新潟県でのエアコン暖房の使い方 2011年編①

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凍り付いた室外機

最近のブログ表示の左下検索ワードのとおり、「エアコン」「暖房」というキーワードで検索されてお越し頂く人が多くなっております。

そこで新潟県でのエアコン暖房する時の配慮を載せます。

新潟県では雪が降るという特性をしっかりとわかっていないと、エアコン暖房の効率が落ちやすくなります。効率が落ちるということは、燃料代が掛かる=CO2発生増加と悪い事ばかりです。また効率が下がるよりももっと悪い「エアコン暖房=寒い」となってしまいます。

まず一番大事なことは・・・

使用法や機種の選定ではありません。

設計者が計画する設置位置です。

それは・・・エアコンには屋根がなければいけません。これはとても大事なエアコン暖房時の仕様です。エアコンは大気から熱を奪って室内に送ります。ところが屋根がなく雪が直接掛かるような設置ですと、雪が室外機の裏側の大事な熱交換機にへばりつき、どんなにがんばって運転しても大気から熱を奪うことができません。こうなると効率が落ち、酷い時には故障してしまします。

エアコン全部に屋根を造ける事は難しいでしょうが、主要な暖房として使う室外機には必ず屋根が必要です。コストで無理だった場合は、自分で屋根をつけましょう。
また、三条より雪の多いところは、エアコンを低い位置に置いてはだめです。雪に埋もれて大気から熱を吸い取れません。

家の設計とは今や設備にも相当な知識を必要とします。木の事だけを知っていても良い家はできません。トータルな知識がバランスよく必要なのです。

上の写真はある三条の「緑の家」です。屋根がしっかりあり、エアコンは雪で埋もれる事の無い高い位置に設置されています。このように高い位置に設置することは、見た目は悪いのですが、それより暖かくないとか効率が落ち電気代が上がるほうが悪いと私は考えております。勿論、見えにくい方向へ取り付けます。

最近はヒートポンプ式の給湯器(エコキュート)やエアコン暖房が普通になっておりますが、このような地域の特性とヒートポンプ特性をしっかり把握した上で、ご提案できなければいけないと私は思っております。無論エコキュートの室外機にも屋根があった方が良いですね。

どうしてもエアコン室外機が建物正面に来る場合は、下の家のようにデッキ下に設置し、屋根と見た目の両方を満足させます。

 ピンクの矢印のところ、デッキ下に室外機が設置されていいる。デッキに設置できるのは、基礎が1mあるからで、低い基礎の場合はこのような芸当はできない。上の矢印の所にも設置されているが、無論屋根下でも目立たない位置。見た目と効率の両方を満足させる。

 屋根はあっても吹雪の時はこのように凍り付く室外機。もし屋根がなかったらもっと酷い状態になる。

凍り付くと大事な熱交換機にも氷が付きファンが止まる。

 大気から熱を奪い取る大事な室外機裏側のルーバー部分が完全に氷の板になっている。こうなると効率は極端に下がるし、暖かい風は出てこない。

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コメント

  1. mdhcf960 より:

    私も新潟県内です。私はエアコン室外機を家の東側壁面に設置して雪によるトラブルを回避する事に成功して快適なエアコン暖房を満喫しています。今度機械があったらできればエアコンの室外機を東側壁面に据付することをお勧めします。エアコン暖房の有効性はまだまだ降雪地では認知されていませんが灯油の価格も上がってますし、これからは確実に浸透していゆくものと思われます。

  2. オーブルの浅間です。 より:

    こんにちは。
    塩害地であれば特に雨があたって塩が流し落される方が金属は長持ちしますね。塩害地だけでなく一般地でもその傾向です。
    拙宅は渚から50mくらいの超重塩害地で、この場合は囲いがあろうとなかろうとあまり関係なく、室外機内部基盤が数年で塩飛沫でおかしくなります。 もったいない・・・です。

  3. 北陸在住 より:

    早速コメント頂きありがとうございます。
    囲みによる効率アップ楽しみです。今はちょっと寒いので夏場に間に合うように自作したいと思います。設置高さも重要なのですね。幸い1階に設置した2台は50cmの高置き台に、2階ベランダ設置の1台は30cmの台に設置しています。
    一点心配なところがあるのですが、塩害地の場合囲みを設けると逆に錆び易くなったりするものでしょうか?ベランダ等で雨が当たり難い部分ほど金属が錆びていたりしています。もしそうならばエアコン稼働時期以外は取り外ししようかと考えております。
    それにしてもエアコンいいですね~。光熱費が下がって更に体感温度も上がっています。導入前はQ値と床面積から熱損失を計算、光熱費は・・・。と1ヶ月位悩みましたが計算通りかそれ以上です。
    基礎断熱なので床下エアコンも検討しましたが、そこまで冒険はできませんでした。今でも未練がありますけど。

  4. 浅間 より:

    北陸在住様
    こんにちは。コメントありがとうございます。
    室外機の置いてある位置が、冬の季節風の当る方角なら屋根+側面囲いが有効で、季節風があたらない方位ならば屋根だけでも十分です。
    因みに写真の白い囲いは日立の純正「防雪?カバー」です。
    室外機側面(配管のない方)にも熱交換のフィンがあるのでここに雪が直接付着しないようにこのカバーを掛けます。最近はパナ製のエアコンのためこの「防雪カバー」が取り付けられないので、屋根を大きくする事で対応しております。
    尚エアコン室外機は地面より30cmくらい上げると、吐き出した冷気を巻き込み難いです。
    夏も設置位置が太陽の当る所なら屋根、側壁は効率を高めます(取説にも書いてあります)。
    エアコンは使い方で効率が大きく変わる機器です。是非お楽しみください。
    PS
    9年前でQ値1.2とは凄いですね。

  5. 北陸在住 より:

    お世話になります。北陸沿岸部に住んでいます。現在Q値:1.2 C値:0.9程度の家に住んで約9年です。FF暖房機1台で暖房していましたが灯油代高騰の為、御社のHPを参考に今シーズンからエアコン3台増設して暖房を始めました。光熱費は約6割に削減され大変喜んでいます。更に効率を良くする為自作でエアコン室外機に屋根を付けようかと思っています。このページの上から2枚目写真では白色のサイドまで囲った屋根と、外壁に造り付けの屋根の2重になっていますがどちらが有効でしょうか?サイドまで囲った方が良いのでしょうか?サイドまで囲った場合熱交換効率が落ちそうな気もしますがどうでしょうか?夏場も屋根やサイドパネルがあった方が良いのでしょうか?よろしくお願致します。