「 2009年12月15日 」一覧

こだわりのプリンター

事務所には大小あわせて7台のプリンターがあり、このプリンターはもう11年くらい使っています。

ネットで検索するとまだ使っている人も多い、使い捨てされない不思議なプリンターです。

これはALPSのマイクロドライプリンター MD-1500。
既に店頭販売は9年くらい前にやめ、メーカーホームページのみで新品を販売しているチョー変わり者です(最近はMD-5500)。
最近のほとんどがインクジェットプリンターになっていますが、10年位前は、昇華式プリンターも結構あり用途によって選べました。

年末や一年で数回使いますが、手放したり他機種に買え変えたりするつもりはありません。
インク代(テープカセット式)はインクジェット式の数倍もしますが、この印刷方式のマイクロドライがすばらしく、特に黒のシャープさ、紙に応じた印刷表情、紫外線にめっぽう強い、水に溶けない(顔料)に特徴があります。
インクジェット式は金色印刷や白紙でないときに白表現を出せませんが、こいつは白紙でなくとも白が出ます(白テープを使用)。

欠点はそろそろPCからなくなりつつある接続方式の「パラレル」か現在は言葉さえ聞かない「SCSI」しかないことです(USB変換不可)。あと音が「ギーシャカ、ゴニョゴニョ」という機械音が大きい事ですね。

「SCSI」って何?と言う人も多いと思いますが、12年以上前はSCSI(スカジー)の接続機器は大変多かったのですよ。CD-ROM(R機)だってほとんどSCSI接続だったし。パラレル接続の方は企業でもまだ多く使用されているので、さすがに知っている人が多いと思います。

家造りもそうですが、時代が変わっても大切にされるものはあります。それは「こだわり」ですね。どうしてもここだけが譲れないところが、このプリンターの場合、印刷した作品の質だったのでしょうね。プロ印刷にとって雨で滲む仕上がりはありませんから。だから屋外ステッカーにも使えるその品質と耐久性は、技術者の魂を感じさせます。
自然素材を「素」のまま効果的に使った緑の家もそんな耐震性や高気密全棟測定等、同じところがあります。

和紙の紙に印刷すると独特の感じになり、これはどんなに高価な最新機種でも再現できない「作品」になります。