窓交換可能型のSプランの標準の家。奥まった窓廻りがポイント。
2年前に完成した超高断熱「西裏館の家」の新Q値での計算やUA値を計算してみます。
さて、どのくらい違う数値になったのか?
比較結果表。※1は長期優良住宅時に国認定の数値。※2は10月01日から使うQ値。
まずは上の図をご覧ください。同じ家なのですが、温熱環境を評価する計算がこの10月1日変わり(告示は今年春で施行はこの10月1日より)、その比較をしました。
まず今回の比較した家は、2012年に竣工した、西裏館の家です。この家は断熱性能が「緑の家」の中でトップで、外壁はフェノバボード(λ=0.019)が120mmのそとばりの上、充填付加でGW16kgを105mm詰めた壁を持つ超高断熱壁です。
みてわかるとおり、旧Q値(旧熱貫流計算)行った時は、Q値=0.83w/m2Kでした。一方旧Q値を新熱貫流率計算で行ったときは0.76w/m2Kにまで下がります。
えっどうして・・・
それは、新基準の熱貫流率計算が基礎廻りの熱貫流率を変えたからです。上の表ではそれがE、F、G、Hで表されており、
旧計算では基礎1mあたりの逃げる熱が0.21W/kに対し、新計算では0.08W/Kと激減しております。この内容はわかりませんが、基礎断熱工法では以前考えたより熱が逃げないことが確かめられたのでしょう。また、Hの数値が0ですが、これは、基礎断熱の場合、基礎中央部(周囲から1m内側)から逃げる熱は極わずかで、省略しても計算結果に大きく影響しないという主旨から省略されたようです。
「緑の家」の超高断熱クラスになると、この基礎の見直しだけで、Q値が0.07w/m2K変わり、Q値が0.7w/m2K台へ入ります。インパクトは大きいですが、Q値が1.0以上の普通の高断熱高気密クラスでは、確かに気にする数値ではないですね。
ところで・・・
上の表の緑色の楕円部分をご覧頂くと、以前から申し上げているとおり(4年前)、外皮中、窓から逃げる熱の割合が6割を超えており、以下に開口部が大事か如実にわかると思います。開口部の高断熱化は現在一番お金がかかる部分ですが、20年位たてば、今の半分くらいで性能が半分になった物が買えるかもしれません。その時に交換しやすい「緑の家」のSプラン標準仕様の窓交換タイプ仕様・・・先見性があると改めて思います。と手前味噌モードです。