木造住宅耐震診断者 講習会

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Digital Camera

今日は木造住宅耐震診断者 講習会に参加してまいりました。この講習会を受けると各団体に所属することで「診断者」として木造の耐震診断ができるようになります。

Digital Camera

ブレ写真ですみません。明るさが足りなかったようでスローシャッターでした。

既存住宅(特に昭和56年以前)の木造住宅の耐震性をあげるために、行政は約100万円の補助金を含む対策を数年前から始めております。この行政が斡旋する耐震診断を受けた場合、その改修工事には100万円もの補助金が貰えます。その耐震補強の判断をする耐震診断の「診断者」(診断士ではないらしい。国家資格ではないので)とは一体どんな内容の事をするのかが今回の参加の目的です。

 そして耐震診断の費用も概ね9割行政負担(1万円の負担だけ)というから耐震診断は受けるだけでも良い内容の診断です。
というのは、結構この耐震診断は大変な作業です。そして多分新築の耐震性のチェックより確かです。というのは診断者が造る耐震報告書は、(社)新潟県建築士会等の専門スタッフのチェックが入るからです。一般的な新築の木造住宅の耐震性は、設計者がチェックするだけで行政はチェックしません。これをよい事に耐震性の構造計算しないでも(ロフトやスキップフロアー、基礎配筋)家がたちます。詳細診断では長期優良住宅で行う許容応力度設計と同じくらいの精度です(別費用)。ですのでこの行政が行う耐震診断は「木耐協」が行う診断とは違い積極的に申し込まれた方が良いと思いました。

では、昭和56年以前の家の耐震補強工事は積極的に行った方が良いのか?と問われると、私は迷わず小さくてもよいから新築住宅をお勧めしたいです。確かに耐震補強だけなら200万あれば可能でしょう。でもこの耐震補強は、希に起こる大地震の際(中越地震などの震度6強から7相当)倒壊を免れる事を目的をしており、大破しても倒壊しないギリギリを狙っているので、被災後は確実に取り壊すしかありません。所謂建築基準法ギリギリの等級1レベルです(無論更に耐震性アップもできますが現実的ではありません)。それに対して最近の標準である長期優良住宅は耐震等級2(1.25倍)の性能のため、補修すれば再び使える可能性が高い住宅です。また耐震性ばかり上げても最近の住宅として価値がありません。快適性の元である断熱性も高次元に引き上げないと、やはり直ぐに建て替えの対象住宅となってしまいます。 どうしてもコスト的に無理であればやむ得ませんが、もう少しと言うことであれば小さな家を新築するか、耐震性と共に高断熱高気密補修も一緒に行う事がお勧めです。当事務所が過去に行った改修はここに情報があります。また最近は当事務所が所属する団体で耐震性と高断熱高気密改修を一緒に行うと、200万円の補助が貰える方法もあります。

さて、耐震診断するとそのほとんどが倒壊する確率が高い0.7以下の評価です。今日の講師のお話ですとなんと平均が0.3~0.4(間違い無く倒壊)だそうです。1.5以上が倒壊しない建物になるそうですから、事務所の新築案件をこの耐震診断に載せて計算し、ためして見ます。←時間に余裕ができたら・・・当面無理かな・・・。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする