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電気自動車と環境税

電気自動車は環境負荷がガソリンと比較して1/3ということと、燃料代が1/10になるということが最大のメリットです。CO2が走行時全く出ないという言い方は、本当でしょうがあまり好きではありません。なぜなら携帯電話やノートパソコンのバッテリー駆動時はCO2を発生していないと言え、説得力がとても低いですね。バッテリー製品でも使えばCO2が発生していると考えるのが普通です。

さて、今の電気自動車の燃料代はどうして1/10で済むのでしょう?確か前のブログでは機器効率がガソリン車の3倍なので1/3が妥当な計算なはずです。
一般的に電気自動車は深夜電力を使ったときの1キロあたり(1km)=1円と言われます。昼に充電すると1km=3円ですね。
一方ガソリン車の優等生のプリウスでは燃費が20kmなので、1L=120円として1km=6円です。ハイブリッド車との比較では1/6の燃料代です。

ご存じのとおり、ガソリンは約58円/Lもの税金が掛っております。しかし電気には同じ税金が掛っておりません(自動車使用のための税金)。このガソリンに掛る税金がプリウスだとしたら1キロ当たり(58円/20km)=2.9円/kmです。
ところが電気自動車には、この税金が一切掛っていないのです。つまり、他のガソリン車が道路負担や環境負担をしているのに対し、電気自動車は全く払っていない現状があります。
電気自動車にガソリン税を掛けたくとも、どの電気が電気自動車に使われているか不明ですから掛けれません。
これでは不公平だということで、環境税の導入の早期きっかけになったとも言われてます。
つまり電気自動車の燃料代が安いのは、深夜電力だけではなく、ガソリン税がないということがもっともおおきいですね。

さてここからはおまけですが・・・
仮に電気自動車に今のガソリン車と同じ税金をかけると
1円/km+2.9円/km=3円/km←深夜電力で充電の場合
3円/km+2.9円/km=5.9円/km←昼間充電する場合

昼間充電する場合の電気自動車とプリウスの燃料代は同じになります。

おさらいですが、深夜電力とは・・・・
「日中に多く電気を使うと昼のピークが大きくなり、発電所を増やさなければならないので、電気代が原価割れしても深夜に多く電力使ってもらいましょう」
との考えでの大安売り電気の販売システムです。しかし電気自動車が普及したり、オール電化住宅の普及で皆が電気を深夜に多く使うと、この意味が薄れるので最終的には昼間の電気代と変わらないようになるでしょう。
電気自動車は機器効率がガソリン車の3倍もあるのに燃料価格が同じでは割にあいません。環境税という税は炭素税ともいわれ、炭素の量に応じてかかるのではないか?との考えがあります。するとやはり機器効率がとても重要で、今後いかに炭素を効率よく使えるかがカギです。そう考えるとお勧めする超断熱という住宅は、家全体の暖房効率がトップクラスです(なぜか必ずここにおちつきます)。

どのような環境税(料金システム)になるのでしょうか?非常に興味深いですね。
例えば飛行機旅行は、欧州まで往復する1回だけで日本人一人当たりが1年で排出するCO2を放出します。本来なら一番高額の環境税になる事は間違いないのでしょうが、そこは政治、経済優先の判断になるでしょうから、そんなに大きくならないのではないでしょうか?



ネットは簡単に削除可能。これが一番の問題。その② 目標の断熱性能

当事務所は3年前から高気密高断熱の性能(Q値)を更にあげ、超断熱としました。

現在のお勧めはQ値0.99W/m2k以下の超断熱です(無論1.9の

Sプランもあります)。

さて、当方は新住協といういう団体に所属しておりますが、

この団体のお勧めはQ1住宅(キューワン住宅)というQ値です。

これはQ値が1と言うことではありません。

新潟県の属する地域Ⅳで、暖房に使うエネルギーを

次世代断熱基準の1/3から1/4以下にできるQ値のことを

Q1住宅と呼びます。

Q1住宅は専用の熱計算ソフト(Qpex)があり、

このソフトには窓から入る太陽光で暖められるエネルギーを

勘案し、暖房エネルギーを計算してくれる優れものです。

が・・・、仮にその太陽光が入る窓のカーテンが閉めてあると

計算と大きくかけ離れます。つまり夫婦共稼ぎであれば、通常

カーテンを閉めて留守にしますよね。また、居室の大きな

窓のカーテンがいつもあいているのは、相当勇気がいります。

つまり外部から室内が丸見えを許容することです。

また、南側窓の先には背の高い建物があれば、

一番日射がほしいときに、冬の低い日射はまず入りません。

この事を考えずにシミュレーションソフトだけを鵜呑みして

エネルギーが1/3になると考えるのは明らかに「あさはか」です。

あくまでもよい条件を集めるのではなく、

普段の条件で考えなければいけませんし、

その説明もHP上でしっかりしなければなりません。

さて、上のソフトで計算するとQ値が1.5から

1.2くらいで、エネルギーが1/3くらいになります。

ですが当事務所はあくまでもQ値0.99にこだわります。

先ほどの窓のカーテンの理由もそうですし、

新住協さんのQ1と妥協点が違うからです。

当事務所の目標は、あくまでも暖房機なしで快適な家に近づけると

言うことで、Q値を.3 0.6以下にしたいのです。

が、現時点では建築コストが現実的(高くなる)ではありません。

現在コストパフォーマンスがよく、将来性のあるQ値を思考錯誤

したところQ値1前後がよいことがわかりました。

新住協さんの推薦は、どうしても断熱材がGW等繊維系となり、

高性能フェノールフォームの約半分くらいの素材断熱性能ですから

コストパフォーマンスがよい断熱数値はすこし劣ります。

何となくQ1と同じような見え方なので、誤解がないように

Q値0.99以下という目標にしました。

偶然にも省エネ基準の育ての親の坂本先生の推奨する

数値も(Ⅳ地区)もこれと同じ0.99です。

このQ値0.99w/m2k以下にするためには、

窓(サッシ)を最低でもU値1.6W/m2kにしないと実現不可能です。

1.6W/m2k以下のサッシは、その種類が限られており、

アルミ樹脂複合サッシペアガラスLOW-Eでは絶対むりです。

ここが重要で、将来一番交換し難いアルミ樹脂複合サッシを止め

サッシを最初から性能の高いものにすることが賢いですね。

するとU値1.6以下のサッシになり

必然にQ値は0.99くらいになってきます。

現在ほとんどの工務店はQ値0.99はオーバースペックと言うでしょう。

しかし数年後「当会社はQ値0.99です。」と胸をはって言っている

工務店が増えてくると思います。その時、今その会社のHP上で

推奨しているQ値は知らぬ間に削除されているのでしょう。

ここが問題なのです。

要は「今売れれば将来どうなってもよい、都合の悪い過去は消し去る」

と言う工務店さんが多い!!これでは誠意があると言えないでしょう。

「仕様が変わる」・・・

それを進化(技術進歩)という方もいるでしょうが、進化には過去が

あってのものです。歴史を消し去って進化という言葉はありえません。


エネルギー問題と建築士

日本の家庭は他先進国から見るとエネルギーを使わない優等生。

これは昨年ブログにも書いている。

だから地球規模の温暖化防止対策を日本の家庭が努力しても効果は薄い。

それはわかっている。他先進国との比較も大事だけれど、

比較ではなく、自分の感覚を研ぎ澄ましたい。

高気密高断熱住宅に住んで約20年。

Qt値が約1.8w/m2kの性能だけれども、それでも暖房費は大きい。

また、暖房の燃料はつまるところ殆どが化石燃料とウラン。

しかしこの二つは日本にはほとんどなく全て輸入。

だからもっとエネルギー消費をなくしたい。なぜなら・・・

暖房や給湯はエネルギー損失が大きいと感じる。

心が感じるのである。

だから、もっとQ値を高くし、損失をなくしたい。

給湯で捨てている熱を回収したい。

そう思ってSSプランを造った。

ドイツは暖房に相当エネルギーを使っているから

パッシブハウスがある・・・と聞いた。日本の家庭は優秀だし、

標準が関東(温暖地域)だから、

そう力を入れなくともよいのでは・・・という。

比較ではなく、エネルギー資源がほとんどないこの国住んでいて

冬、日射がない新潟だからこそ もっと暖房エネルギーを

減らしたいと感じるのである。

エネルギーは準寒冷地に住む我々には一番重要な問題。

豪雪地、新潟では凍死という死の恐怖を拭い去れない。

心が寒さから開放され豊かになるためにも

この恐怖を住まいで遠ざけたいと感じるのである。

その昔、東北や北陸では凍死者(冬を越せない者)が大勢いた。

夏が越せなかったという人は少ない。

この感覚は、冬でも路上生活できるほど寒くない、

冬に日射に恵まれた関東の人にはわからないかも知れないが、

「理解」はできるはず。最初から思考を停止させてはいけない。

島国日本。今後の世界情勢を考えると、

家はその島国の中で自立可能なように日本にある資源で

日本の人は暮らしていけるように目標を立てたい。

自分で使うエネルギーや資源は、

全て身近なところで間に合えば、とてもそれは豊かである。

50年以上使っていただける長期住宅を考えるときに、

避けては通れない問題である。

ただ単に太陽光発電等の電気が主流になるだけの

予感では、我々建築士は仕事をなしていないと言える。

この国を引き継ぎぐものに、目標や光を指し示したい。


リビングは要らない!そのとおりです。

そのとおりとすんなり受け入れられる家族論でした。
今日、上野住宅建材さん主宰の講習会での「家族論」は、少なくとも拙宅にはぴったりのお話でした。その内容とは

1.リビングなんていらない。

2.プライベート仕切り、及び個室必要なし!!

3.超個室化万歳&個と世間がつながる家!!

4.家族に団欒は空想!!

5.ラボ付住宅は重要!!

と普通にこのまま聞いたら「アホですか?」と思うような内容です。
しかし拙宅は実はこのとおりのプランで、そのまんまです(笑)。

実は今まで拙宅のプラン又はお手伝いした家については公開してませんでした。建築士なのにこんな非常識なプランを考える人に設計などお願いしたくないだろうな と思ったからです(お手伝いした家についてはプライバシー問題)。
ところが・・・今日の講師の南先生のお話で、この考えのほうが生活に対し正直にプランしていると考えが変わりました。

拙宅は
1階はサブキッチン付き土間10帖+たたみ6帖で、この空間がラボ(研究室)になっています。庭から巾2.6mの開口部でほとんど段差なし入れる空間です。玄関は通りません。月2回ほど妻が友人と大勢で(8人以下)手仕事をするときはここを使います。ですので普段はここを使うことはありません。だから断熱区画を施してあり、この部屋だけ寒くしたり暑くすることができます。
他に1階は風呂、洗面所、トイレ、クローク6畳でトイレと風呂に戸があるだけで、洗面所に戸はありません。

2階は32帖ワンルームです。ここにメインキッチンが設置され、大きなダイニングテーブル2.1m×1.1mがドンと置いてあります。このダイニングテーブルは数年に1回位置が変わります。そのほかパーティションで妻ベットと娘部屋が軽く仕切られ、ここも1年に1回は配置替えがあります。個室はありません。
リビングはなく、ダイニングの横にちゃぶだいがあり、そこに長さ2.2mのソファーベットが2台が並びます。食事はこのちゃぶだいかダイニングテーブルで、その時の事情でどちらかになります。
少人数(友人4人程度)の集まりがあるときはこの2階の空間で行います。無論、妻ベットや娘の部屋が見えてます。また、本や物が多いながら適材適所にしまわれている不思議な空間です。またこのダイニングから屋上菜園に直行でき、食事にあわせパセリや飾りつけ葉っぱを取ってきます。

部屋の壁は全てシナベニア。「緑の家」の定番の白い壁ではありません。しかし明るいのは、海に面して大きな窓があるためでしょう。狭いながらも居心地は最高です。

隠すことができない家なので、思いやりが自然に生まれます。着替えているときはそちらに行かない配慮とか、静かにしてほしいそうなときは、1階のラボへ行くなど・・・。

内容の1.のリビングはないですし、2.の個室はありません。
3.4.の超個室化というのは、ご飯を食べ終わったそれぞれ好きな場所で好きなことをします。だから個室「化」であって個室ではなく、間違ってもリビング?に集まって団欒などありません。で、各人の外とのつながり(携帯、メール、ネット、外出)は個々の自由です。5.のラボも重要です。これは手仕事の会を主宰している妻の空間です。普段は使いませんが、いつ人が尋ねてきてもよい空間となってます。最後に超個室化に旦那の個室化かラボが必要です。私の場合はそれが自宅外の事務所で、好き勝手なことができます。超個室化万歳です。

どうですか?今日の勉強会の内容のとおりですね。
この家で19年間暮らしてきました。あるときは全く仕切りがなく、ダイニングにベットが置いてある状態でよく人を招いてましたし、あるときはクロークにベットがあったりしてました。つまりそのときに応じて間仕切り位置を変化させてきました。
こんな家を薦めることはタブーだと思ってましたが、これが変化に対応できる家と今日実感しました。リビングがなければ団欒ができないと思っている方は、それが空想だと思ってください。リビングは名ばかりで、家族同士無言でも一緒にいる時が団欒なのです。子供が小さいときはダイニングであったり、寝室であったりしてその時(年)に応じて変化してます。ここがリビングと言う概念は捨てたほうが、きっとよい家ができます。きっと・・・。そしてリビングと部屋数がないのは、コンパクトな家になります。逆を言えば40坪以下の家では使わないリビングは無駄です。

とこんなことを建て主さんに薦めたら「アホですか」と言うことになると今まで思っていましたが、今日からは堂々と勧めてみます。
これが現在の核家族の日本人に合っている気がします。特に優れているのは無駄がないためローコストででき、変化に対応可能だということです。元々日本人の会話は「めし」を食べるときだけであって、リビング(居間)という部屋で会話はありえないでしょう。

こちらは1から5とり入れたI邸。リビングはなく、こだわりのラボ兼ダイニングスペース。2階ながら直接外からの出入り可能

そうそう、広い庭も絶対に必要です。これは今日のお話でありませんでしたが、講師の南先生の家の「蛍が飛ぶビオトープ」は大変有名ですから・・・。

最後に誤解しないで頂きたいのは、この家族の根底に信頼と愛情がなければいけません。好き勝手ばらばらではなく、各個人を認め合って尊重する姿勢があるから可能なのですね。


ネットは簡単に削除可能。その① これが一番の問題。

よい家を建てるには、正しく情報を処理できる人、企業、会社をパートナーにすることが一番重要であると思います。既に商品が完成している建売住宅は、他の購入品と同じようにそれだけを評価すればよい家を手に入れることが比較的簡単に可能です。
しかし、まだ世の中に存在していない注文住宅の場合、設計図さえも世の中にまだ存在していないわけですから、その設計図からスタートです。設計図とはどの世界でも最も重要な行為成果物で、ここで間違っている情報で設計すると、完成した家も数年で価値のないものが出来上がります。

さて、ここから本題ですが今はインターネット全盛で、ほぼ全ての製品の仕様説明がネット上から見れますが、これをいちいちペーパーにダウンロードしてみている人は少ないですね。ここが問題です。
建設会社のHPへ行くとめまぐるしく商品が更新がされていて、一ヶ月前に見た仕様やデーターがきれいさっぱり削除されております。一ヶ月間には
「私の過去の経験やいろいろを調べた結果、基礎は○×という基準、施工にしましました」

と書かれていたはずなのに、もうそのページが削除されています。多分間違いにきづいたのでしょう。
人間ですから間違いはあります。その間違いを誤魔化さず訂正線などで直し、理由や場合によってはお詫びすればよいかと思います。まるっきり削除では、誠意のかけらもありません。勉強が足りません。そんな会社に、50年も維持する家を頼むことができますか?

ここに大きなインターネットの問題があります。簡単に今まで主張が削除できるのです。全く反対のことが書いてあっても証拠はありません。
過去のHPを違うサーバーにコピーでもしてあれば、ITの最大長所「コピーの無限可」がいかされますが、よほど問題(裁判や犯罪)でもなければそんなこといちいちしている人はいません。

とにかく、家造りでよいパートナー(企業や人)を見つけるには、書物(パンフレットではない)を出版し容易に削除できないようなっている仕組みか、過去のホームページやブログを一切削除しないで、公開している人や企業がよいですね。
住宅産業だけです。過去の家造りや、新商品(新仕様)が出ると前の仕様を削除する企業は・・・。
出版物は簡単には訂正できませんから慎重によく調べ、時には第三者から精査してもらいます。ですのでネット情報とは違い、ある程度正しい情報が発信されます。
正当な理由もなしに今日から家の仕様が急に変わりますといわれたら、それ以前に建てた人はどう思うのでしょうか?
正当な理由とは法律が変わったとか等で、その理由を明確にする必要があります。特に構造や断熱に関わる数値(基礎、コンクリート、木軸組、性能評価)などです。


寒くなるとストーブが気になりますね。

最も大きいクラスの薪ストーブでダッジウエスト社製のセコイアです。これは今秋に竣工した家の写真です。
これより小さいものにセネカがあり、両方とも外気導入口を持つ薪ストーブです。
高気密住宅では特に重要な外気導入口についてはいろいろなサイトでその必要性が述べられていますのでここでは割愛いたします。
このストーブを最初に設置したのは、17年くらい前だったと思います。その当時外気導入口付きのストーブはあまりなく、数種類だったと記憶しております。
現在は国産ストーブでも外気導入口付き機種が販売されておりその認知が進みました。

さて、「気に入った薪ストーブがあったのに外気導入口がない。」と言うことであきらめる方もいらっしゃると思います。
その時は、ストーブの近くに別に穴を設けてあげれば、ないよりは随分よくなります(そもそも外気導入タイプでも、半分から70%の空気を外気から取り入れ残りは室内の空気を使う機種がほとんど)。

このストーブは新潟県内で今夏竣工したS邸のストーブですが、ストーブ本体に外気導入口がありません。しかし建て主さんはどうしてもこのデザインとオーブン機能にほれ込み、なんとかならないか?と要望されました。そこで、このストーブ真下に、スイッチで開閉する100φの穴を設けました。
薪ストーブを使うときにそのスイッチをつけると、穴が外部とつながる単純な仕掛けです。
単純ですが、このパイプの周りを断熱材でしっかり覆ってます。これが無いと外気で冷やされ、床下、及び床で結露してしまいます。
あたりまえですが、こんな小さな事象でもきっちと設計します。多分一般の家では床下が低いため結露しているかどうかも確認は難しいでしょうが、緑の家はいつでも床下が見れるので、直ぐにわかります。

よってストーブはお好みで選んで頂いてもOKですが、写真ように周囲の耐熱壁や床の不燃材はこのくらいはほしいですね。よく雑誌や写真で見かけをスマートにするため、ストーブの周囲に少ししかないものを見かけますが、使いにくくて仕方ないと思います。
特に床の不燃材は仕上げは大きいほうがよく、一時間に一回は行う薪入れで、薪自身の粉のような皮が落ちたり、砂が落ちたり、また燃えている火の粉が落ちる場合もあります。
また半日分の薪置き場も必要ですから、写真のような大きさくらいは必要です。

今回の両宅では、薪ストーブはあくまでも補助(週末用)で、主暖房はエアコンや床下暖房です。薪ストーブはそんなにエコでないことと、燃料代も結構かかりますから趣味的要素が高い暖房器具です。

ちなみにこちらのストーブがほぼ100%外気を使って燃焼するスキャン製薪ストーブです。薪ストーブ中ではとてもコンパクトですが、Q値1.9W/m2kの家のため必要にして十分の能力です。ちなみにこの家の吹き抜けだけでも20帖を超え、気積では57坪(114帖)の空間を暖めますが、十分暖かいです。


長期優良住宅の補助金100万円が申請が延長に!

延長になりました。

当事務所の「緑の家」でも利用させて頂いている長期優良住宅(現在着工中の家あり)の100万円の補助金が、申し込み延長になりました。11月15日時点で補助金枠5000件に対し2900件の申し込みしかなかったので、延長になったとのことです。
画期的なことは理由があれば5月末までご入居であれば大丈夫ということ。雪の多い季節になる新潟県では大助かりです。
この補助金は、先の先導的モデル事業とは違いほぼ100%(申し込み総数が5000件で打ち切り以外)もらえるので安心感があります。
緑の家では標準仕様のSプランで該当します。補助金がなくて困っていた皆様には。大変なクリスマスプレゼントですね。

上は前回の参考書類です。

当事務所のスケジュールでは1月に実施設計が終わらなければならない事になりますが、今年中に基本設計が終われば何とか間に合う予定です。詳細はお問い合わせください。

多分来年度も100万の補助金はありそうです。国会の予算審議が終わる3月ころまでは確定すると思いますが、準備するに早いことはありません。


電気自動車も家と同じように超断熱化するのか?

新潟の家はQ値0.9W/m2k以下を勧めている当事務所ですが、電気自動車も近々に超断熱化するのではないかと思います。
自動車産業のほうが、住宅産業より進歩しているイメージがありますが、ガソリンから電気に燃料が変わる事で、家のような断熱部材が使われる予感がします。

自動車のガソリン効率は15%以下だそうで、つまり85%は熱として大気中に捨てています。今の車は、この大きな排熱を冬の暖房用としてを活用している時期があります。
スキー場などで経験する零下10度と雪の付着。これを除去するのに暖房は最大で利用しますが、排熱なので存分に暖房エネルギーが使えます。
一方電気自動車の場合、電気効率が80%を超えるので排熱がほとんど出ません。ですので暖房するためにヒーターやエアコンを追加装備しバッテリーの電気で暖房しなければならないでしょう。すると走行に使われる電気が減るので、できる限り暖房で逃げる熱を減らす必要があります。
車は機能上トーメイなガラス=ウインドウが多くつかわれます。その全てが一枚ガラスであり、また走る特性上ガラスの表面熱伝達率(ガラス表面から大気中に逃げる熱)は相当大きく、暖房した熱が非常に多く逃げてます。
そこでガラスを今の家と同じように「LOW-Eペアガラス アルゴンガス入り」等になってゆくと想像できます。(但し着氷雪の融解熱をどう供給するかが課題。逆に全く融かさないとかもある)また、ボディーも断熱材がキッチリと入り、換気も熱交換型換気になっていくと容易に考えられます。
気密性だけは家より数段優れているので変化はないでしょう。これは現時点でも時速100km=風速27m/sで走行しても隙間風を感じないので相当気密性があると思いますが、一度測ってみたいですね。

夏は超断熱化によって熱くなりがちですが、冷房を始めれば超断熱のほうが効率よく冷房できます。問題は駐車時の温度上昇です。いかに畜熱量を減らし、すぐに室内表面温度を下げることができるが重要になるでしょう。そのためにもプリウスが現在オプションで選べるような、屋根にソーラーパネルを乗せその発電力で駐車時の換気を充分行い、室内温度上げない工夫があるのですね。
逆を言えば、車の屋根程度のソーラーパネルでは、換気扇を回すくらいの電力しか得られないということで、バッテリーへの充電はまだまだ先の事です。

蛇足ですが、ガソリン自動車の効率は良くて15%。一方電気自動車の効率は80%で、仮に火力発電で全て電力を賄うとして発電効率を37%とすると0.37×0.8=0.3となり30%の効率ですが、停止時のアイドリングストップや停止動作時のエネルギー回収をいれるとガソリン自動車より3倍くらい効率がよくなるという試算があります。つまりエネルギーが1/3でよいためCO2の排出量が少なくなります。これが巷で言う「環境に負荷が少ない」と言われる所以です。電気自動車で同じ距離を走った場合、CO2を出さないのではなく1/3になるという事です。


無農薬、無肥料、無耕起の畑。自然の中での芋掘りと芋料理

畑には今期初の氷がはっているほど寒い早朝の金山海岸です。
海からまさしく今雲が造られてます」。すごいですね。理科の教科書よりこの風景を見れば、冬型の気圧配置で雪がふる理由がわかります。

さてそんな中、芋掘りが行われました。

天候は晴れ!!
最高の日よりです。
突然のインフルエンザでキャンセルがありましたが、それでも20人弱の人出で芋は1時間で掘り上げる事ができました。
ありがとうございます。

その後は早速芋尽くし料理で・・・

ごちそうさまでした。
みなさん遠いところから、ありがとうございました。

 


新潟での自然素材・・・床は無塗装

この写真は緑の家でよく使うヒノキの床板の8年経過した写真。

こちらは新潟市で竣工当時の松の床板。無塗装ですが、8年たつと上のようにぴかぴかになります。素材は違いますが、針葉樹である松やヒノキ、杉には、木本来が持っている脂(ヤニ)があり、その脂と人間の足の摩擦(分泌類を含む)で表面がピカピカになります。

広葉樹であるカリン、梨、桜、カバ、ナラ、ケヤキ、タモ等では、この脂がないので無塗装ではぴかぴかに成ることはありません。そればかりか、カサカサになり、ざらざらとささくれができます。したがって、床に使う場合は人間が故意に油(オイル)成分を補給します。拙者が小学生だったころ、小中学校では、ナラの床が多かったので、一年に2回以上は油をわざわざ床に塗る日がありました。今の学校はリノリウムやPタイルなのでないでしょうね。40代以上の人は懐かしい油の匂いはまだ記憶にあると思います。

近年は自然素材ブームなので天然木の床を使っている家が多いのではないでしょうか?その多くが間違った使い方や認識をしています。
例えば、針葉樹である松やヒノキの床に蜜蝋ワックス系を塗る行為。これは大変な間違いです。そもそもワックスとはローソクの「蝋」と同じで、常温で固体です。ですので表面に蝋を塗ると薄い膜ができ、「木」本来の吸水性や温かみを阻害します。蝋は蜜蝋であっても床に絶対塗ってはいけません。一度塗ると、2年に一回は塗りなおさないと、表面のうすい蝋が所々はげ、剥げたところだけに汚れが集中して染込み「まだら汚れ」となります。これが一番みっともない汚れ方です。私共事務所では、12年間一度も蜜蝋ワックスをお勧めしたことがありません。今後もないでしょう。これは過去に蜜蝋を塗った木が、不自然で汚れがひどくなる事を経験したからです。欧州で蜜蝋が床のオイルに混入されているのは、彼らは靴や室内履きを使う習慣のため、素足で歩くことがないからです。結果、足からの分泌類は木に補給されず、自然に艶は出にくいし、靴は汚れを持ち込むので汚れやすい蜜蝋でもOKなのです。
針葉樹系の床は間違いなく無塗装が理想的です。木自身の脂でゆっくりと光るその艶は、人工で造ったつやとはちがう品のよいものです。
また温かみがなくなるというのは、無塗装ではどんなにつるっとしても表面がでこぼこしてます。そのため、手や足で触れても密着せず空気が間に挟まります。これが温もりと感じるゆえんです。ですのでその表面のでこぼこをなくす蝋成分を塗ったとたん、冷たく感じます。一度お試しください。目に見えないでこぼこが如何に木の温かみの貢献しているかわかります。
建て主さんが、感覚的に自然素材の木がいいね!という事は問題ありませんが、木のプロである施工会社の人がこういった基本的な木の事も知らずに自然素材がよいと宣伝したりするのは勉強不足としかいいようがありませんね。

さて、今は針葉樹の木のことでしたが、最近は広葉樹の木のほうが多く床に使われていると思います。広葉樹とはカリン、梨、桜、カバ、ナラ、ケヤキ、タモがあります。こちらは脂がないので最初からオイルを塗る必要があります。もともと針葉樹より硬い木がほとんどなので木の温かみが落ちますので、オイルを塗ってもそう印象はかわりません。しかし裸足で歩く場合の床は、ワックスは避けオイルのほうが肌触りやメンテナンスはよいです。スノーボードやスキーをする人なら想像できると思いますが、蝋は水分をはじきます。つまり肌触りにとっては最低な条件です。


早速、ありがとうございます。

ようこそ!スパイラルゲイトへ!
昨日「おいも掘りとおいもづくし」のお誘いの企画をブログを載せました。
早速夕刻に、以前家造りのお手伝いさせて頂いたA様から早速ご連絡いただきました。ありがとうございます。あまりに早かったのでびっくりしました。
ブログにお越し頂き本当に感謝です。

私はよいご縁に恵まれており、数年前にA様の家造りをさせて頂いたおかげで現在の超断熱SSプランがあります。重ねて御礼申し上げます。
天候予報では当日は曇りですが、土が長雨で緩んでいるので長靴やお子様の着替えは必要になるとおもいます。また、直ぐ前に海があるので、そちらでも遊ぶ(3週間前には子供たちは泳いでいた??)事ができます。
スパイラルゲイトには、電気も水道もない原始的な場所ですが、ある程度「泥んこ」になっても、集合場所(スパイラルゲイトから徒歩1分)の建物にはシャワー設備もあるため、ご帰宅時の車内で親御様のご心配事も生じないと思います。お持ちしております。


こんな時期だから「住宅完成保証」をお勧めします。

昨年のリーマンブラザースの破綻から世界的な不景気となり、日本も景気が大きく後退しています。大手会社はようやく景気が上向き兆候がでたものの、地方の中小零細企業はなかなか明るい話がありません。
特に建築業界も悪く、新聞紙上で中規模の建設会社や住宅会社の破綻が伝えられております。確かに10年前のバブル直後は超大手ハウスメーカーの破綻もあったくらいですから。

最近聞いた話では、
「住宅の新築工事を契約したその月に工務店が倒産してしまい、その契約金1200万がなくなった。いま処理をしているけれど建物は始まったばかりなのに・・・」
という話です。一般工務店さんのお支払いは本来なら、ほとんどが出来高払いという現場に見合った金額を払う仕組みです。確かに着手金は慣例で1/4になる工務店さんもありますが、これも話し合いで出来高払いに変更可能です。
また、こんなご時勢は住宅完成保証制度」という保険を利用するのがよいと思います。私共も今後はその保証に入る又は入っている施工会社を薦めて行くようにしたいと考えてます。
ただ保険ですから当然「掛け金」が請け負いに金額に上乗せされます。多分一軒当たり6~12万になりますので今まではあまりお勧めしませんでした。が、このご時勢、私どもでもどの施工会社がいつ倒産するということはわかりません。住宅の請負契約は金額が大きく、損害が大きいのでやはり転ばぬ先の杖は必要で、仕方のない経費だと考えております。

ちなみに「完成保証」とは・・・
契約してからその家が完成するまで、仮にその施工会社が倒産しても、保険会社が次の施工する会社を見つけて、金額増がおきないのように完成させるという保険です。建て主さんにとって面倒なことがおきにくい保険です。無論財団法人が保険窓口です。詳しくはここです。

当事務所もこの秋より景気の影響を受けつつあります。が、そこは専門の設計事務所の強みで、仮に廃業があっても倒産がない仕事が設計事務所です。これは税理士事務所や設計事務所等は商品や物品を仕入れて売るという形態ではないため銀行からお金を借りる行為がないので、所謂「倒産」が普通(大きい会社は別ですが)はありません。
また、建て主さんにとって成果物納入後のお支払いがほとんどなので万一何かあっても被害は最小限度で、そこが施工会社と違うところです。

こんな話題ではこんな時期にもっと寒くなりますので少し楽しそうな明るい話題を。
今週の22日(日)に寺泊の拙宅の近くで私がお手伝いしている無農薬、無肥料、無耕作不耕起自然農風の「スパイラル・ゲイト」で「芋ほりとさつま芋づくし」を行います。一応お子さんには芋ほりを、大人にはゆるい時間を過ごしてもらおうということで、妻が企画開催します。もうちょっと余裕がありますので、ご興味のある方は、お問い合わせください。
最近拙者が特にナチュラル指向にはまっているのは・・・このガーデンのせいですね。ゆっくりした時間ですごして頂きたいので、午前中の芋ほり以外の時間の決め事はありません。ここにその企画のリンクをおきます。
一応天気予報では曇りとなってますが、晴れる(雨と風がない)こと祈ってます。

ちなみに不耕起とは、その名のとおりで土を耕しません。表面の雑草を削りとる程度です。後は植物根によって数年かけて土の奥からふかふかにする農法のことです。凄い手抜き農法(笑)です。と思われがちですが、実は一番土と植物との対話が必要な農法です。
写真がその畑でとれた芋です。しっかりとした根ですね。当然虫食いに弱い品種や肥料がないと育ちにくい作物は植えません。多少虫がついても大丈夫な品種(数は多く取れない)や、昔から日本で育てていた作物が中心です。もともと素材が持っていた味がします。
潮風が先週大変強かったので、現在の地上の作物が塩もみ状態ですが・・・でも芋はお楽しみです。
2009.1120誤字等修正しました。


粟ヶ岳は初雪です。

今朝の粟ヶ岳です。山頂から2/3まで白くなりました。くっきりと線で分けられているようです。下の山は大崎山(標高約120m)。
稜線がくっきりで立体感にどきっとします。


自然の素材で水盤の坪庭

流れ落ちる水の音・・・いいですね。しばし聞き入ります。
人は体の75%以上を水分で構成しているので、素直に染み入る感じの響きです。

石は・・・古くから建築に使われる自然素材です。

電気がない昔は、固い石はきれいに切断などできなかったので、鏨を使った割り肌としてつかわれてました。ですので庶民の家などではめったにない素材です(丸石除)。

電気が一般的になり、石の表面が磨けるようになると、水磨き(本磨き)が簡単にできるようになり、百貨店の床や最近では衣料のシマムラさんの床でも見られます。

石英を多く含む石の耐久性は非常に高く、墓石に利用した場合は、その水磨き表面は長期間(50年程度)ツルツルしたまま継続し、これが石の最大の魅力となってます。同じように釉薬をかけた焼き物(食器、便器等)も比較的長く続きますが、表面が薄いので、ちょっとした衝撃で表面が破壊されます。

何回かご紹介しているこの水盤は、メンテナンスを軽減するために水のはる表面を本磨きしております。ツルツルが長期間続くので藻の除去が比較的簡単です。

水盤は2つのアプローチがあるとおもいます。ひとつは今回のようにツルツル仕上げ、その光沢を長期間維持すること。2つ目は藻やコケをわざと生えやすいようにし(または石自体が生えやすいものを選ぶ)、古びた感じを出した水盤。

両方とも魅力的です。後者もメンテナンスにそう気を使わなくともそれなりの風情を出してくれます。今回は、坪庭ゆえに広がりのある大きい水盤を使うイメージでしたので、前者のツルツルの水盤を計画しました。

自然素材の魅力は、「ソリッド」であることにつきます。
表面だけをきれいにメッキしたまがい物でないソリッドが、
磨耗したり、傷ついたとき、手直しできる安心感があります。

その何回かの手直しを経てようやく図面どおり近くなりました。本来ならもう一工夫ある加工を、図面ではお願いしたのですが、ギブアップのようです。水の落ちた音にそう影響はないのでこれで完成とさせていただきました。
各工事担当の業者さんは、下の図面だけでは完成形が想像できなかったようで、完成して初めてこうなるのか!とうなづいてました。私の頭の中では完成形は最初からあり、それが設計図として表現されます。

水深2cmのゆっくりと循環(10W )する水。
まるで深山の小川のせせらぎ音のようです。
造って頂いた石屋さんの社長さんも完成写真を一枚。
当方強い推薦のメタハラの照明の効果も抜群でした。
(照明は消費電力250Wもあるいので、普段使いは
できませんが、お客様の御もてなしのときに
使っていただければと思います。また4日に一度換水をすれば

夏場でもボウフラは発生しないでしょう)

施工業者
水盤以外の工事 津野建設(新潟市)
水盤 若槻石材店(三条市)


びっくりした。公式のインタビューで私は初めて聞いた。

 「初代プリウスを出した当時、『けっして充電することのないクルマ』と宣伝してきた。しかし、環境問題や化石燃料の枯渇の状況がより深刻になり、充電という手間を惜しまないようになった。それがPHVのコンセプトになった」

これは・・・
トヨタ自動車は12月に家庭の電源から充電できる「プラグインハイブリッド」(PHV)の販売を始めるますが、その開発者の田中義和氏(48)氏の発言です。

今まで環境問題や地球温暖化がハイブリット自動車や電気自動車の背景にあると、様々のところで公式に発言されてきましたが、「化石燃料の枯渇の状況がより深刻になり」という本当のことと思われる理由を?初めて聞きました(私は)。

化石燃料の資源が全くない日本のメーカーの発言ということを差し引いても、世界一の自動車メーカーの開発担当者の言葉だと社会に与える影響は大きいはずですが、はっきりと述べてます。今まで「化石燃料の枯渇が深刻」と国は言った事がありません。
だから家でも「化石燃料の枯渇」というキーワードで住宅を開発、または企画する大手はほとんどありません。だいたいが環境、地球温暖化というキーワードです。
当事務所は2年ほど前から、「化石燃料の枯渇」の時にでも暖かい家に暮らす事を目的に超断熱の家を勧めてます。持続可能な社会のためでもありますが、エネルギーの危機管理は今や企業、国より個人の家のほうが重要です。個人の家は一番寿命が長く、あなたが30年以上は責任を持ち、そして次の世代への社会的資産になるわけですから・・・。
だからエネルギーの無駄遣いは許されません。当事務所のように自然素材大好きな家は無論、ビニールクロスの家でも、大事に使うために家の超断熱がお勧めです。

 

そろそろ真剣に国民レベルで議論する時が来ていると思います。決して恐怖や脅かしではなく、世界が脱石油の産業革命を迎えようとしています。それを地球温暖化防止というきれな言葉だけでごまかしてはいけないと感じます。・・・真剣モードです(汗)


新潟のQ1 超断熱の家 その基礎断熱

上の写真は、現在施工中の超断熱の家の基礎の部分です。
左が断熱施工後、右が断熱施工前。基礎にまで断熱材が被っているのがわかります。
これは熱橋による結露防止とシロアリ防止(予防と駆除)のバランスを考えた計画。
よく見ると、断熱材が下から30cmくらいのところで材質が変わってますね。これは基礎と土台の部分で精度が違うので、柔軟性のあるGWを使い誤差の吸収をしているためです。

熱橋とは・・・コンクリートは断熱材(壁に使用)の80倍も熱を伝える素材。そこにアンカーボルトと呼ばれる基礎と土台を固定する鉄の棒が入っています。鉄は断熱材より4000倍も熱を伝える素材です。そのため外部に露出する基礎から熱を奪われ、それがアンカーボルトを通して暖かい室内につながってしまう現象を熱橋といいます。セキスイ、ダイワホームさん等の鉄骨構造はこの部分の対処に苦労します。

超断熱のような超高性能になると、このアンカーボルト周りを断熱材で覆ってしまわないと「あ」のところで結露する可能性が高くなります。そのためには、断熱材を基礎の外部施工する基礎外断熱が有効です。しかしこれには大きな欠陥があります。それは基礎外断熱は、シロアリの蟻道形成されやすい構造となるからです。仮に断熱材にシロアリ予防材(ホウ酸類)が混ぜてあっても、断熱材と基礎の隙間に蟻道を造ってしまえば土台の木までたどり着くのはたやすいことです。シロアリの少ない北海道ではこの基礎外断熱で大丈夫ですし、そのほうが結露防止として有効です。
新潟県では基礎外断熱はよほど理由がない限りしません。
多少の結露よりシロアリが怖いからです。仮に結露でその周囲木が多少腐朽しても構造に致命的ダメージは与えません。しかしシロアリは構造に致命的ダメージを与え、そして柱や土台にシロアリがいると思うと気持ちよくないものです。そこで上のような構造になります。しかしこの基礎外断熱を行っている会社もあります。将来が不安ですね。

SSプランの床下は真冬でも22度以上で積極的に使用しますので、このような熱橋対策は必ず必要です。超断熱ではこのような洞察力と技術力が設計者に必要です。安易な超断熱発想、見よう見まねでは欠陥が生じることになります。


新潟で標準化するか ファイバーシングル系屋根


写真は新潟市で現在施工中の自然素材超断熱(高気密高断熱)住宅の屋根です。
屋根材についてはこのブログ中でも当事務所の見解を載せてます。

まず屋根材の耐久性ですが、

高温焼き瓦>=銅版>=焼きがわら>セメント瓦=人工スレート=ガルバニューム=ファイバーシングル>亜鉛鉄板 となります。

高温焼き瓦でも、谷と呼ばれる部分があればそこには銅板が使われるので耐久性は銅版葺きと同じくなるときがあると考えてます。

しかし漏水防止性は通常「屋根材」によって変わる事はありません。と言うのは、屋根材の下に必ず防水シートが貼られるため、漏水防止性はこのシートで決まります。
瓦などは強風降雨時は必ず瓦の下に雨水がまわります。この時漏水を防ぐのは「防水シート」と呼ばれるアスファルトルーフィングです。このルーフィングをしっかり貼ってあれば、漏水はありません。所がそれでも屋根からの漏水があるのはどうしてでしょうか?

施工不良は論外ですが、瓦の場合その多くが、釘やタッカー(ホチキス)の穴から浸水です。現在の瓦は、上から釘である程度止めます。その他の屋根材も同様です。その釘穴の周囲から雨が染み込み漏水となります。そこで考案されたのが、ゴムアスファルトルーフングです。このルーフィングは釘やタッカー穴に追随し密着するので容易に漏れません。どんな屋根でもこのルーフィングのおかげで漏水から守られます。だから最近の屋根工事はこのルーフィングを敷くと一段落つき、その後一ヶ月ほっといても雨漏りはありません。もしこの時点で雨漏りしたなら、その後10年以内にその家はほとんど雨漏りします。

では屋根材の働きは・・・
そうです。まずはこのルーフィーングを紫外線から守り劣化を防ぐことです。そして風に飛ばされないように保護し、人が乗っても傷つかないように防水シートを守ることです。昔はその屋根材自体で漏水を防ぐ必要がありましたが現在は、防水シートに頼る漏水防止工法に変わりました。ですので漏水防止性能はどの屋根材でも変わりません。
阪神大震災でもわかるとおり、昔の焼きがわら屋根は、土が瓦の下にありました。この役目は、瓦を密着させると事と、暴風時に漏水した水を吸収し、天井に漏らさないようにする役目もありました。土ですから防止シートのような劣化がなく、屋根材の寿命と同じくらいの漏水防止性能が続きます。ここが昔と現在の瓦屋根の違いです。ですので最近は耐久性=漏水防止性にはなりません。

さてそうなると、屋根材の選択方法はこう考えます。もし暴風時には多少の漏水は許せるなら高温焼きがわらは最高です。しかし漏水は絶対避けたいとなると、銅版葺きに軍配が上がる可能性があります。また価格はガルバとシングル葺きが同じ安価なので、30~40年以上経過したときメンテナンスを考えるなら良い素材です。
さて、その安価なファイバーシングルは新潟県で受け入れられるでしょうか?と言うのは、25年以上前に一度ファイバー(アスファルト)シングルが流行した事がありましたが、突然なくなりました。欠点があったからです。そのころの輸入されたファイバーシングル屋根は、フェルト紙にアスファルトを染み込ませた粗悪なものしか輸入されませんでした。ですので、劣化が大きく数年で色々な問題点が発覚し使う人がいなくなったのです。現在は、旭グラスファイバーという大手会社が、質の高いガラス繊維補強のアスファルトシングル(ファイバーシングルと呼ばれるようになる)を輸入し、劣化の問題は解消されました。が・・当時の苦い思い出はなかなか消えません。ですのでなかなか普及が進みにくいのではないでしょうか?実は同じ現象は10年ほど前にありました。
新潟市は海に面しているため、金属の腐食が早く、ほとんど家は瓦屋根でした。一方長岡市は雪下ろしに強いガルバニューム屋根がほとんどでした。ところが10年ほど前からガルバニューム屋根が海岸地域でも強いことが経験上わかり始めると、一気にブレイク。最近では瓦屋根と同等くらいに見るようになりました。

同じように、このファイバーシングル屋根も数年後ブレイクするでしょう・・・。か?当事務所では既にブレイク中です。


設計事務所の仕事 何がメリット?

設計事務所の仕事で何を大切にしてますか?

と問われたとき、必ず一番は「安全性」となります。

当たり前じゃないか?と言われればそれまでですが、

この建築業界に身をおいていると、要らぬ情報が

入ってきますし、目に付きます。(耐震性がなさそうな家が・・・)

最近瑕疵担保保証の会社が、今まで基礎配筋検査をの
写真を撮影して記録として残していたのに、
「今後写真は省略します」と言って、撮らなくなりました。
これは当たり前のことで、
配筋のチェックは「工事監理者」が行う行為です。
しかし実態として工事監理者は機能しているのでしょうか?
特に一括請負(設計施工とも同じ会社)の場合は・・・。

安全性の一番は「耐震性」です。

先日の記事でご紹介したとおり、耐震性は法律を守って設計すれば

必ず大丈夫でないことを、先日の実大実験が証明してます。

法律はあくまでも「最低の基準」と建築基準法第一条に

記されてます。だか当事務所が大事にしているのは、

技術者としての「工学的判断と信念」です。

その信念で当事務所の耐震性のチェックには

弾性変形内の層間変形角を重要視してます。

弾性変形とは、ゴムに力をかけると変形し伸びますが、

力を取るとほぼ元の形に戻ります。これが弾性変形。

この範囲なら物は繰り返しの力に耐え、急に耐力が

なくなることがありません。

層間変形とは、揺れた時1階と2階にどのくらいの角度

になるかを計算で予想する事です。

オーブルでは1/150以内としてます。

これは1階と2階の高さが3mとしたら、たった2cmのずれです。

「えっ、耐震性があるというのはそういうことではないの?」

と普通の方は考えると思いますが、違います。

法律による耐震性とは「倒壊しない」事を意味します。

半壊でも傾いても倒壊しなければOKというのが

建築基準法による耐震性です。

上の写真はいずれも倒壊していない建物。しかしこれでは全壊です。

自分の家だったらそれでよいですか?

私は不十分と思います。

大きな地震がきたときに、「家に入れ!!」と言うくらいの

耐震性が必要です。そのことでコストは上がりません。

ただ層間変形角1/150を計算をし、

そのとおりに施工すれば大丈夫です。

設計業務を委託されていつも思うことは、

設計図がたくさんあってよかった

に尽きます。設計図に書いてなければ、

「言ったはず・・・」では

水掛論でどちらも気まずい思いをしますが、

設計図にあれば業者さんに「図面のとおりお願いします」

のただ一言。沢山の設計図は本当に重要です。

これがメリットです。


自然な木々 ナチュラルガーデン 続の続 (モダンな坪庭)

ナチュラルガーデンの家は、正反対のイメージの坪庭があります。坪庭のあるプランは長いアプローチと共に建て主さんの当初からのご希望です。
家にお見えになるお客様に、玄関戸までの空間を心地よく感じて頂きたいという、おもてなしの心です。

基礎が高いので、玄関まで階段が多く必要ですが、それを感じさせず奥へと導くアプローチ。
まだ左下の路地草は植えられておりませんが、雰囲気のあるアプローチです(照明の位置は、何度も現地でシミュレーションしました)。

アプローチの左手一番奥に坪庭はあります。当初は普通の緑がある坪庭の予定でしたが、閉鎖された「じめじめ感」になりそうなので計画変更。酸性雨に強い御影石貼りで、本磨き仕上げの大きな水盤を設けました。
この水盤は二つから成り立ち、写真にあるとおり腰掛のような大きな水盤で巾は2.4mになります。
もうひとつの水盤は、床自身が水盤に見立ててあります。小さなプールのような大きな水盤となります。

今日の「主」のもてなしは、紅葉した葉っぱを浮かべてありました。
水盤は顔が映る本磨き仕上げであるため、コケ類が生えてもお掃除が簡単。いつでも清潔に保ちやすいはずです。

「さらさら」と流れ落ちる水の音は、心を落ち着かせてくれます。水はポンプで循環させており、その消費電力も10Wのものをチョイスしました。家中のホタルスイッチの消費電力よりより少ない電力です。ちなみにホタルスイッチは使ってません。

暗くなりがちな坪庭が「きらっと」自然に明るいのは、メタルハイランドという水銀灯を高さ7mのところから真下に照らしているからです。

そして玄関に入るとこのように、窓ガラス越しに月下の水に浮かぶ落ち葉を目にして、・・・しばし無言で眺めます。

PS
家の中央近くの坪庭と言う場所柄、外部ながらユニットバスと同じFRPと言う素材で全面防水を施し、長年の漏水にも万全を尽くしました。そのため坪庭ながらある程度コストがかかり、それをご理解頂けた建て主様には大変感謝いたします。


自然な木々 ナチュラルガーデンの一次工事終了 続き


ナチュラルガーデンの和室前の庭です。

やはり日本人ですね。このコントラストと形には何か言い知れぬ美を感じます。
雨の日の幹や葉っぱの濡れ色がなんともいえません。晴れた日には絶対にない鮮やかな色です。

うっとりするような色彩ですね。
さて、今日はもうひとつの外構工事で坪庭の水盤の手直し工事の立会いのため現場に行きました。そのとき昨日ブログでご説明したコンクリートの水切りのリアルショットが撮影できましたのでご案内します。

雨の雫が笠木先端にあるのがわかります。強く降っているにも関わらず、笠木の直ぐ下はまったく濡れてません。水がよく切れてます。

下から見上げると雫の位置がよくわかります。この切れ位置だから汚くなりにくい打ち放し塀ができます。当たり前の納まりです。

中庭の設置される石の水盤の寸法合わせをしています。

硬い石もダイアモンドカッターでスムーズにカットしてます。この水盤のご紹介はいずれいたしますが、中庭のじめじめした感じを嫌い、明るく清潔感をもってお客様をお迎えしたい玄関を!と考え巨大できらびやかな水盤(巾2.3m)を計画しました。


自然な木々 ナチュラルガーデンの一次工事終了

レッドサンセット・・・名前のとおりの木です。まだ県内の庭には珍しい落葉樹で、植木屋さんのお勧めでしたので、建て主さんが迷わずチョイスされたようです。
最近の家は本当に落葉樹を植える家が少ないです。落ち葉を嫌うからでしょうか?落ち葉も自然現象です。落ち葉から豊かな土が生まれ森になります。近隣の落ち葉が自分の庭や敷地に入ってきたら、土の栄養が来たと喜びを感じます。

写真以上にびっくりするほど、イロハもみじの真紅と外壁の色が似合うお庭の一次工事が終了しました。和風になることを嫌い、雑木(落葉樹が主)類でまとめて、里山を凝縮した雰囲気で計画します。それらしくなるには数年掛かりますが、完成形を創造してグランドデザインをしました。

アプローチに落ちている葉っぱがいいですね。植えたばかりなので、木がまだなじんでませんが、コンクリート打ち放しとの相性もよいですね。コンクリート打ち放しは、よく見かける仕上げですが、大事な工夫がしてあります。それは上の「笠木」と呼ばれる水切りです。写真の丸印のように壁面より上が出てます。これで壁面が汚れるのを防ぎます。
細かいところですが、これがあるのとないのでは、相当違います。
笠木がないとこんな感じです。上端に溜まったの汚れが雨で流れ壁面を伝わると「よだれ」になります。

緑の家の笠木を設けたコンクリート打ち放しの壁。4年経っても新築時のまま。
このあたりが設計事務所の細かい仕事です。普通の会社はこの笠木を設けてませんね。当事務所がこれを指定すると業者さんは不思議な顔をします。

もちろん高さの低いコンクリート打ち放しや、見えにくいところは笠木を設けいませんが・・・。


屋上菜園 秋勝りのトマト

数日前は霰も降ったというのに、立冬の昨日は暖かい一日でした。
拙宅の屋上菜園は秋勝りのトマトがまだたわわに実をつけてますし、花まだまだ咲いてます。
この菜園の管理者の思想で「無農薬、無肥料、不耕起」で造っているので、秋勝りのトマトになってます。一本の木がのびて4m位のツル状になってます。
不耕起農法は最近注目されている農法で、地球温暖化防止にも役立つとされ米国等で少しづつ認知されつつある農法です。
なんでも行きすぎた行為に振り子が揺れ戻して元に帰るように、米国的大規模機械耕作で化学肥料を多量に使う農法と全く正反対のやり方が、一方で行われているようです。
秋まさりとは、植物自身の力でゆっくりと根が深く確実に伸びるため、その伸びきった秋ころが最も旺盛になることが不耕地農法の特徴です。

最近特にお勧めしている緑の家の外壁も、無塗装で本来木が持っている耐久性を長く維持させ、無駄な塗装(後々後悔する塗装)をしない使い方です。普通の外壁材が10年目くらいから見苦しくなるのに対し、10年目ぐらいから本来の木の色となり30年目くらいまで最も良い色、そして状態を維持します。とにかくナチュナルで秋勝り的な使い方です。


自称エアコンマニア エアコンの機能の進化は正しいか?

エアコンは、今や快適な生活を送る上での必需品です。夏は湿度をとり温度を下げ、冬は温度を上げ暖かくします。エアコンが世の中に出てきたのは1952年。この頃は冷房しかできないためクーラーと呼ばれていました。だからエアコンをクーラーと呼ぶ人は45才以上です

13年以上故障なしで事務所で稼働中のRAS-255SD東芝(8帖用)稼働率は年間50%くらいになる。

1961年に暖房機能が追加され、またヒートポンプ式エアコンも同時に発売され、エアコンという名称になりました。更に1970年から壁掛け式の現在あるエアコンになりました(余談ですが、車のエアコンはクーラーですね。ほとんどの車種が暖房はエンジン余熱によるものです。電気自動車はこのエンジン余熱がないので、エアコンをONすると暖房もエアコンですので極端に航続距離が下がります)
ここから既に約半世紀が経ち、当時のエアコンの性能はCOPで2くらいでしょうか?そこから現在は6.7くらいまで3倍以上も性能が上がりました。
私がエアコンを新潟県の暖房器具として使い始めたのは、17年くらい前の以前の職場です。ちょうど高気密高断熱住宅の新しい仕様がほぼ完成し、IBECの気密住宅の評価申請を終えたころです。当時標準で取り付けていたFF式の石油暖房器具(出力6KW)で、40坪位の家が丸ごと暖房できるのがわかってました。そんな中、冷房器具としてのエアコンを考えて調べていたとき、東芝のRAS-255SDという機種が暖房COP4.6を既に出しており衝撃を受けました。
私の学生時代に友人の卒研発表で「理想COP10以上」だったようなヒートポンプに関する発表があり今でも記憶に残っているくらいヒートポンプについては興味がありました。
そんな学生のころ、エネルギー保存の法則で、『ある閉じたの中のエネルギーの総量は変化しない』と習ってましたから、ヒートポンプを1のエネルギーで10のエネルギーを得ると解釈した私は、凄い機械があるものだと勝手に思ってました。実は閉じた系でなないことがわかったのが相当後になってからです。
熱をある系から系へ移動している機械がヒートポンプエアコンですね。生み出しているわけではありませんし(ここがエコの所以なのです)、環境規模から見ればエネルギー保存の法則のとおりです。お馬鹿でした。ただ、低い温度から高い熱をくみ上げることについては、理屈はわかっていても今でも驚きです。

ということで、COPが4.6ということがわかって、当時東芝さんからいろいろ資料をもらいました。気温別COPや、出力別COP(インバーターだったので)などのグラフももらい、新潟でも充分暖房機として使えることがわかり早速各地域の住宅に取り付けました。
思っていたとおり充分暖房可能でまったく問題ありませんでした。だた当時は灯油が安価でランニングコストが灯油を使うより少し高いことだけでした。

当時のエアコン暖房の利点は、いくつかありましたが、その中でもサーキュレーターの役目も兼用できたことが非常に大きい利点です。この利点が今のエアコンにはなくなってしまいました。これは、最近のエアコンが出力応じて勝手に風量を下げ、コンプレッサーが動いてないときは、室内送風機の風量が限りなく0になるからです。すると高気密高断熱住宅では、数台で少ない出力で運転している時があり、その時サーキュレーター代わりとして使えなくなるのです。こればかりか最近は、機械が人を見つけそこに向かって暖かい風を吹き付ける機種まであり、正しい機能の進化とはいえない気がします。エアコン暖房が嫌いな人は、あのなま温かい風が吹き付けられるのが嫌いという人多いはずです。そのためわざわざ当事務所のエアコン暖房マニュアル(こんなもの渡しているのは当事務所だけかな?)には、
「エアコンの風は、人に向けないように設定してください。」と書かれています。また、説明に当たっては、「エアコン風は窓下に向けると快適性がまします。」と言います。

窓周りの断熱性が壁より大幅に低いので、やはりコールドドラフトは発生し不快になりますが、このようにエアコンを使うと、不快感が軽減されることを経験上わかっていましたので、サーキュレーターとしての機能も期待してました。それが今の機種では不可能になりました。残念です。下の写真の機種は最近の製品ですが、これもサーキュレーター機器となりません。その点上の写真の13年前の255SDはサーキュレーターとなり事務所のような低断熱建物では大変重宝します。今後メーカーには、風量を人が調整できるようにして頂きたいと願っております。
2007年に事務所に追加した設置フリータイプの三洋製エアコン約COP6.4(10帖用)年間稼働率60%以上と大忙し。

デザインも重視する設計事務所なのにビルトインのエアコンにまったく興味がないのは、ただたんにビルトインエアコンや天井カセットエアコンはCOPが低いからです。私が最初に入社した設計事務所では、ビルトインエアコンを多用してましたが、ショートサーキットによく悩まされました。今後も暖房は床下エアコン暖房で、冷房は目立たないところに1台設置だけですから、住宅でビルトインの必要性は今後もないでしょう。


薪ストーブでは地球温暖化を防止できない。

最近当ブログに「薪ストーブ 地球温暖化防止」というキーワードで検索しお見え頂く方が多いです。
他の検索結果を見るとほとんど「薪ストーブ=温暖化防止に一役買う」と書かれたページが多いですね。オーブルでは過去ブログにも書いたように、「薪ストーブは地球温暖化を防止しない。」という立場です。
理由は
「日本中の暖房機を薪ストーブに変えると20年弱で日本から木が一本もなくなる」事です。CO2を酸素に変えたり、幹としてCO2を固定化する木がなくなるのです。

明治維新の頃の140年前、薪は日本では暖を取る唯一といって良い資源でした。そしてその薪だけで日本人はそれ以前の長い年月、暖を採って生活してきました。
薪を山から切っては植樹再生等して、循環社会が築かれていました。だからお考えのとおり「薪=循環可能=カーボンニュートラル=温暖化防止」になったと想像します。
しかし、140年前日本人の人口はどのくらいでしたか?約3500万人です。今は1億2000万人です。
140年前は「暖房」してましたか?いいえほとんど煮焚きのみの燃料でした。一部炭として手あぶり採暖として使われてました。今はほとんどの家庭で暖房します。
140年前でも燃料として木材は都市では貴重でした。
今と140年前は暖房として使うエネルギー量がまったく違うのです。だから一斉にみんなが暖房用に薪を使うと直ぐになくなり山は丸禿状態です。

まずは使う暖房の量を減らさなければ「温暖化防止」ではありません。薪ストーブはよい暖房機で、私も大好きですが、誤った情報で推進されることは残念です。
私のある友人には山の麓で暮らし、日々の生活で伐採する木を燃料として使っている人がおり、彼は言いました。「薪は燃やさないと捨てなければならない。だから家は薪ストーブがぴったりだ」。
また違う友人は、「薪が燃えているのは落ち着く。都市で薪ストーブの薪集めは大変だが、好きなものには苦労はない」
この2人は違った理由で使ってますが、それぞれ楽しんで使っています。それでよいと思います。現代の薪ストーブはその位置づけだと思ってます。


一気に普及か?超断熱住宅。大手、特にトヨタホームが宣言!!

オーブルデザインでは、いま一生懸命超断熱の家をお勧めしてます。
が、なかなかそこまでする建て主さんの理解が得られていません。
がしかし、さてこんな記事があります。

「2013年にゼロエネルギー住宅を商品化すると宣言したトヨタホーム。」

大ヒット「プリウス」で有名なトヨタのエコ戦略。そのトヨタの子会社でトヨタホームの出した戦略です。新潟県では無名のハウスメーカーですが、中部では大手ハウスメーカーとして有名です(あのトヨタ自動車ですから)。
そこの社長さんが、この表現で発表するとインパクトありますね~。
オーブルデザインが昨年からこれからは超断熱住宅といっても、
「そこまで必要ないよ」という声もありますが、プリウスのトヨタさんが言うと、
「なるほど!そうか!」と思うのですね。

さて、この記事(インタビュー)によると、
1.家の断熱性を高くし
2.エコ設備を装備し
3.自然エネルギーを利用する

なってます。この3つは世の流れです。
この内 2.は年々変わる新製品に変わる設備に重きを置いても仕方ありません。ある程度考え、そして10年後入れ替えたときに簡単に入れ替えられるようにする空間を用意するほうが利にかないます。←床下空間のように・・・
3.の自然エネルギー利用も同様で、設置できるよう考えれば済むことです。普通はここに自然素材も入りますが、プレハブメーカーはそれができませんので言いません。
問題は 1.のQ値です。やはりこれが一番変更不可。最初からそういう家にしなければいけませんし、建築士の仕事です。

トヨタホームさんのQ値(熱損失係数)は今一番よい自社建物が約1.9W/m2kとあります。これは緑の家のSプランくらいです。これは今では当たり前の性能ですね。しかしそんな性能も表示していない住宅会社が新潟県では大変多いですね。ここは本当不思議な物語です・・。2年後急に「当社の熱損失は○×だ。凄いだろう!」と宣伝するのでしょうか?

更にこれを強化するとトヨタホームさんは言っていますから、多分Q値1.3~1.4W/m2kくらいが2013年の目標でしょう。当事務所は2013年で全ての緑の家を0.9w/m2k以下と思ってます。更に窓を強化するだけで0.8w/m2kになります。この窓は先日ご紹介した
この高性能3層真空ガラスサッシで実現できます。金額は30坪くらいの家であれば30万ほど上がりますが、価値はあると思います。

ミサワホームさんやその他大手さんが実験棟で宣言し始めているゼロエネルギー住宅(超断熱)の先取り、そして更に先行をしましょう。

この超断熱仕様はときっと将来よかったと思いますよ。

追加
ミサワホームさんの未来型ゼロ住宅実験棟は何と「基礎断熱」によるもの。白蟻関係者や床断熱派からあれだけいろいろなことが言われた基礎断熱。オーブルデザインではもう設立時の13年前から標準です。






  

新潟の家 ナチュラルガーデンの庭木の手本

先日ナチュラルガーデンでお手本となる本の事をお伝えしました。この本がそうです。
この本は、10年くらい前に偶然出会った本で、今でも大切に本棚に置いてあります。

生命の森というタイルとですが、内容は新潟県の森について分かりやすく書いてあります。学術的な事と経験上の事が融合しストンと心に響きます。
本物の森は主となる木があり、それを取り囲むように森が形成されており、更地から森ができるまで数百年ほどかかるそうです。
森の初期はおなじみの松林から始まり百年で落葉木がとって代わり、更にその後数百年で主木の森が形成されます。主木といっても一本ではなくその木の種類の事で、例えば「赤がし」などの事です。
日本の庭は、手入れを怠ると日本の気候が木の成長に適しているので、あっという間に荒れます。この荒れが百年続いてようやく本物の森になっていきますが、普通はそこまで待てないので松や椿など初期に形成される森をまねる事が多いです。それを最初から本物の森の構成で植え込むと、数十年で本物の森ができます。この会が手掛けた実例では長岡の川崎小学校の森や三条の川瀬クリニックさんの「樫の森」などがあります。三条の「樫の森」はその名前のとおり、樫の木が主木です。

本物の森はいつも構成が決まってます。まず道路(海岸)から
そで族→マント族→林
ですね。林には主木がありその下や近隣に低木があったりします。こういった森の構成を計画し植え込むことで、本物の森のように木に勢いが生まれ妖精が住むような「気」が感じられるようになります。
逆に林の中にある低木(EX.ミズキや山ぼうし)などは、元々マント族に風から守られ、強い日射からも主木や高木に守られている生い立ち上、風が吹きつける所や、一本立ち、強い日射が当たる所に植え替えると、あまりよい木になりません。そして痩せた木の庭になります。
普通の庭屋さんはこの事をあまり説明せず、この木は風に弱いとは、日に弱いとかで済ませますが、風に弱い場合、他のマント族とのセットで植え込む事で防ぐこともできます。要は早めに本物の森の構成を造れば、見ていて勢いのあるナチュラルガーデンの林ができますね。
だからこの会の手がける庭は、早めにその森の構成を造って植え込み、数十年で本物の森を街の中に造ってしまします。一度本物の森になったその中は、独特の森の匂いがあり、雑草も生えにくくなります。川崎小学校の森は有名ですね。

この本は森を知るための素晴らしい本です。是非一読をお勧めします。ただ残念なことに本屋さんでは置いてません。在庫があれば直接上の写真にある出版所から入手できます。ご興味のある方はどうぞ。


新潟の家 寒い朝の日の結露

寒かったですね(お外は、家の中は変わりないですが)。
今朝は拙宅の西の樹脂サッシで結露してました。ほとんど結露することのない高気密高断熱の住まいですが、11月の上旬と2月ごろの朝の数日だけ結露することがあります。
11月の上旬の結露は、大抵放射冷却のある晴天時の朝に発生するのですが、今年は予期せぬ時期の寒波のみぞれ天候で結露しました。
この季節の家の中では、夏から秋の湿気が自然素材に吸収され、何回も吸放出を繰り返しながら乾いた冬季の空気になる最後の時期で、真冬の家の湿気より相当多い湿気が家の中にあります。それが季節外れの急に冷やされた窓ガラスで結露するのです。
2月の真冬の結露は、強い寒気による温度低下と吹き付ける強風で、ガラス面の表面伝達率が急増し室内ガラス面の温度が低下するためおこります。同じ結露ですが、発生原因が少し違います。


さてお手伝いしているガーデンの納屋外部は完成し、今は内部の棚造りに入ってます。丸い外壁は西洋漆喰です。概ね2回にわけて左官工事したのですが、その2回目の漆喰が少し柔らかすぎて(水分が多く)、小ひびが目立ちます。硬化中の硬さも1回目よりどうも柔らかい感じです。自然素材はデリケートなので素材と会話しながら施工しないと問題が発生します。このときは、同じ会社の製品を2週間ずれで購入したので、同じものと思い込みそのまま施工しました。反省です。


新潟の家 Q値計算の難しさ 本当にその性能?

どうもQ値に対する不信感のある家(会社)があります。その家のQ値は世界トップクラスと宣伝されているのですが、普通のプランならどう見ても考えてもその性能にはならない感じです。

Q値は計算で算出するのが普通で実測で算出するのは極めて困難です。国をあげて研究する予算でもなければ難しいと私の恩師の環境の権威の先生も言ってました。つまり実測であると常に非定常の外部環境にさらされているので、でたらめな数値になります。が、・・・あるメーカーのHPには「測定」とあるのです。
しかも各部位の熱貫流率の明記がどこにもありません。これでは信用しろというほうが難しいです。Q値計算は難しいものではありませんが、その計算している人がちょっとっでもミスするとあっと今に変化します。例えば家の床面積をちょっと大きく捕らえるような事を故意に行えば簡単に0.3くらい変わります。計算は設計者(評価者)しかわかりません。
だからQ値1w/m2k以下の家を作る設計者は、各部位の熱貫流率を表記しております。これを明記する事で大体の精度がわかるからです。その熱貫流率を示さない会社は、??となります。適当でもわかりませんが、現在の社会ではこういった事が許されるから不思議ですね(手すりのない階段など)。

さて、現在建設中のQ値0.98K/m2Kの超断熱の家。
各部位の断熱スペックは

屋根(桁上小屋断熱):高性能フェノールフォーム180mm 熱貫流率0.11W/m2K

壁:高性能フェノールフォーム105mm 熱貫流率0.19W/m2K

床(基礎1):高性能フェノールフォーム120mm+50mm 熱貫流率0.14W/m2K

床(基礎2)中央部:土 熱貫流率0.11W/m2K

床(基礎3)外周部: 熱貫流率0.24W/mK

窓:木製3層LOW-Eガラス U値 1.2W/m2K

窓:樹脂サッシLOW-E アルゴン U値 1.6~1.5W/m2K 

窓付属部品:無し

換気:全熱交換型換気 熱交換率66%

玄関戸:スゥエーデン製木製断熱戸 ガラス無し 熱貫流率1W/m2k

です。これで間柱、柱、土台、桁の断熱欠損を勘案してようやく0.98W/m2kとなります。
 

県内でも複数のメーカーでQ値1以下の家を提供していますが、公の評価をQ値で取得している会社は当事務所だけです(調べた限り)。所謂「設計性能表示制度」で温熱に関する表示の等級4を取得するに当たって、Q値で計算して評価を得ました。
つまり設計者以外の第三者がその計算を精査したということです。

Q値という数値は、国で計算方法が決められています(指針)。計算は単純ですが少し間違えただけで簡単にQ値は変わります。だから皆さん注意を払って各部位の熱貫流率を出し合って、互いに納得しております。

次にご紹介するのは、まじめな設計事務所のQ値0.8w/m2kの家のスペックです。そのHPからは、すばらしい仕事をされているオーラを感じます。

屋根断熱435㎜(EPS50㎜+GW100㎜+ロックウール235㎜+GW50㎜)熱貫流率0.098W/㎡・K
壁断熱 295㎜(EPS50㎜+GWB50㎜+ロックウール140㎜+GW50㎜)熱貫流率0.135W/㎡・K

基礎外周EPS120㎜、土間下EPS断熱200㎜(100㎜+100㎜)熱貫流率0.47W/㎡・K

換気方式は、第1種換気方式、(スウェーデン製熱交換換気装置、熱交換率60%)

窓は、スウェーデン製木製トリプルガラスL0-E、アルゴンガス入り(熱貫流率1.3W/㎡・K)

玄関ドアは、スウェーデン製高性能木製断熱ドアで、更にペアガラスで備えた風除室を装備(熱貫流率1.11W/㎡・K)

このくらい行って初めてQ値0.8です。これ以下の家を作るなら、
窓は最低でも木製トリプルガラスLOW-Eアルゴンで、樹脂サッシは難しくましてやアルミ樹脂サッシでは到底不可能です。また換気の熱交換率も規定の換気量を確保したときの熱交換率で、弱運転等の効率のよい時の数値ではインチキですね。この熱交換換気システムで最高90%のものがありますが、非常に大掛かりでないと達成不可能です。果たしてQ値が0.7とか0.6では上の仕様をはるかに超える家でなければなりません。
はたして本当でしょうか?と思われる建設会社があります。

昨日のブログも件も含め家の設計はその設計者の思想(考え)が全てです。是非納得できるパートナーをお選びください。