高基礎は津波でも有利である。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2012年4月6日緑字加筆修正

Dsc06300 屋号が光る棟梁の背中・・・。やっぱり現場では棟梁にかなう格好良さは誰も持ち合わせておりませんね。

新発田市で今日上棟がありました。

昨日だったら風で大変な事になってしまいましたが、今日は穏やかであとは強雨にならなければとてもよい上棟日になります。

Dsc06296

金物工法による建て方中です。雨は今のところ降っておりませんので、このまま屋根の防水下地ができるまでなんとか降らないでほしいと願っております。

Dsc06304

何時も現場を見て思いますが、基礎が高いことはとにかく何より優先されます。

この基礎が高いことは津波対策にも少し貢献しております。

今回津波に流された家の殆どは基礎から上が跡形もなく流されていました。家が津波に流されないためには、津波の横からの力に耐え、水没した時にその浮力で家全体が浮き上がらないようにしなければなりません。この時大事な部分が

柱と土台の結合
土台と基礎の結合

の2つです。まず土台と基礎を考えましょう。

「緑の家」のアンカーボルトはM12とM16があり、今回の「弓越の家」では

M12→61本(埋め込み深さ240以上)短期で11.2KN/本
M16→23本(埋め込み深さ530以上)〃   37.3KN/本

なので

11.2×61本+37.3×23=1541.1KNの短期引き抜き力があります。仮に中長期力としても、バラツキがでたとしても、800KN以上の耐力が考えられます。

次に土台と柱の結合力は・・・

M16だけで23本→ 37.3×23=857KN

となり、金物工法ではこのM16は直接柱と緊結されておりますので、これだけで最低800KNの耐力があるこになります。他の柱と土台の緊結力も10N/本ですからそれを加算すると1000KNはくだらないでしょう。

となると実は問題となるのがべた基礎です・・・

基礎がべた基礎なので「土の埋めかぶせの抵抗」が全くなく、基礎の重さが錨のようにしか働らかないと考えられます。すると(べた基礎の重さは総重量=418KN)/2.4×1.4=244KNαまでの「浮力+転倒力」に有効で、アンカーボルトの引き抜きではなく、べた基礎は基礎の重量で決まるでしょうかもしれません(αは建物が水没していない部分の家の重さ。通常100から200KN)。
それでも「緑の家」は高基礎なので普通の家のべた基礎重量300KNから見ると1.3倍重い事になります。軟弱地盤にはべた基礎が良いと言われますが、アンカーボルトの数が同じなら津波の時は土のかぶせ力がある逆T字型の布基礎(土間コンあり)の方が有利になると考えられます。

そもそも私の持論は、百年の一度くる高さの津波(5m)もくるような海抜3m以下低地(浸水は2mとして)に、「家」を造らせること自体間違いです。国土が狭いからと言うことは理由になりません。地震なら日本中どの場所にも来ますが、津波は例えば長野県に来るはずはありません。それは個人の自由を阻害するからできない・・・と言うことはありません。復旧や、避難対策、防災対策は全て税金ですから、国庫有効利用の観点で見るとその制限があってもしかるべきです(無論、人命最優先からみても)。

新潟市で100年に一度想定される津波は2~3mですから、海抜面以下の土地でなければ、建物強くする事で対応が可能でしょう。国では下の図のような住宅に対する強化策指針を昨年出しているようです。

2 出展 国交省HPから

これによると、普通の木造住宅では耐震等級3(1.5倍の耐力)が望ましいと言うことになります。つまり新潟市の海抜3m以下の建物は、耐震等級3は必須でしょう。また高基礎の場合は基礎が高いため、木軸にかかる水力が減るので耐震等級2でもなんとか大丈夫ではないかと思います。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする