超高断熱 Q値 0.86W/m2Kと0.93W/m2Kの家の暑さ対策 遮蔽

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「緑の家」は超高断熱の家を勧めていますが、今年のご相談、お手伝いしている家はほぼ全てがSSプランの家です。その設計が終了している家のQ値は

Q=0.86w/m2k S邸 (耐雪2mのビックスペースのあるSSプラン)

Q=0.93w/m2k H邸 (ターシャのような自然素材で高性能の家) 

と超高断熱にふさわしい性能値(第三者評価なしですから暫定)です。

こんな暑い中「超高断熱」なんて語句はそれだけで暑くなりそうな感じですが、そこは大丈夫。SSプランの家は「簾」が最初からかけられるように、あるときは庇が(ピンクの丸)、あるときは簾受けがついております。

この図は今日8月24日の太陽の高度です。正午の日射は庇が防ぎますが、朝の一番大事な9時まできっちりと室内に入ります。また一番入ってほしくない夕方にきっちり日射が入ります。ここを何とかしなければ超高断熱の暑い家ができあがります。

超高断熱の家では熱の侵入は窓が殆どです。従って熱を反射する遮熱断熱(アルミシート)など壁や天井に使わなくても全く問題ありません。窓だけ注意すれば大丈夫です。

2階の屋根の出は、一般より長めの80cmになりますが真南でも朝の9時までは太陽高度が44度しかなく、窓の半分以上が直射日光にさらされます。また、午後2時30分以降も44度から低い高度になるため同じように太陽が入りやすくなります。南西から西、東南から東に窓がある場合このような状況になります。

初夏の日射は高度が高く庇で熱遮蔽しやすいのですが、すこし高度が下がる残暑の今頃、東南窓や南西窓は、80cmもある長い庇でも入ってくる太陽光は防げません。図の下のような1階の濡れ縁があるような2m以上にもなる屋根があれば大丈夫ですが、これを全部の窓に計画する事はできません。そこで簾や外部オーニングが活躍します。ちょっと前までは「えっ、簾・・・。和っぽい」と感じましたが、ここは日本で和の気候ですからそれにふさわしい家が悪いはずがありません。ということで、簾を最近は躊躇なくお勧めしてます。むろん、アルミ製の外付けブラインドも販売されてますが・・・「相当高い」です。簾の一番良い所は、自然素材ということは無論、仮に突風が吹いても、柔らかい素材ゆえに被害が最小限度であると言うことです。また、緑の家の木の外壁にも似合いますし・・・。

具体的には西、東(南西、東南)の窓のガラスは熱を61%反射するタイプを設置し(冬の日差熱有効利用の事もかんがえつつ)、更に外部に簾を設置すると入ってくる日射は10%台になります。これを簾でなく内部の白いレースのカーテンでは30%以上は内部に侵入し、簾の3倍も多く熱が入ります。

そこで最初から簾が設置する事を予想し屋根の下に庇や、簾受けをSSプランの家では計画してます。

こちらはウリンで造る簾がけ。簾が少し窓から離れて取り付くことで通風時にもそのまま使得る工夫。室内から見た目も隙間が空くと気持ち良い。

専用簾かけ。こちらは世界最高の耐久性があるイペ製。簾と窓に空間がとれると見た目も涼しい感じ。

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