旧Q値表示j最後の長潟の家 SSプラン 標準仕様

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一般的な書式による計算。日射遮蔽は簾による効果は算入出来ないので庇のみ。

新潟市に建築中の長潟の家はSSプラン標準です。
旧Q値は既に使わない評価が始まって一年以上経ちますが、この4月から旧Q値の経過措置も終わり、旧Q値は実質使用できなくなります(公の申請などで)。
そこで・・・当事務所の最後の旧Q値を算出しました。新Q値(というか既にこのQ値が定義されている)は換気が定数になって今後もあることになります。

長潟の家は長期優良住宅の認定は受けていないので事務所内計算になりますが、
Ua値0.22w/km2と大変良く、ダクト式の全熱交換型換気扇を使っているので旧Q値もしっかり良くなると思います。
換気部分の計算は結構細かく出すために熱計算ソフトQペックス3.2に入れて計算します。

「緑の家」の換気条件での計算例 Qペックス3.2から

建物気密性能0.4cm2/m2(数年間のAv)
使用した換気扇は
顕熱交換率85%
冷房時エンタルピー交換率68%(良い数値です)
100Pa時の125m3/hの消費電力を2点データから読み取り51W
トイレは局所一時換気スイッチで12回使用
キッチンも局所換気扇 中風量 1時間/日
としたときに
換気熱損失 19.15W/ Kとなり、見かけの換気回数は0.23回/hと約半分になります。

これをqaに加算して延床面積(温熱基準による)でわると旧Q値になります。すると長潟の家の旧Q値は0.83w/m2Kとなります。


循環ファンを使わない場合、全熱換気扇はお風呂の換気を熱交換無しで計算する。・・・赤囲み部分

Aとして
もし「緑の家」のようにCS(浴室循環ファン)が無く全熱交換換気扇を設置すると浴室換気は局所換気にする事になり、これを熱交換無しで排気すると8時間使用したとすると
換気熱損失 27.9W/Kとなり、見かけの換気回数は0.33回/hと大きくなります。
この時の旧Q値は0.91w/m2kと10%も悪くなる事がわかります。


キッチン、風呂、トイレの換気を無視して換気の熱損失を算出すると・・・赤囲み部分

Bとして
一方、キッチンや便所、お風呂に局所換気を使うのにそれを無視した内容で換気の熱損失を算出すると14.27W/Kとなり、これを旧Q値に換算すると
0.79w/m2Kになります。見かけの換気回数は0.17回/h。無論この算出条件ではインチキです。

Aの旧Q値 0.91w/m2KとBの旧Q値0.79w/m2K差はなんと0.12w/m2Kになり15%の差にもなります。大きいですね。高価なダクト式の熱交換換気を設置しても見かけの換気回数は0.33回/h・・・風呂換気は勿体ないです。だからこそ「緑の家」はCSをお勧めするのです。

換気計画は難しいので旧Q値は設計者よる誤差が大きいと言えます。よってUa値のように換気による熱損失を除外して評価するこの方式はある意味優れております。

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