が充実してきている。

冒頭の写真は、日立のエアコンで防汚部分を説明している図であるが、昨年機種から比べ一つだけ変わったが、この採用はツボを押さえていると私は思う。

2021年度機種 RAS-X○×Kシリーズの説明図

それがドレインパンの銅素材使用である。昨年まではこの部分はステンレスだったが今年度機種から銅の素材に変わった。地味ではあるがこれは期待できる。

昨年度の機種RAS-X○×Jの時の説明図。ステンレス水受けだけが違う。他は全て同じ。

毎年エアコンを冷房で使う季節になると、ドレンの中のカビ球(微生物が生成したゼリー状の球)が成長し、ドレンを塞いで室内機から水漏れを起こす。それを防止するために、専用の巨大な注射器を使って取り除く作業をする。このカビ球は、キッチンの流しの排水管でお目にかかる生物膜のようなももの。この生物膜はある一定の温度以上になると成長が盛んになる。この微生物膜は上水でもできる。ある「緑の家」で、集中型浄水器(水道水が家の中に入るところで浄水し、塩素化合物を減らす機能がある機器)を使っていたところ、使用後一年位経過したときに洗濯機の水栓や他の水栓でも水がよく出でなくなり、調べると水道管の中にカビ球が出来ていた。このような現象は浄水器をつけない家ではほぼあり得ない。つまり水道水から残留塩素を取り除くと、ほぼ有機混入物のない水道水であってもカビ球ができるということ。つまり残留塩素のない水で30度くらいの温度があればカビ球はどこにでも発生する。だからエアコンのドレン水に発生するのはたやすいはず。

一方銅製品は銅イオンが強い殺菌性を持つので、このようなカビ球がつきにくくなる。流しでつかうカゴも樹脂よりはステンレス、ステンレスよりは銅のカゴの方がぬめりが出るまで時間を要することは経験している。

そこで日立のドレンパンが銅になればドレン管内にも銅イオン水がはいりカビ球が出来にくくなることは想像出来る。しかも人、建物に対する毒性と害は通常使用ではない。

次の話題はやはりカビのこと・・・

日本の多くは夏期に湿度と気温があがり亜熱帯の空気にちかい。そこで問題となるのがダンプネス(多湿による害)。2010年くらいからダンプネスを研究してきたチームが今回過去の内容をまとめたものが建築学会の査読論文集にのっていた。

内容は

1.ダンプネスの重篤である家の室内温湿度の特徴を明らかにする。

2.ダンプネス防止の温湿度のガイドラインのための知見を得る。

とのこと。

ハッチングは浅間が行った。温度が不明だがRH70% は冬期では一般的ではないだろうと思われる。

まとめでは

A.ダンプネス重篤な家は、開放型ストーブをつかっている

B.〃 換気設備がない

C.〃 窓性能をふくめ断熱性能がわるい

D.〃 住まう子供がシックハウス症状が高い

E.〃 居室温度との相関はなく湿度との関連は高い

F.〃 RH(相対湿度)が居室50%程度、寝室70%になっている時間がながい

とのこと。どちらかと言えば冬期のダンプネスに偏った結果になっているが、筆者ら長谷川先生の2010年の研究では梅雨の時期の人に対する湿害を既に発表しているので、その後の冬期のダンプネスのまとめと言えるだろう。私としては梅雨時期からの夏期のダンプネスが起きた建物と住まい手の関連で更なる研究を望みたい。それはこの論文の最初の注釈でダンプネスとは・・・

「建物や室内環境上の問題を引き起こしている高湿度な環境。室内環境上の問題としては、結露やカビなどの微生物の発生、カビ臭などがふくまれる」

とあるので、この冬期夏期を通じてカビ臭がどこから来て、それが住人与える影響(心理的なことも)の研究調査に期待する。

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