旧Q値0.81w/m2Kの日之出町の家 上棟

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低い位置から始まる屋根はやっぱり「かわいい」という感じで品よい。

低炭素建築物として県央地域で2番目に認定を受けた旧Q値0.81w/m2K(Ua値0.21w/m2K)の「緑の家」が一昨日中に無事にタル木まで取付け完了し、構造の全容が見えて来ました。

表題でもおわかりの通り、以前のQ値と昨年10月に施行された省エネ基準でのQ値は全く別の数値になります。この解説は昨年のブログで書いております。気になるのは、Q値をとっても気にする北海道や一部の間で、今だ「旧Q値」とは明記せず「Q値」で数値を語っています。これはあまりよくないことで、法律で決まった定義は重要で、建築主にとっては唯一客観的な評価となるので、誤った表現は出来るだけ避けることが建築業界を生業にする企業や個人の義務(特に技術者系)だと思います。よくない基準でも一度法律で決まった事は守り、もし旧Q値がよければそれを主張するほうがよいと考えております。無論、今後一年は旧基準の計算(旧Q値計算)も公的に認めてはくれる猶予期間ですが、混乱しないように「旧」を付けたいと思います(超高断熱の場合、旧Q値の方が数値がよくなる)。

タル木が1.6mも伸びているがこれは後に1mにカット。それでも雪国では相当長い軒の出になる。

先月は関東地方である程度雪が降り、それによって数例の大規模建物倒壊もあったようですが、個人宅のカーポートは相当数壊れているとのことです。新潟県で使用するカーポートの大部分は耐雪型のカーポートで、通常1mの積雪に耐える事が可能です。この地域は1mくらいの積雪で建物に被害が出ないことが基準となっております。

日之出町の家は設計積雪量は市基準値の1.2mで単位荷重は3000N/m2です。この中長期の建物総荷重は普通の住宅の2倍の重さにもなり200トン(2000KN)、これをべた基礎154m2で支えます。屋根が大きいと荷重が増えます。

隅木の稜線がとても長い

道路近くまで迫るため低い軒高にして圧迫感を緩和。また基礎の高さもよくわかる写真。仕上がった時には、基礎を外壁でわざわざ隠す予定。

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