高断熱ウッドサッシは木で出来ております。よって水が掛かれば大小はあれ必ず伸び縮みは、アルミや樹脂サッシより大きくなる事は容易に想像出来ます。またウッドサッシ周囲も木で造られていれば、同様で外壁、サッシ共に伸びたり縮んだりしています。・・・それが木材です。
新潟でも方位によっては雨がかかり難いところもありますが(東側)、雨がかかる部分を20年も観察すれば必ず木が伸び縮みを繰り返して変形しております。この時出来る隙間から雨が入ることを屋根・庇がまず防ぎます。
この雨の侵入を防ぐ事が出来ず、水が抜けないままの状態が続くと窓下地まで腐る事になります。
自然界の雨の流れを観察すれば下のとおりになり、当たり前ですが庇があれば随分雨の被害を少なく出来ます。
庇が無いとガラスに容易に届き
、パッキンが変形すれば直ぐに雨水がサッシに入る。
冷静に考えれば庇の重要性は殆ど人に理解して頂けるはずですが、
1.デザインが日本っぽくなる
2.コストがかかる
という理由で現在の住宅に計画されない・・・
残念です。いくら断熱性能がよくとも腐ってしまえば元の木阿弥・・・。住宅の原点はどこにあるのでしょうか。
建物の裏側・・・既存窓になんとしてでも庇をつける気持ちのデザイン。
平屋・方位が南、東で気密性に拘らなければこのように50年維持出来る木製戸(サッシではない)もある。
高性能住宅ではその性能を維持出来る仕組みが考慮されていることが今後求められていると思います。